RPAのシナリオ作成に専門知識は必要ない?作り方・重要性と成功事例も紹介

RPAに必要なシナリオの作り方やRPAに任せるべき業務探し方を伝授!その重要性と導入事例も

【RPA】シナリオの作り方のコツや考え方のポイントを解説!

RPAの使用にあたり、シナリオ作成ができなければRPA導入の意味がないといっても過言ではないほど大切です。

ただし、RPAのシナリオは必ずしもプログラミングなどの専門知識を持った人が作成する必要はなく、作り方を学び、コツを掴めば誰でもできるようになります。

そこで本記事では、RPAシナリオの種類や作り方、重要性に加えて過去の導入成功事例もご紹介します。

株式会社MICHIRU カスタマーサクセス

この記事の監修担当者:
古閑 健太郎

熊本県出身。デザイン系の専門学校を卒業後、新卒で地元の映像制作会社に就職。テレビ番組や官公庁の動画の制作など映像に関する幅広い業務を経験。5年間勤務した後、2022年にMICHIRUに入社。

目次

そもそもRPAとは

そもそもRPAとは

RPAとは、Robotic Process Automationの略で本来、人間が手作業で行っていたパソコン上の作業を自動で行うものです。

日本RPA協会(http://rpa-japan.com)ではRPAをこのように説明しています。

ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)、通称RPAは、これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を、人間に代わって実施できるルールエンジンやAI、機械学習等を含む認知技術を活用して代行・代替する取り組みです。(読み:アールピーエー)

手作業で行っている業務をRPAツールに記録し処理を自動化させると、人間の手を介さずに業務を完了できるので、作業のミスを無くすことができます。

業務を効率化し新たな時間を創出できるのがRPAを導入する最大のメリットです。

RPAにおけるシナリオとは?簡易型と開発型の違い

RPAにおけるシナリオとは?簡易型と開発型の違い

シナリオとは設計書や仕様書と同じようなもので、自動化したい業務の作業手順をRPAツールで作成したものです。

RPAのシナリオには「簡易型」と「開発型」の2種類存在し、それぞれシナリオの作り方が異なります。

簡易型

「簡易型」は名前の通りプログラミングの専門知識をもってない人でも簡単にシナリオを作成することができるようになっています。

実際にはRPAで普段のパソコン操作を記録するだけなので、簡単な解説動画を見れば誰でもシナリオ作成が可能です。

IT・プログラミンの知識を持った社員がいない会社や、シナリオ作成の専任社がいない会社は「簡易型」のRPA導入をおすすめします。

開発型

「開発方」は簡易型と反対に、プログラミングなどの専門知識を持った人がシナリオ作成をする必要があります。

基本的には、デフォルト動作にある機能を組み合わせてシナリオを作成しますが、選択肢にない機能を使いたい場合はプログラミングによって組み込まなければなりません。

プログラマーやソフトウェア開発者であれば、問題なくシナリオ作成できるため、人材が揃っている企業や独自の複雑なシナリオを開発したい場合は「開発型」がおすすめです。

具体的なシナリオの作成方法と考え方

シナリオの作成方法と考え方

シナリオを作成していくには、いくつかコツがあります。

ここでは、基本的なシナリオの作成方法を4つのポイントに分けて解説します。

仕事の流れを把握し、シナリオを設計する

まず、自身の仕事の全体の流れを把握します。少し難しいかもしれませんが、自身の仕事全体の業務フローを作成すると良いです。

業務フローとは、業務のプロセスを可視化するために作成するフロー図のことです。

その中で、自動化できる定型業務や時間のかかる処理を見つけることが重要です。

RPAで自動化できる業務かを判断するポイントは、その業務で扱っているデータが電子データであるか、決まった手順やルールを元に作業しているかです。

業務フローの中で自動化できる業務が見つかったら、その業務のシナリオを設計していきます。

シナリオに処理を実装させる

自動化したい処理をシナリオに実装させるのは、初心者であれば少し難しく感じるかもしれません。

慣れるためには練習が必要ですが、RPAツールによっては、シナリオサンプルを無料提供しているものもあるため、まずはそれらを組み合わせて作成してみると良いでしょう。

テスト運用し、実用化できるか確認する

作成したシナリオを稼働させ、エラーなく処理が実行されるかを確認します。シナリオの修正が必要であれば、その都度修正し、再度テストを行います。

完成後は、そのシナリオを実際に使ってみて、業務が効率化されるかどうかの検証も必要です。

保守の運用手順を明確にし、データを常に最新に保つ

作成したシナリオが正しく稼働しているかの確認方法や、稼働中にエラーで止まった場合の再稼働の手順を明確にし、マニュアル化しておくことが推奨されています。

運用手順をマニュアル化しておけば、シナリオにエラーが生じた場合にシナリオ作成者以外の業務に携わる担当者でも再稼働でき、処理が止まる時間が短くなります。

また、シナリオ内で使用しているシステムのパスワードが変更された場合、ログイン処理でエラーとなってシナリオが途中で止まり、利用できなくなってしまう場合もあると思います。

このような場合は、シナリオ内で保持しているシステムのパスワードを最新にする更新作業が必要です。

また、Webページから情報を取得するようなシナリオの場合、そのWebページの構成が変わり、今まで取得できていた値が取得できなくなることがあります。

このような場合も、シナリオの修正が必要です。

ログイン情報やWebページの構成等、常に最新の情報をシナリオ内に保持するためのメンテナンス作業を行うことで、エラーで止まることなくスムーズに動くシナリオができます。

なぜシナリオ作成が重要なのか

なぜシナリオ作成が重要なのか

RPAで業務を自動化するにはシナリオを作成する必要がありますが、これはどのRPAツールを使用しても同じです。

シナリオの作成方法や考え方を正しく理解することが、自動化を成功させるカギとなります。

シナリオを作成していく上で重要なのが、自動化したい業務を正しく把握し、それを業務フローに落としこめるかどうかです。

シナリオ化したい業務の手順を可視化すると、どのようなシナリオを作成すればよいのかが分かってきます。

正確なシナリオを作成することで、RPA実行中のエラーで止まる回数が減り、RPA実行時間が短縮されます。

どのようにシナリオを作成していけばよいか分からない場合は、サンプルシナリオをダウンロードし、それらを組み合わせて作成するか、費用に余裕があれば、シナリオ作成を外部委託するとよいでしょう。

サンプルシナリオのないRPAツールでも、サポートや研修、セミナーが充実しているものもあります。それらを利用してシナリオ作成を進めましょう。

シナリオ作成が簡単な「MICHIRU RPA」がおすすめ

業務を自動化していく上で、シナリオを作成することはとても重要です。

「MICHIRU RPA」はRPA未経験者でも直感的に操作できるように、操作しやすい画面構成になっています。

また、「MICHRU RPA」は定期的なセミナーが開催されており、サポート体制が整っています。初めてシナリオを作成する方にもおすすめのRPAツールです。

しかも、その「MICHIRU RPA」は初期導入費用10万円、月額利用料5万円といったお手頃な価格でご利用いただけるため、中小企業にもおすすめです。

少しでも興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

実際のRPA導入事例

実際のRPA導入事例

最後にRPAツールでシナリオを作成したことにより、業務が効率化した事例を3つ紹介します。

経理における業務自動化の事例

典型的な事例になりますが、経理業務の仕訳帳や売掛帳、各種書類等へ金額を転記する業務の自動化に、RPAは最適です。

今まで人間が行っていた金額の転記作業をRPAで自動化することにより、作業時間が大幅に削減され、転記ミスもなくなりました。

RPAで行った業務にミスがないかを最後に人が確認するだけで済むようになり、業務の改善に繋がりました。

三井住友銀行の事例

三井住友フィナンシャルグループと三井住友銀行は、生産性向上と業務効率化の観点から、2017年より大規模なRPAツールを導入しています。

例えば、営業支店では、毎朝営業担当者が顧客向けの運用レポートを作成する作業をRPA化しました。

担当者は、RPAで自動作成されたレポートを最終確認するだけでよくなり、担当者のレポート作成作業の8割を削減することが可能になりました。

2017年時点では約200業務、40万時間(開発着手分を含むと約65万時間)の業務量削減を実現しており、導入開始から約1年で約110万時間もの業務時間を削減できたとの発表がありました。

今後はさらに、RPAによる業務時間削減で、人員余力の抽出や業務の集約等に取り組むとのことです。

東京都港区の事例

東京都港区では、今後の区民の人口増加に備えるため、RPAとAI-OCRを使用し、業務の効率化を推進させ、質の高い区民へのサービス提供を行うことが課題となっています。

そこで、職員の出退勤管理や保育園入園事務、契約事務等の7つの事務業務をRPA化し、業務を自動化させました。

このことにより、年間約2000時間の職員業務時間の削減見込みがでました。(AI-OCR業務も含む)

RPAを導入したことで削減された業務時間を、区民への質の高いサービス提供に充てることが可能になると期待されています。

記事まとめ

記事まとめ

RPAはプログラミング知識が必要なく、だれでも簡単に業務自動化のシナリオを作成できるツールです。

RPAツールを導入すると、日々、人間が行っているパソコン上の単純な作業を自動化でき、作業時間が削減できます。

RPAと人間で仕事を分担して、削減された時間を人間にしかできない、より付加価値の高い、創造性の高い業務を行いましょう。

RPA導入を検討の方は、以下のRPAの選び方やおすすめツールをまとめた記事を参考にしてみてください。

あわせて読みたい
おすすめのRPAツール4選!種類や導入メリット、選定ポイントまで徹底解説 日々の定型作業などを自動化してくれるRPAですが、近年多くの企業で採用され導入が進んでいます。 ただ、「どのツールを使えばいいのか」「ツールを導入するメリットは...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
フッターバナー
目次