ビジネスの効率化を向上させる業務自動化ソフトの「RPA」ですが、今では大企業だけではなく、中小企業でも導入するケースが増えてきています。
しかし、世に登場しているRPAツールには、色々な「種類」や「強み」があるため、どのツールを選べばいいのか迷っている方も多くおられるのではないでしょうか。
選択肢が多いことは喜ばしいですが、それによって「RPAツールの選定に知識が必要」な状況になってきています。
今回の記事では「RPAツールとはどんなソフトなのか」から「RPAツールの種類」や「RPAツールを選定するときのポイント」について解説します。
2024年度のおすすめRPAツール一覧についても載せていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
RPAってどんなソフト?種類一覧
では、さっそくですが「RPAとはどんなソフトウェアなのか」について解説します。
RPAとは、「Robotic Process Automaton(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略で、ベンダーが提供しているRPAツールを使用して「定型的な業務プロセス」や「膨大に繰り返される単純業務」などを自動化するテクノロジー技術です。
そんなRPAは、ツールが稼働する環境によってタイプがあり「デスクトップ型」「サーバー型」「クラウド型」の3種類に分けられます。
それぞれのタイプには「導入のしやすさ」や「コスト」などに違いがあり、自動化を適用する規模によっても選択するRPAツールに違いが出てくるため、自社にはどの提供形態があっているのか知っておく必要があります。
デスクトップ型
PC1台からRPAを導入できるため、比較的、小規模向けの提供形態で利用されています。
自動化できる業務の特徴としては、パソコン内にあるアプリケーションを操作する業務の自動化に向いているため、エクセルデータを何万行も処理するような「大量処理」には向いていない提供形態です。
サーバー型
サーバー型は、別途サーバーを準備し導入するタイプのRPAツールになるため、処理容量が多く大量に処理を実施するような中規模〜大規模向け業務の自動化に向いています。
ただし、ロボットが稼働するための土台(サーバー)を構築する必要があるため、導入難易度は少し高めになっています。
クラウド型
クラウド型の最大の特徴は、RPAソフトのインストールやサーバー型にあったようなサーバーの準備が不要なため、導入後すぐに利用が開始できます。
使用中のスケールアウト(拡張)を手間なく実施することができるため、規模感に縛られず利用できることもクラウド型の強みです。
ただし、提供元が管理しているRPAツールのため「自社のセキュリティガイドライン」に適しているかなどの、セキュリティ面は考慮する必要があります。
【種類別】最強ソフト「RPAツール」おすすめ一覧2024
RPAツールには製品によって「適した規模感」「導入のしやすさ」「コスト」といった部分に違いが出てきます。
今回は、導入におすすめなRPAツールを「RPAの種類」ごとに分けて解説します。
【デスクトップ型】RPAツールおすすめ一覧
デスクトップ型のおすすめRPAツールについて、3つ挙げて解説します。
MICHIRU RPA
MICHIRU RPAは、中小企業におすすめなデスクトップ型RPAツールです。
業界最安料金のコストパフォーマンスで、導入企業は900社を突破しています。
専門的なプログラミング知識の習得は不要で、使いやすい操作画面も有しているため、導入直後から業務の自動化に取り掛かることが可能です。
また、サポートもユーザーに寄り添った支援が準備されており、早く業務効率化をしたい方に向けて専門スタッフのシナリオ作成代行サービスや、オンライン操作勉強会の開催、専門スタッフによるメールやチャットで疑問解消といった支援体制が充実しています。
はじめてのRPA導入の場合でも、導入開始から安定まで伴奏支援体制が整っているため、RPA導入に不安を感じている方におすすめです。
また今なら、初期費用&30日間の利用料無料のキャンペーンを実施しているため、より利用しやすくなっています。
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WinActor
WinActorは、NTTグループで開発された純国産のRPAソリューションで、7,700社を超える導入実績を誇るRPAツールになります。
他のRPAツールと同様に、専門的なプログラミング知識は不要で、デスクトップ上で操作できるさまざまなアプリケーションに対して自動化が可能になります。
また、純国産ツールということもあり、ツール操作が直感的に分かりやすく、初めて操作する場合でも問題なく処理することができます。
ロボパットDX
ロボパットDXは、株式会社FCEプロセス&テクノロジーが開発したツールで、導入実績は1000社を突破しており、継続率が98%と改善を重ね続けている国産のRPAツールです。
また、ロボパットDXは単月での契約が可能なため「繁忙期だけ」ライセンスを追加して対応する、といったことも可能になります。
他にも「業務洗い出し」と「優先順位付け」といった部分をサポートしてくれる支援環境もあり、初めての導入でも安心して利用できます。
【サーバー型】RPAツールおすすめ一覧
サーバー型のおすすめRPAツールについて、3つ挙げて解説します。
BizRobo!
BizRobo!はRPAテクノロジーズ社が提供しているRPAツールで、導入実績は2,600社を超えています。
ツールの特徴として、ツールの利用コストが独自の価格体系で設定されており、それによって圧倒的な費用対効果を実現しています。
また、無制限にスケール可能なソフトウェアロボットで、専門的なプログラミング知識が無くても開発が可能です。
また、サーバー型なので大規模な範囲への自動化適用に向いているため、導入前にはどれぐらい自動化したい業務があるのか洗い出してから、導入検討する必要があります。
UiPath
UiPathは世界的に見ても有名なRPAツールで、大企業から個人まで幅広く利用されており、海外製品ではあるものの日本語サポートもあるので安心して導入できます。
また、他のRPAツールと同様にプログラミング知識がなくても開発が可能で、用意されている処理部品をドラッグ&ドロップ操作でシナリオに追加していくことで自動化が可能になります。
サポート体制も充実しており、ツールを使うためのeラーニングが豊富に準備されているため、ITに精通していない担当者であったとしても、問題なく自動化を開始することができます。
Blue Prism
Blue Prism はBlue Prism社が提供しているRPAツールで、2005年ごろよりRPAをいち早く製品化した15年以上の歴史を持つ老舗RPAベンダーになります。
導入実績は1000社以上で、さまざまな業界への導入事例があります。
特徴の一つに「フロー作成のしやすさ」があり、ステージと呼ばれる業務フローの処理部品をドラッグ&ドロップで操作し業務自動化の処理を作成することができます。
また、Blue Prismはロボットの集中管理を得意としており、ロボットのすべての操作、入出力値の記録が可能で「ロボットの稼働状況」を可視化し管理することが可能です。
【クラウド型】RPAツールおすすめ一覧
クラウド型のおすすめRPAツールについて、3つ挙げて解説します。
AUTORO
AUTOROは株式会社チュートリアルが提供している、見た目も可愛く使いやすいRPAツールです。
クラウド型のRPAツールになるため、パソコンへのインストールといった構築にかかるコストがなく、導入後すぐに業務の自動化を開始することができます。
また、多数のAPI連携機能を標準搭載しているため、さまざまなデスクトップアプリケーションとスムーズな連携が可能なことや「AUTORO Help Center」といった支援体制が充実しています。
Automation 360
Automation 360はオートメーション・エニウェアが提供しているRPAツールで、大手企業をはじめ、さまざまな企業への導入実績がある老舗のRPAツールです。
クラウド型のRPAツールなため、導入がしやすいことはもちろんのこと、あらゆる業種のユーザーニーズへの対応や、企業の成長に合わせて適用規模を簡単に拡張することが可能です。
また、人工知能(AI)のスキルとそれを利用するための機能が標準搭載されており、AIスキルがない開発者でもドラッグ&ドロップにて使用できるため、あらゆるユーザーが効率的なロボットを開発することが可能となっています。
ツールを選び方や導入ポイント
RPAツールを選ぶときの主なポイントについて5つ挙げて解説をします。
自動化したい業務に適しているか
近年、RPAツールはさまざまなものがリリースされており、その製品ごとに色々な特徴や得手・不得手が存在します。
例えば、基幹システムからダウンロードしたデータを経理システムに入力するといった「さまざまなアプリケーションを横断した業務を自動化したい」場合、システム間の連携機能に強みがあるRPAツールを選ぶ必要がありますし、「人事系の業務を中心に自動化」するのであれば、人事業務に強いRPAツールを選定する必要があります。
このように、ツールを選ぶ際は「対象業務を自動化できる機能を有しているか」について確認しましょう。
また、その確認をするためには対象業務を洗い出し「どのような動作が必要なのか」をあらかじめ整理しておくことをおすすめします。
スケーラビリティ(拡張性)
RPAは小さい規模感から導入を開始し、だんだんと適用範囲を拡大していくケースが多いです。
その場合にスケーラビリティ(拡張性)の可否が重要なポイントになります。
例えば、全社を自動化範囲とした大規模な業務の自動化には、サーバー型RPAが適しており、部署単位や各担当者のパソコン内で完結するような小規模な業務を自動化する場合は、デスクトップ型のRPAツールがおすすめです。
このように、自社が将来的に「どれぐらいの範囲まで規模拡大を検討しているか」によって適用規模が変わりますので、状況の転換に対応できる柔軟性について確認する必要があります。
操作のしやすさ
RPAツールは現場の担当者が活用する機会が多いため、ITの知識のない人でも操作しやすいツールであることは重要なポイントです。
また、操作がしやすいことで、開発からリリースまでの時間が短縮され「RPAの推進スピード」がアップするといったメリットもあります。
導入する前には無料ライセンスなどを活用し、操作感を確認したうえで導入するようにしましょう。
運用・サポート体制
サポート体制の充実度は、RPAの選び方で特に重要なポイントのひとつです。
RPAツールを使用していると「どの業務に適用するのか」や「どうやって開発したらよいか分からない」「エラーが発生した」など、さまざまなトラブルが発生します。
そんな時に、RPAツールのサポート体制として、問い合わせ先やナレッジベースなどがあれば、安心してシステムを利用できます。
また、ツール提供元によっては、業務選定からサポートしてくれるところもあるため、自社に必要なサポートを明確にし、必要に応じたサポート体制があるツールを選びましょう。
セキュリティとコンプライアンスの管理
デジタルが発展し出してから、継続的にサイバー攻撃などの被害が深刻化してきており、その対策を講じることは、企業にとって重要な活動です。
そのため、自社でもセキュリティガイドラインを設定しているケースが多いと思いますので、そのガイドラインに沿ったRPAツールを選択するようにしましょう。
価格や無料トライアルの有無
RPAツールについては無料のものも存在しますが、基本的には初期費用と月額の費用が発生します。
一般的に大規模な自動化に向いているサーバー型については高額になり、デスクトップ型については比較的安価な価格を設定しているケースが多いです。
自社の自動化したい業務に対し、どれぐらいのRPAツールを使用するのかしっかりと検討しましょう。
また、製品によっては無料トライアル期間を設けているケースも多くありますので、必ず利用し「継続して使用できるか」といった観点で、操作感などを確認するようにしましょう。
記事まとめ
2010年ごろに市場へ登場したRPAツールですが、デジタルの進化やユーザーのニーズに合わせて、さまざまな製品がリリースされています。
その結果、選択肢は増えたもののRPAを選定するためには、知識が必要な時代になってきました。
もし「どんなRPAツールを使えば良いんだろう」や「どんな点に気を付けてRPAを選べばいいんだろう」と迷われている方いましたら、今回の記事を参考にしていただければ幸いです。