いくつもの業務をMICHIRU RPAで自動化していくと、複数の自動操作セットで同じ操作を使う場面が出てきます。
代表的なのは、以下のような操作です。
・システムへのログイン
・ファイルのダウンロード
自動操作セットの作成時には、似た自動操作セットを複製(別名保存)して共通部分を使いまわすのも一つの方法ですが、次のようなケースでは、共通部分を使用している全ての自動操作セットを個別に修正する必要が出てきます。
・ログインIDやパスワードを変更した
・ダウンロードの仕様や手順に変更があった
こうした場合、メンテナンスの手間が増え、修正漏れなどのミスが起きやすくなってしまいます。
そこで、その解決策として、共通部分は独立した自動操作セットとして“部品化”しておき、各業務用の自動操作セットから呼び出す方法をご紹介します。
この方法を活用すれば、共通部分の修正は1回で済みます。
さらに、新しい業務を自動化する時は簡単に流用できて大変便利です。
前提条件
あらかじめ、共通処理をまとめた自動操作セット(例:システムログイン)を作成しておきます。
設定方法

呼び出し元の自動操作セットを最初から実行すると、呼び出し先の自動操作セットを実行後、再び呼び出し元に戻り続きの処理が行われます。
補足
呼び出し元と呼び出し先の自動操作セットの両方に同名のデータ保存先を設定しておくと、値を受け渡すことができて便利です。
活用例:日付データの受け渡し
以下は、自動操作セット【A】から【B】を呼び出して、【B】で取得した日付データを【A】で受け取る場合の手順です。
1.【A】に「今日の日付」というデータ保存先を用意
2.【B】にも同名の保存先「今日の日付」を用意
3.【B】で「日付取得」を使い日付を取得し、2で作成したデータ保存先「今日の日付」に格納
4.【A】で「操作セット呼出」を使い【B】を呼び出す
5.【A】を最初から実行すると【B】の処理完了後、【A】側の「今日の日付」に値が引き継がれる
※ データ保存先のデータタイプが「画像」の場合、同名であっても内容は引き継がれませんのでご注意ください。
まとめ
「操作セット呼出」機能を使って共通処理を“部品化”しておけば、保守・再利用が驚くほどラクになります。
業務が増えるほど効果はどんどん大きくなりますので、ぜひ、このテクニックを取り入れてみてください。