SCSK社の「CELF」は、プログラミング知識がなくても、Excelを使用する感覚で業務アプリの作成・運用が可能なので、現場主導で業務効率化と自動化を実現できます。
特に、有償オプションで人気の「CELF RPA」は、アプリの開発からロボット作成までを同一環境で行えるため、開発と運用のスピードが早いです。
本記事では、CELF RPAと比べられることが多い「MICHIRU RPA」と、導入価格・サポート体制・無料トライアルの内容を徹底比較します。
SCSK社の「CELF」とは
SCSK社の「CELF」とは、Excelに似た操作性をもちながら、ノーコード・ローコードで簡単に扱えるシステム開発アプリです。
CELFは、プログラミング知識がなくても、簡単にアプリを開発できるので、日常業務を手軽に改善することが可能です。
また、CELFは、100種類以上のExcel関数に対応するほか、Salesforce・奉行クラウド・PCAクラウド・Dropbox・DataSpider Servistaなど、多数の外部サービスとも連携しており、業務の自動化をスムーズに広げられます。
加えて、有償オプションには、手頃な価格帯で利用できる「CELF RPA」や「CELF AI」などがあるので、小規模な業務改善のみならず、段階的な効率化を実現できます。
注目点としては、BOXIL SaaS AWARD 2025「BOXILセクション(口コミ)」のノーコード開発・ローコード開発部門で、1位を獲得している受賞歴です。
CELFの連携サービスについて
CELFは、多様な業務システムやツールとの連携が可能なので、これまでのデータを活用した効率化を実現します。
特に、CELFは、Excelの操作性を活かしながら、ERP・会計・CRM・BIツール・AI-OCRとの接続を、手軽にできるのが特長です。
具体的には、Salesforceとの連携によって、帳票出力・データの一括編集・予算管理など、Excel周りの業務をシームレスにデジタル化できます。
また、連携サービスは、業務内容や目的に応じたラインナップが多数あるため、Excelデータを各システムと同期・一元化して、システム間のデータ整備や重複作業を削減します。
連携サービスは、記録のデータ化や、複数のシステムをまたいだ業務フローの簡略化をはじめとし、より高度な業務運用・分析ができます。
近年では、AI-OCR機能(DX Suite)・AIによるデータ解析(AMATERAS RAY)・福祉業務向けのソフトウェア(ほのぼのシリーズ)など、CELFのプラットフォームを軸に、幅広い分野での自動化・AI化を実現する連携も可能です。
CELFの有償オプションについて
CELFの有償オプションとは、多様な業務に対応できる拡張サービスで、業務効率化やDX推進を加速させることが可能です。
まず、CELF RPAは、1台あたり年間42,000円(実行・開発ライセンスを含む)で提供しており、初期費用なしという明瞭な料金体系が特徴的です。
次に、CELF AIは、生成AIを統合したオプションで、高精度のRAG(検索拡張)や、AI-OCR機能によって、より高度な自動化を実現します。
また、CELF BrowserAccessは、スマートフォン・Mac・タブレット端末からCELFを活用できるサービスで、年間49,200円または月額4,200円(初期費用なし・5ユーザー)から利用可能です。
※1ユーザー追加ごとに年間9,840円 / 月額840円
さらに、有償オプションには、既存の奉行クラウドと連動した「CELFデータレイク for 奉行シリーズ」や、業務アプリ作成の学習と導入を支援する「CELF DX講座」などもあり、初期費用不要で機能を拡張できます。
SCSK社の「CELF RPA」とは
SCSK社の「CELF RPA」とは、Webアプリを開発できる機能と、パソコン業務を自動化する「RPA」を融合した自動化ソリューション(ツール)です。
CELF RPAは、個人が繰り返し行なっているパソコン業務の自動化を目的として、直感的なドラッグ&ドロップ操作で簡単にロボット(RPA)を作成します。
一方で、CELF RPAは、ユーザー単位(個人業務)から導入可能で、実行・開発ライセンスを含んだ年間ライセンス体系ですが、CELF本体の購入が別途必要です。
- アプリ開発機能とRPAが融合
- ユーザー単位(小規模 / 特定部門など)で導入が可能
- 専門知識が不要
MICHIRU社の「MICHIRU RPA」とは
MICHIRU社の「MICHIRU RPA」は、Windows環境での定型業務を自動化する「デスクトップ型RPAツール」です。
MICHIRU RPAは、専門的なプログラミング知識が不要で、画面操作を録画・記録してシナリオを作成するため、Excelや既存アプリケーションを変更する必要もありません。
また、MICHIRU RPAは、画像認識技術を活用することにより、UIが異なる複数のシステム間でも、安定した自動化を可能にするため、手作業による入力ミスやデータ移行などの業務負荷を削減します。
- Windowsで使用している全てのソフトに対応
- 日本語と英語に対応
- 1ライセンス=同時編集5台 / 同時実行1台の権限を付与
CELF RPAとMICHIRU RPAの導入価格を比較
CELF RPAとMICHIRU RPAは、導入価格やライセンス体系が異なるため、RPAの導入を検討される際に比較されやすいです。
CELF RPAは、1台あたり年間42,000円(初期費用なし・実行 / 開発ライセンスを含む)という価格帯ですが、CELF本体の購入(クラウド版:月額1,800円 / 年間21,000円・最低利用ユーザー10以上 or オンプレミス版:年間16,560円・最低利用ユーザー50以上)が別途必要になります。
そのため、CELF RPAが掲げている「1人1台のRPA」を実現するためには、他RPAツールよりも割高になる可能性があるので、注意が必要です。
一方、MICHIRU RPAは、初期費用10万円+月額5万円(シンプルプラン)or 月額10万円(アシストプラン)で、フローティングライセンス(インストール無制限・同時編集5台・同時実行1台)を採用しているため、中小企業から大規模組織まで段階的に自動化を進められます。
月額10万円のアシストプランには、週1回・最大4回までの個別リモートサポートが付くので、シンプルプランよりもサポート体制が充実しています。
また、MICHIRU RPAは、オプションとして「シナリオ作成代行」や「遠隔保守」なども提供しているため、利用に応じて費用が増減します。
支払いは、銀行振込(クレジットカード未対応)のみの対応となっており、月単位での利用(希望で年間払い可)と契約月の日割り計算が可能です。
初期費用 | 月額価格 | 最低利用期間 | |
---|---|---|---|
CELF RPA | 0円 | 42,000円 ※別途CELF本体の購入 |
1ヶ月間 |
MICHIRU RPA シンプルプラン |
100,000円 | 50,000円 | 1ヶ月間 |
MICHIRU RPA アシストプラン |
100,000円 | 100,000円 | 1ヶ月間 |
CELF RPAとMICHIRU RPAのサポート体制を比較
CELF RPAとMICHIRU RPAのサポート体制は、RPA導入後の定着と運用負荷を左右するため、重要な比較ポイントです。
CELF RPAでは、オンラインセミナーの開催や、過去のセミナー動画を公開していたり、IT講座アプリでCELFを勉強することができます。
一方、MICHIRU RPAは、伴走型の手厚い導入支援を行なっており、週1回 / 月4回のリモートサポート・オンライン操作勉強会・メール・チャット窓口の提供に加えて、シナリオ作成代行や遠隔保守などがあるため、内製化が難しい企業でも導入しやすいのが特長です。
- CELF RPA・・・自己解決型
- MICHIRU RPA・・・スピード重視の立ち上げフルサポート型
CELF RPA | MICHIRU RPA | |
---|---|---|
メール / チャット / サポート窓口 | △ | ⚪︎ |
リモートサポート(個別) | × | ⚪︎ ※アシストプランのみ |
Webセミナー / 操作勉強会 | ⚪︎ | ⚪︎ |
自動化する業務の選定 | × | ⚪︎ |
サポートサイト / 操作ガイド(動画) | ⚪︎ | ⚪︎ |
対応言語 | 日本語 / 英語 | 日本語 / 英語 |
機能のバージョンアップ | ⚪︎ | ⚪︎ |
お役立ち情報の配信 / 提供 | 要問い合わせ | ⚪︎ |
シナリオの作成代行 | × | ⚪︎ ※追加オプション |
遠隔保守 | 要問い合わせ | ⚪︎ ※追加オプション |
CELF RPAとMICHIRU RPAの無料トライアルを比較
CELF RPAとMICHIRU RPAの無料トライアルは、トライアル期間や内容に若干の違いがあります。
CELF RPAは、CELFのトライアルに申し込むことで、Webアプリ開発機能と付随のオプション機能(CELF RPA / CELF AIなど)を30日間利用できるため、一連の流れを丸ごと試すことが可能です。
一方、MICHIRU RPAは、1ヶ月間無料で全機能(画面操作の録画と画像認識を使った自動化)を試せるだけではなく、90分間の操作勉強会・週1回 / 最大4回のリモートサポート付きで導入支援を提供しています。
また、無料トライアル中に作成したシナリオは、本導入の際にそのまま利用できるので、スムーズな自動化が可能です。
トライアル期間 | 申し込み先 | |
---|---|---|
CELF RPA | 30日間 | こちら |
MICHIRU RPA | 1ヶ月間 | こちら |
CELFの機能について
CELFの機能は、Excelのような見た目と操作性を活かして、非エンジニアでもスムーズに業務アプリやデータベースを構築・運用できる設計です。
具体的には、画面設計や帳票作成をドラッグ&ドロップで直観的に行えたり、UIの構築(書式設定・グラフ表示・入力制御など)をExcelと同じ操作感で行えます。
また、CELFは、RPAやAIの機能も簡単に作成できるため、誰でも簡単に業務の自動化が可能です。
さらに、CELFでは、アプリの公開・テスト環境を切り替えられたり、カテゴリ整理・アクセス権限の設定・操作ログなど、運用時に重要な管理機能も充実しています。
CELFができること
CELFができることは、業務課題をノーコード / ローコードで素早く解決し、Excel業務の効率化からデータ活用までを幅広く支援することです。
例えば、予算実績管理では、より的確な予算策定から、実績管理までを一元化・可視化することで、業績見込みまでがスムーズに行えます。
また、管理帳票では、Excelテンプレートを6業務100種類の提供を行なっているので、自社用としてすぐ使えるため、業務効率化を迅速に実現することが可能です。
さらに、勤怠管理は、出退勤のデータ入力から集計までをCELF上で一元管理し、人事担当者の負担を軽減します。
CELFの導入事例について
CELFは、現場担当者がアプリを構築し、手作業で行っていた繰り返し業務を自動化することで、人的ミスや作業時間が大幅に削減した事例が中心です。
例えば、帳票管理については、データの入力日時や担当者ごとにアクセス権を制御・ログ取得することで、セキュリティとガバナンスを強化しつつ、業務を効率化した導入事例があります。
また、勤怠管理では、従業員の勤務データをCELFに集約し、申請・承認・集計までを一気通貫することで、ペーパーレス化とコスト削減を両立させた事例もあります。
導入企業は、1,100社を突破しており、大手(JCB・LIXIL・サントリー・いなげや)も多いのが特徴です。
- 詳しい導入事例についてはこちらから
CELFについてまとめ
本記事では、SCSK社の「CELF」と、有償オプションで人気の「CELF RPA」について、詳しくご紹介してきました。
CELF RPAの料金体系は、実行・開発ライセンスを含んでいますが、別途CELF本体の購入が必要なので、使い方によっては割高になる可能性もあります。
RPAの導入を検討する際は、無料トライアルなどを活用しながら、単体契約できるツールとも比較してみてはいかがでしょうか?

MICHIRU RPAのトライアル
- リモートサポート付
- 1ヶ月間無料
- トライアルから本導入まで完全サポート
- 日本語と英語に対応
- 1ライセンスで同時編集5台 / 同時実行1台の権限を付与