少子高齢化に伴う人手不足の解消に効果的なIT技術として、RPAが注目を集めています。
RPAは専門的なプログラミングの知識がなくとも簡単に活用できるため、すでに導入し業務効率化や生産性の向上に成功した企業も多いのではないでしょうか。
一方で「本当に簡単に使えるのか?」「初心者には使いこなせないのではないか?」という懸念から導入に踏み切れない企業も少なくないと思います。
そこで、今回の記事では、RPAが簡単に使えるのは本当なのか、操作が簡単なおすすめRPAツールについて解説します。
また、初心者におすすめな業務効率化を成功させるポイントも紹介していますので、ぜひ最後までご覧いただけますと幸いです。
RPAは簡単に使えるって本当？
RPAは「Robotic Process Automation（ロボティック・プロセス・オートメーション）」の略称で、パソコンを使って実施している業務を自動化する技術です。
日本の社会問題となっている少子高齢化による深刻な労働力不足を解消するためのツールとして注目され、さまざまな業界で導入が進められています。
そんなRPAですが、需要にあわせてさまざまな特徴をもった製品がリリースされており、ある程度のITスキルがないと効果的に使用できないツールがある一方で、以下のような初心者でも簡単に使えるRPAツールも多く存在しています。
情報① プログラミング知識など専門的なスキルは不要
専門的なプログラミング知識は不要で、ツール側で準備されている「クリックする」「ファイルを開く」といった操作パーツを組み合わせることで、業務を自動化することができます。
また、操作画面がシンプルに作られている製品が多いため、初心者の方でも普段のパソコン操作の延長線上でロボットの作成が行えます。
情報② 自動化の導入支援をしているベンダーが多い
ロボット開発の方法やエラー関連の課題など、状況によっては自分たちだけでは問題を解決できないケースもあります。
そういった場合でも、RPAベンダー（ツール販売元）が各種サポートを提供していることが多いため、初心者の方でも不安なく効率化を進めることができます。
代表的な例では「自動化対象業務の選定アドバイス」「ロボット開発支援」「ロボット開発代行」などがあります。
操作が簡単なRPAツール3選
初心者の方にも扱いやすい、ツール操作が簡単なRPAを3つ挙げて紹介します。
MICHIRU RPA
「MICHIRU RPA」とは、株式会社MICHIRUが提供しているRPAツールで、とにかく操作画面がシンプルなため、専門的なプログラミング知識が無くても簡単にロボット開発ができます。
導入した企業の担当者からは、1ヶ月のフリートライアル期間中に操作を習得できるほど使いやすいとの声もいただいており、非IT部門の方でも問題なく使用が可能です。
他にも、ロボット開発のアドバイス、オンライン操作勉強会、技術的な問い合わせ対応などを開催するなど伴走サポート体制は整っているため、安心してRPAを利用することができます。
EzAvater
「EzAvater」とは、株式会社テリロジーサービスウェアが提供している国産のRPAツールです。
EzAvaterの最大の特徴は「誰でも」「簡単に」ロボットを開発できることで、導入の7割以上が非IT部門となっています。
ユーザの要望を吸い上げながら、操作テンプレートの準備やボタン1つで登録できる機能など、簡単さを維持するためにさまざまな工夫がされています。
他にも、ハンズオントレーニング動画の提供や、よく使われる操作のサンプルシナリオが準備されています。
アシロボ
「アシロボ」とは、ディヴォートソリューション株式会社が提供しているRPAツールで、RPAの習得時間が業界最短クラスであり、IT部門以外でも使えるRPAツールです。
現場で働く皆様がいつもの「手順とルール」通りに、準備されている操作パネルを並べるだけで、業務の自動化が行えます。
他にも、操作説明会や自動化の導入サポートなどの支援体制も準備されているため、初心者の方でも心配なく利用することが可能です。
初心者でも業務効率化を成功させるポイント
RPAは企業の業務効率化を図る強力なITツールですが、導入を成功させるためにはポイントを押さえておく必要があります。
失敗事例によくある「思ったよりも効果がでない」「RPAが浸透しない」といった課題は、ポイントを押さえず、いきなり導入を開始してしまったことが原因です。
そうならないために「業務効率化を成功させるポイント」について検討しておきましょう。
ポイント① 自社業務の洗い出し・可視化
業務効率化を成功させるためには、まずは自社の業務を洗い出し、可視化しましょう。
これからRPAを導入するにあたり、自社に存在している業務がすべてRPA化に向いている業務とは限りません。
洗い出しをせず、RPAを導入してしまうと「実は自動化できる業務が少なかった」となり、不要なコストや工数が掛かってしまいます。
そのため「処理に掛かっている時間」や「作業頻度」「ミスリスク」などを洗い出しておき、RPAを導入することによる効果について確認しておきましょう。
また、業務の可視化を実施することで、たとえ自動化の対象とならなかった業務でも、不要な手順など改善点が見つかり効率化に繋がるといったメリットもあります。
業務効率化を成功させるためには必須のタスクですので、導入時には必ず実施しましょう。
ポイント② サポートが手厚いRPAを選ぶ
RPAは基本的にプログラミング不要で、簡単に使えるよう設計されたツールが多いです。
しかし、より複雑な業務に自動化を適用したい、エラー発生時に素早く解決したいといった要望がある場合、ベンダー（ツール販売元）のサポートを受けることで、より効率的に自動化を行うことができます。
RPAのベンダーが提供している主なサポート体制として、以下のようなサービスがあります。
- RPA導入に関するコンサルティング
- 自動化対象業務の選定・アドバイス
- ロボット開発の支援・代行
- ロボット開発に関するセミナー
自社に必要なサービスを検討しておき、そのサポート体制が準備されているベンダーを選ぶようにしましょう。
ポイント③ 小規模な業務からスタートする
RPAの導入は「スモールスタート」が、業務効率化を成功させるポイントと言われています。
いきなり大規模な範囲を対象としてRPAを導入すると、ロボット管理、エラー対応、データ管理、システムメンテナンスなど、やることが山積みになってしまいます。
そうすると、正しくRPAの導入効果が確認できなかったり、問題が発生した場合の影響範囲も大きくなるリスクがあります。
そのため、まずは小規模は業務自動化を行い、効果の確認や進め方のコツを掴んでから、導入範囲を広げていくと効果的な導入が行えます。
記事のまとめ
今回の記事では、PAが簡単に使えるのは本当なのかという話しを中心に、操作が簡単なおすすめRPAツールや、業務効率化を成功させるポイントについて紹介しました。
RPAはプログラミングの知識が無くても、初心者の方でも扱いやすい工夫がされていて、簡単に業務の自動化が実現できます。
そんなRPAツールを使って業務を自動化するためには、自社の業務を洗い出してどれぐらいの効果が期待できそうか検討しておくことでスムーズに導入ができます。
今回の記事で紹介した事例が、RPA導入に一助になれば幸いです。
