ビジネスのデジタル化が進み、業務効率化や生産性の向上を可能にするIT技術として、RPAツールを導入する企業が増えてきています。
しかし、RPA導入を検討しているものの「失敗せずに導入したい」「導入リスクを把握しておきたい」という思いから、RPA導入に踏み切れない企業も多くあるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、RPAツールを導入した過去の事例を挙げて、導入前にはどんな課題があり、自動化することによってどんな効果を得られたのかについて解説します。
また、RPAを導入することによってかかる費用相場についても解説していますので、検討の一助になれば幸いです。
【業種別】RPAツール導入による効果的な成功事例5選
業種別の成功事例について、5つ挙げて紹介します。
RPAの導入を成功させるためには、自動化に向いている業務を選定し、どういった効果を期待して活用するのかが大事になります。
そのため、以下の成功事例を参照し、自動化の対象とする業務と導入目的ついて検討いただければ幸いです。
事例1 情報通信業(新聞・メディア)
ある企業では、新聞記事の内容をWEBコンテンツとして掲載するために、記事が保管されているデータベースから、1件ずつWEBへ登録する手順で業務を進めてましたが、相当な時間と労力がかかっていました。
また、WEBコンテンツを公開するための締め切り時間があったため、早朝出勤し作業を進めていたことから、スケジュール的にも負担がかかる作業方法でした。
そこでRPAを導入し、データベースから新聞記事の抜粋、それをWEBコンテンツの管理システムに登録するまでの業務手順を自動化しました。
その結果、人が実施する作業の割合が減って、公開前のチェックのみとなったため、早朝出勤していたスタッフの身体的負担の軽減、作業に要していた時間の大幅な削減へと繋げることができました。
事例2 小売業①
ある企業では、基幹システム内に登録されている各店舗の報告書データについて、役員に対し日次や週次にてメール送信する業務がありました。
その際、基幹システムから報告書をダウンロードする作業や、報告用に内容をまとめる作業について、すべて手作業で実施をしていたため、多くの時間を要していました。
そこで、RPAを導入し基幹システムにログインする箇所から、役員へのメール送信までの手順に自動化を適用しました。
その結果、多くの時間を要していた作業の削減や、ヒューマンエラーの低減といった効果があり、担当者のリソースが他の業務に割り当てられるようになりました。
また、該当の作業は専任者しか対応できない業務でしたが、RPA導入することで誰でも対応できるようになったため、リソースを有効活用できるというメリットもありました。
事例3 小売業②
ある会社では、請求書発行業務を処理する場合に、決済管理をしているサイトから請求書データをダウンロードし、それを印刷するといった手順で業務を進めていました。
しかも、作業は1件ずつ対応する必要があり、毎月数百枚もの処理を対応をしていたため、担当者に大きな労力がかかっていました。
また、請求書の発行件数は毎月増え続けていたため、いつか既存の人員では対応しきれなくなるのではないか、という懸念も抱えていました。
そういった背景からRPAを導入し、請求書のダウンロード作業から印刷作業に至るまでの流れを自動化したことで、人手を介さず業務を完了することができるようになりました。
その結果、対応していたスタッフの工数を有効に活用できたり、請求書発行業務がスピーディになったため、生産性の向上にも繋げることもできています。
事例4 情報サービス業
ある会社では、使用していたシステムを刷新する必要があり、旧WEBサイトから新しいサイトへの記事データを移行する必要がありました。
しかし、記事のデータに関しては大量にあり、人の手で移行するのは難しい状況だったため、RPAを導入し記事データの移行を実施しました。
その結果、手作業で1記事ずつ移行する予定だった処理をRPAに任せることで、人手が不要になっただけではなく、スピーディーに対応が完了したため、予想していたよりも早く移行が終了するというメリットもありました。
事例5 不動産業
毎月、管理している賃貸サイトから条件に合う物件情報を抜き出し、Excelに転記するといった手順の業務があり、大量のデータ転記が実施するため、その作業を専門に対応する担当者を設け対応していました。
その作業を対応する時は、どうしても工数がかかってしまうため、作業者の負担が大きいことや、人件費の面でもデメリットとなっていました。
そこでRPAを導入し、毎月手作業で数万件のデータを取得していた作業に適用することで、専任の担当者が不要となり、大幅なコスト削減へと繋げることができました。
また、RPAで実行するため、転記ミスといったヒューマンエラーがなくなり、データの信頼性も高くなるというメリットにも繋げることもできています。
費用相場はどれくらい?
RPAを導入するにあたり、コスト面について重視している方も多いのではないでしょうか。
そこで、RPAを導入するときにかかる主な費用の「初期費用」「ツール利用料」「導入支援」について解説をしていきます。
初期費用
月額・年額のライセンス費用とは別に、はじめての利用に関する説明や、事務手続きなどに関する費用として設定されています。
RPAツールによって無料の場合もありますが、初期費用が発生する場合の相場は10〜50万円程度となっています。
ツール利用料
ツール利用料は、RPA製品を利用するために支払う基本的な費用です。
RPA製品の多くは買い切り型のプランではなく、ランニングコストとして月額制または年額制のサブスクリプション形式で提供しています。
ツール利用料について理解するポイントとして、利用料については、選択する「RPAの種類」によって大きく変わります。
また、備えている機能(AI搭載など)でも費用は変わりますので、自社に適している種類や機能を見極め選定するようにしましょう。
RPA種類 | 説明 | 費用相場(月額) |
---|---|---|
サーバー型 | サーバー型のRPAツールは活用範囲が大きいプロジェクトへの導入に向いています。特徴としては、柔軟にカスタマイズしながら開発できる傾向にあり、特定の部署だけではなく業務を横断した大規模な自動化を得意としています。しかし、広範囲に活用できる一方で、価格については初期費用やツール利用料が高くなる傾向にあります。 | 30万円~ |
デスクトップ型 | デスクトップ型のRPAツールは、個人のパソコン上で稼働するといった特性から、サーバー型に比べ、小規模な部門や個人単位での利用がしやすい特徴があります。また、現場の担当者などの単位で開発が可能なため、手軽に導入できるのがメリットです。 | ~50万円程度 |
クラウド型 | クラウド型のRPAツールは、サーバーの準備やデスクトップパソコンの準備が不要で、販売元と契約し、ブラウザ上でログインすれば、すぐに利用開始できるという特徴があります。ただし、注意点としてはWeb上の作業のみを自動化対象としているRPAツールになるため、自社のシステムやExcelを使った自動化はできません。 | 30~50万円程度 |
導入・運用支援
エラー発生時の問い合わせや、開発に関するアドバイスといったことを対応してくれる導入支援ですが、標準ではなくオプションとなるRPAツールも存在します。
そういったRPA製品の場合は、チャットでのサポート、オンライン会議でのアドバイスといったサービスを受ける費用として、およそ5〜10万円(月額)程度かかります。
そのため、あらかじめどれくらいのサポートを受けたいのかについて検討しておき、不要な費用は押さえられるように注意が必要です。
導入コストを抑えたいならMICHIRU RPAがおすすめ
RPA導入時の費用相場についてお話をしてきましたが、導入コストを抑えたいなら「MICHIRU RPA」がおすすめです。
業界最安のツール利用料
MICHIRU RPAは、デスクトップ型のRPAでありながら、業界相場の最安値である1ライセンス月額5万円でRPAツールを提供しています。
また、お客様の状況に合わせて「シンプルプラン」と「アシストプラン」を準備しています。
シンプルプラン | ツール利用料 月額5万円 |
---|---|
アシストプラン | ツール利用料 月額5万円 + 4回のオンラインサポート 月額5万円 = 合計 月額10万円 |
とにかく簡単に操作できる
MICHIRU RPAは、専門的なプログラミングは不要です。
普段実施しているパソコン操作を、あらかじめ準備されているリストの中から選択し、組み合わせていくことでシナリオ作成ができます。
今なら1ヶ月無料トライアルもありますので、無料でお試しいただき気兼ねなく操作感をチェックしてください。
どんなソフトウェアでも操作が可能
本ツールを導入した場合、自動化できるソフトウェアに制限はありません。
たとえば、顧客・案件管理で使用される「kintone」や、購買管理・生産管理といった基幹系業務に使われる「SAP」などについても、問題なく操作対象とすることができます。
また、ソフトウェア単体の自動化だけではなく、ソフトウェア同士を横断したような自動化も可能です。
魅力的なサポート体制も充実
導入して終わりではなく、RPA導入後も手厚いサポートを準備しています。
伴走サポートとして、自動化シナリオ作成のアドバイスや、オンライン勉強会、コンサル的なRPA導入の進め方などの支援体制がありますので、安心してお使いいただけます。
お気軽にお問い合わせください。
IT補助金が利用できる可能性があります
RPAの導入は検討しているものの、IT投資への見通しが立ちにくい場合は、IT補助金が利用できる可能性がありますので検討してみましょう。
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者向けに、ITツール導入に関する費用を一部補助を目的とした制度です。
この精度は、安価なITツールなどにも利用できることや、ほかの補助金精度と比べて受給までの期間が早いため、使い勝手のよさが評価されている補助金でもあります。
また、関連した制度として各自治体でも国から補助金が出た場合に、上乗せで補助金を交付するケースもあるようです。
MICHIRU RPAは、ITツール・IT導入支援事業者に登録されているので、IT導入補助金を受けられる可能性があります。
参考ページ:IT導入補助金2024(https://it-shien.smrj.go.jp/search/)