自治体でRPAツールを導入した実際の成功事例を紹介!AIとの活用方法も解説

RPAツールを地方自治体で導入する効果と過去の成功事例を実証実験も含めてご紹介!

自治体でRPAツールを導入した実際の成功事例を紹介!AIとの活用方法も解説

地方自治体の業務は、非常に紙が多いことでも知られており、RPA導入によって紙媒体で行われていた業務の電子化と業務自動化によって地方自治体などで抱える課題の解決策になると考えられています。

更に、機会作業のみしか自動化できないというデメリットを持つRPAとAIを組み合わせて活用しすることで、自動化できる業務範囲を大幅に広げられると期待が募っています。

しかし、実際に地方自治体でRPAを活用して得られる効果とは何があるのか、本当に成功するのか気になりますよね。

この記事では、RPA導入の効果や各自治体の取り組みを導入事例・実証実験例でご紹介するのと同時に、どんな業務にRPAツールが活かせるかについて解説。

業務への導入を検討されている企業や組織の参考にしていただけると幸いです。

目次

RPAツールの自治体での活用、その実態は?

RPAツールの自治体での活用、その実態は?

そもそも、RPAツールとは自治体でどのくらい活用されるのでしょうか。

RPAの自治体での導入状況について、神奈川県が令和元年に発表した調査結果では、RPA導入済み・RPA検討中と答えた自治体が全体の90%を占めています。

自治体での導入率は政令指定都市および大都市圏の自治体を中心に37.7%と4割近くがすでにRPAを導入、人口が多く、事務処理量の多い自治体での導入が進んでいるようです。

導入実績を見ると、RPAツールのUiPathや、NTTデータのWinActorなどが利用されており、自治体での調達ソフトウェアには、民間企業ですでに実績と定評のあるソフトウェアが利用されているようです。

導入・活用推進の理由

導入・活用推進の理由

総務省が平成30年度に「自治体戦略2040構想」を発表、さらに予算措置を行い、RPAの導入支援を始めました。

これらがきっかけで、自治体側が導入をはじめ、また実証実験が広がっていったことがきっかけで、RPAの活用推進が進んでいます。

「自治体戦略2040構想」は、日本の人口が毎年100万人くらい減少することが予測されていることから、人手不足・税収減・行政サービスの質低下などの課題を予測。

このような課題に対応するための「スマート自治体」への転換を打ち出しています。

「スマート自治体」とは、RPA・AIなどを利用し、業務の自動化をはかり、効率よく行政事務を行う自治体のことです。

少子高齢化により行政事務への需要は高まる一方で、若い職員はいなくなり、かつてほど税収が期待できない危機をRPA導入にる業務自動化で乗り切ろうとしているのです。

RPAツール、こんな業務に効果あり

RPAツール、こんな業務に効果あり

地方自治体でRPAツールを導入することによって、効果のある具体例に以下のような業務内容が挙げられます。

・財務会計業務・納税等の税務業務(入金・消込など)

・各種データ入力業務

・各種照合業務

・定型書式のある書類・議事録等の作成業務

RPAツールは、定型的で大量の業務を効率的に行うのに特に向いているツールです。

そして、地方自治体の業務は、何万人、何十万人またはそれ以上の住民を対象に行われる事務であり、その上定型的な業務が多くあります。

そのため、「スマート自治体」の実現に向けたRPA導入の余地が多いと考えられます。

自治体での業務の自動化・業務効率化成功事例

自治体での業務の自動化・業務効率化成功事例

自治体でRPA導入することによる業務自動化の成功事例は、総務省で発表され、またWeb上の記事でも紹介されています。

以下では、その中でも代表的な事例を3つ紹介します。

AI-OCR+RPAツールで文書の電子化(北海道)

北海道(9自治体)では、AI-OCRとRPAの組み合わせで文書の電子化が行われました。

紙をAI-OCRで読み取り、RPAツールで転写・入力が行えれば、読み取りから入力までの工程はすべて自動化できます。

北海道にある自治体では、RPA導入によって最後の入力作業まで業務自動化することに成功しています。

紙媒体の電子化が行われると、各自治体の業務は大幅に効率化されることが見込まれますが、北海道の事例は自動化のボトルネックを解消した価値ある事例となりました。

DB登録・確認および照合作業で作業時間582時間短縮(茨城県つくば市)

大幅な時短効果が出たのが、茨城県つくば市の事例です。地方自治体の中の先進事例として、取り上げられることが多い事例です。

どの業務に対してRPAを導入するか、職員アンケートから始め、対象業務を絞り込みました。

検討の結果、DBへの登録・データの確認および照合作業をRPAで自動化することに成功しています。

効果測定の結果、市民窓口課では作業時間がかつて685時間であったものが、582時間短縮と、劇的な時短効果が出ています。

自治体の税務・会計事務に活用した導入事例(富山県南砺市)

税務や会計に関しては、定型的業務が多いため、導入事例・実証実験例でも効果が出やすいようです。

南砺市は8町村合併により誕生した市です。

市の庁舎を統合する際に、RPAによる業務改革プロジェクトを開始。

30ほどの業務で導入が検討されましたが、税務出納消込の日次業務など4業務に本格導入しています。

税務出納消込業務に関しては、年間の業務時間154時間、削減後の業務時間は18.4時間と削減は9割近くとなりました。

事務ミスなどの人為的ミスも削減し、行政サービスの品質向上にも役立たせています。

業務の引継ぎ時の負担軽減にも役立つなどの効果も生じ、業務改革のさらなる推進にRPAを役立てるとのことです。

実証実験例を4つご紹介

実証実験例を4つご紹介

続いて、実証実験段階でも成功したRPA導入の具体例を4つご紹介します。

様式・定型業務に着目、大幅時短効果(奈良県奈良市)

奈良県奈良市では、実証実験の段階ですが、会計・定型文書作成業務にRPAを2ヵ月にわたり活用。

その結果、自治体によっては80%の時間短縮に成功した業務もあったとのことです。

奈良市がこのように積極的なRPAの活用を考えたのは、RPAツールを導入しても既存プラットフォームが活用できることを見込み、大きな投資にならないであろうとの見通しがあったため、ということです。

この自治体では問題なかったようですが、RPAツールによって既存プラットフォームが活用できなくなってしまうものも存在します。

せっかくRPA導入したのに、ツール選びを失敗したということがないよう、導入時には対応ツールも注意して検討しましょう。

市民税に関する業務で作業時間が約200時間削減(愛知県一宮市)

愛知県一宮市は、住民税の徴収に際し、課税支援システムと住民税システムに同じデータを入力するなど、従来のシステムを利用していると業務の非効率性があることが課題でした。

RPAにこの入力を行わせたところ、作業時間が元々592時間であったのが398時間と、約200時間削減されました。

自治体職員の負担を大きく軽減させる結果が2ヵ月で生じたため、平成31年2月からの本格導入に踏み切っています。

納税と手当計算の業務で人的ミス削減にも成功(熊本県宇城市)

宇城市の場合、自動化を行ったのはデータ入力とシステムからの出力です。

平成29年度に、ふるさと納税と時間外勤務手当の計算業務でこれらの自動化について実証実験を行いました。

作業時間の削減もそうですが、入力ミスを大きく減らせたことがカギになり、本格導入に翌年から移行し、自動化する業務範囲を拡大しています。

コンビニ入金処理業務で年間110万円削減(静岡県掛川市)

掛川市は実証実験の事例で、8課にまたがる税金等のコンビニでの入金における入金処理事務を選定しました。

実証実験での効率化の効果は、年間時間で440時間、金額に換算して110万円の削減効果が確認されています。

この事例では、WinActor(NTTデータ)を利用しています。

ヒューマンエラーも防止でき、自治体職員・住民・役所の3者にメリットのあるRPAによる業務改革の端緒になりました。

自治体でのRPA導入の課題とは?実証実験・先進事例でわかったこと

自治体でのRPA導入の課題とは?実証実験・先進事例でわかったこと

前述の通り、地方自治体でのRPA導入・実証実験例においては、おおむね良い結果が出ているようです。

さらに効果的に業務時間の削減を行うにはまず、文書をデータにするために、文書の電子化をもっと推し進める必要があるでしょう。

その上で、業務をRPAのシナリオに合わせる業務の整理も必要です。

特に定型化を進めることが必須になると考えられます。

例えば会計業務については、コンビニ入金などのすでに定型化されている入金消込・フォームへの入力・入金結果の出力などの業務に利用されていますが、推し進めようとすれば出納事務全般に応用可能です。

総務省が自治体の予算措置をバックアップを開始したのが平成30年度ですので、もう少し時間をかけると、より多くの業務にRPAの応用が行われることとなるでしょう。

AIとの組み合わせでさらに広がる用途

AIとの組み合わせでさらに広がる用途

スマート自治体の推進に重要な役割を果たすのがRPAと並んでAIです。

RPAは、同じ自動化のツールであるAIツールとの組み合わせでより用途が広がります。

最初にご紹介した北海道の文書の電子化の事例のほか、チャットボットにも可能性があります。

地方自治体の事例でまだRPAとの組み合わせで業務提供するには至っていませんが、福岡市の粗大ごみ処理のチャットボット活用事例が参考になります。

福岡市のLINEの公式アカウントでの粗大ごみ受付はチャットボットを組み合わせています。

LINEで粗大ごみの申し込みボタンをタップすると、回収依頼を行うごみの種類・希望日程を選択でき、申し込むことができます。

LINE+チャットボットで職員が電話で対応する時間を削減できました。

さらに他の業務に、例えばチャットボット+入力フォーム+RPAなどの組み合わせると自動化の用途が広がることも期待できるでしょう。

記事のまとめ

記事のまとめ

地方自治体の事例では、業務の大幅な時間短縮および効率化によって、以下のような効果をえることができました。

・休暇がとりやすくなった

・コスト面でも安価

・職員の意識改革効果あり

さらに、RPAが反復して同じ業務を同じようにこなせることから事務処理がミスなく正確になったことも指摘されています。

人手不足・税収減・行政サービスの質の低下を懸念してスマート自治体構想があったのですが、RPAはまさにこれらの懸念を払しょくできるソリューションでした。

民間企業でも課題は共通しています。

自治体のケースはhttps://www.soumu.go.jp/main_content/000624150.pdfなどの資料で公開されているので企業でも参考になる事例が多く見られます。

ぜひ今後の事例にも注目し、御社でのRPA業務導入の参考にしてみてください。

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