Microsoft社が提供するPower Automateは、日常的に行われているパソコン作業を自動化し、業務の効率化や生産性を向上するRPAツールとして、多くの企業から注目を集めています。
本記事では、Power Automateの導入を検討する際に気になる「料金プラン」について、詳しく解説していきます。
記事の後半には、Power Automateとよく比較されるRPAツールについても、料金プランとともにご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
【料金プラン】Power Automateの価格体系
Power Automateは、手頃な価格で導入できることから、アプリケーションの自動化を目的として、多くの企業が注目しています。
ここでは、Power Automateの料金プランを一覧にして、詳しく解説していきます。
Power Automate 無料試用版 |
Power Automate Premium |
Power Automate Process |
Power Automate Hosted Process |
|
---|---|---|---|---|
月額料金 | 0円 | 2,248円 | 22,488円 | 32,233円 |
契約単位 | – | ユーザー単位 | ボット単位 | ボット単位 |
アテンド型実行 ※人とロボットの共同作業 |
– | ⚪︎ | – | – |
非アテンド型実行 | – | – | ⚪︎ | ⚪︎ |
タスクマイニング ※タスクの評価 |
– | ⚪︎ | – | – |
データベースの容量 | – | 250 MB | 50 MB | 50 MB |
ファイルの容量 | – | 2 GB | 200 MB | 200 MB |
AI Builder サービスクレジット |
– | 5,000 | 5,000 | 5,000 |
※2025年8月8日現在
アテンド型実行と非アテンド型実行の違い
Microsoft社のPower Automateには、アテンド型と非アテンド型という2つの実行方式があります。
そのため、アテンド型と非アテンド型の違いを理解しておくことは、ライセンスの選定や導入効果を最大化するためにとても重要です。
- アテンド型実行・・・人間がロボットと連携して動作する実行方式
- 非アテンド型実行・・・人間の操作を必要とせずにプロセスが完了する実行方式
※人間がパソコンの前にいる状態で自動化
※夜間や休日なども自動化が可能
タスクマイニングとは
タスクマイニングとは、人が日々行っている業務プロセスを可視化・分析し、自動化に適した作業を特定する技術で、Power Automateの「Process Advisor」機能として提供されています。
タスクマイニングでは、ユーザーの操作ログをもとに、パソコン上でのクリック・入力・アプリケーションの使用状況などを記録し、作業の流れを可視化します。
可視化することは、3つのWHAT「どの作業に時間を要しているのか」「どこに無駄があるのか」「どの業務を自動化すべきなのか」に対して、適した判断をすることが可能です。
特に、タスクマイニングは、属人化している業務やルーティンワークの洗い出しに有効的であり、上位プランで利用できる機能となります。
AI Builderとは
AI Builderとは、Microsoft社が提供するPower Platformの一部で、プログラミングの専門知識がなくても、AI(人工知能)機能を利用することが可能です。
特に、AI Builderは、Power Automateとの連携によって、AIを活用した自動化フローを簡単に構築できるため、様々な業界や部門で注目を集めています。
AI Builderの利用料は、使用量に応じたクレジット制なので、どのくらいの頻度でAI機能を使用するのかによって、料金プランが変わってきます。
クレジットとは
AI Builderの利用には、クレジットと呼ばれる消費型ライセンスが採用されています。
クレジットとは、AI Builderで各種AI機能を利用する際の使用量であり、AIモデルごとに必要です。
クレジットは、月単位で購入することが可能で、基本の料金プランとは別に提供しています。
Power Automate 料金プランの特徴
料金プランの特徴を理解しておくことは、無駄なコストを抑えつつ、業務効率化を最大化するために欠かせません。
Power Automateには、用途や利用規模に応じて4つの料金プラン(1つは試用版)が用意されているため、違いや特徴を理解しておかないと、期待するほどの効果が得られない可能性もあります。
ここからは、料金プランの特徴について、わかりやすく解説していきます。
【料金プラン1】Power Automate 無料試用版
Power Automate 無料試用版は、いきなり有料版を契約するのが不安な方に向けたプランで、30日間プレミアム機能を無料で試すことができます。
無料試用版では、Power Automateの主要機能を制限なく利用することができるため、実務での使用感を体験することが可能です。
料金体系や有料プランの選定に悩んでいる場合は、Microsoftアカウントがあれば簡単に申し込める「無料試用版」の利用をおすすめします。
- 無料試用版の詳細はこちらから
【料金プラン2】Power Automate Premium
Power Automate Premiumは、AIやRPAなど高度な機能に対応した上位プランで、業務を効率化したい中規模〜大規模組織に最適です。
Premiumプランの特徴は、標準コネクタに加えて「プレミアムコネクタ」の利用が可能になり、基幹システムと密接に連携したフローの構築が可能になります。
また、Premiumプランでは、AI Builderによって、OCR(文字認識)での自動化が可能であったり、非アテンド型の実行を含めて、柔軟にロボット制御できる点も魅力です。
Power Automate Premiumは、ユーザーごとのライセンス提供で、1ユーザー単位で自動化機能を利用できるため、特定の業務担当者や部署単位での導入にも適しています。
【料金プラン3】Power Automate Process
Power Automate Processは、特定のプロセスに対して、ロボットを割り当てる料金体系になっており、ボット単位での導入が可能です。
Processプランの特徴は、複数のユーザーや部門で共有する業務フローに対して、ロボットを割り当てるため、社内の共通業務に最適です。
また、Processは、ユーザー数に応じた料金プランではないので、コストを抑えつつ、社内全体で自動化を行いたい企業や組織向けになっており、柔軟かつ複雑な業務にも対応できます。
【料金プラン4】Power Automate Hosted Process
Power Automate Hosted Processは、自動化プロセスを実行する仮想マシンと、利用権がセットになった新しいプランです。
Power Automate Hosted Processプランの特徴は、非アテンド型のRPAを実行できたり、プレミアムコネクタやAI Builderの活用も可能な点で、高度な自動化に対応しています。
【料金】Power Automateのアドオン(追加機能)
アドオン(機能追加)の活用は、Power Automateの機能を拡張し、より専門的な自動化を可能にします。
アドオンは、Power Automateの料金プランに対して、必要な機能だけを追加することで、無駄なコストを抑えながら、効果的に自動化できます。
段階的に自動化範囲を広げたい企業にとっては、非常に使い勝手の良いライセンスです。
Power Automate Process Mining add-on |
AI Builder 容量アドオン |
Microsoft Copilot Studio |
|
---|---|---|---|
月額料金 | 0円 | 2,248円 | 22,488円 |
契約単位 | テナント | ユニット | 25,000メッセージ |
概要 | 業務プロセスを可視化 非効率的なフローを特定 |
カスタム or 事前構築済のモデルで フローにAIを導入 |
AIアシスタントを構築する開発環境の提供 |
Power Automate Desktopの無償版と有償版を比較
Power Automate Desktopの無償版と有償版では、対応可能な範囲や管理機能に差があるため、業務内容に応じて比較・検討する必要があります。
ここでは、Power Automate Desktop 有償版の料金についてや、無償版との違いを比較していきます。
無償版 | 有償版 | |
---|---|---|
料金 | 0円 | 5,000円/月 |
作成したフローの共有 | – | ⚪︎ |
クラウドフローから自動実行 | – | ⚪︎ |
フローの集中管理 | – | ⚪︎ |
実行状況の確認 | – | ⚪︎ |
他(SharePoint)との連携 | – | ⚪︎ |
Power Automate Desktopとは
Power Automate Desktopとは、Windows 10以降のユーザーに標準搭載されているRPAツールで、個人や中小企業でも手軽に利用することができます。
一方で、高度な機能(クラウドとの連携・スケジュール実行・監視・分析など)を利用するためには、標準搭載されている無償版ではなく、有償版を導入する必要があります。
- Power Automate Desktop→デスクトップフロー(無償版)
- Power Automate→クラウドフロー(有償版)
【料金】Power Automateとよく比較されるRPAツール
RPAの導入を検討する際は、Power Automateだけでなく、他ツールの機能や料金と比較することが大切です。
ここでは、Power Automateとよく比較されるRPAツールについて、ご紹介していきます。
料金プラン1 | 料金プラン2 | 無料トライアル | |
---|---|---|---|
MICHIRU RPA | シンプルプラン 月額50,000円 |
アシストプラン 月額100,000円 |
1ヶ月間 |
BizRobo! | BizRobo! mini ガバメントライセンス 年間60万円 |
BizRobo! mini〜Basic 年間90万円〜792万円 |
1ヶ月間 |
WinActor | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 30日間 |
RoboTANGO | 基本プラン 月額65,000円 |
リモレクライトプラン 月額95,000円 |
3週間 |
アシロボRPA | 月額50,000円 | – | 1ヶ月間 |
Power Automateの料金プランについてまとめ
本記事では、Power Automateの導入を検討する際に気になる「料金プラン」について、詳しく解説してきました。
Power Automateには、4つの料金プランがあり、追加料金を支払う(課金する)ことで、機能を拡張することも可能です。
Power Automateの導入を検討する際は、無料トライアルなどを活用しながら、他のRPAツールとも比較してみてはいかがでしょうか?

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