これまでコストや手間がかかっていた作業がRPAを導入することで大幅に改善することが期待できます。
今では様々な企業からRPAツールが提供されており、どこが良いか選ぶのに迷いがちです。
そこで、今回は人気の高いRPAツールを紹介しますので、RPAツール選びの参考になれば幸いです。
RPA導入を検討している方はぜひ参考にしてみて下さい。
株式会社MICHIRU カスタマーサクセス
この記事の監修担当者:
古閑 健太郎
熊本県出身。デザイン系の専門学校を卒業後、新卒で地元の映像制作会社に就職。テレビ番組や官公庁の動画の制作など映像に関する幅広い業務を経験。5年間勤務した後、2022年にMICHIRUに入社。
RPAツールとは
RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、パソコン上での定型的な作業を自動化し、業務効率化を推進するソフトウェアです。
Excelへのデータ入力やファイルのPDF化、メールの送信といった定型業務を事前にRPAツールに登録することで、ロボットが正確かつ迅速に処理を行います。
その結果、人件費の削減や業務品質の向上、働き方改革の促進に繋がるのです。
国内で人気のRPAツール8選、導入事例も紹介
RPAツールは提供企業によって特徴や機能が異なります。
また完全フリーで利用できるものや、トライアル期間を設けているものもあるので、本格的に導入する前に使用感や機能を確認しましょう。
国内でシェア率の高いRPAツール8種類について、特徴・価格・導入事例を詳しく解説していきます。
WinActor
特徴
WinActorはNTTグループにより開発されたツールで、国内シェアNo.1の実績を誇るRPAツールです。プログラミング不要で自動化ができます。
ExcelなどのMicrosoft Office製品だけでなく、IE、ERP(基幹システム)、電子決済、業務システムまで幅広いアプリケーションが対象。
パソコンへインストールすれば即使用でき、システム開発の経験がなくても導入しやすいため、初めてRPAツールを導入する企業に適しています。
料金
90万8,000円/年(1台あたり)
導入事例
- 顧客のサービス申請受付や返金処理業務を自動化。作業時間を70%削減。
- 支払手続きの確定操作を自動化。年間の作業数約25万件分の人件費削減に成功。
- ERP上のデータ調整作業(週1回・約4時間)を自動化。業務効率の大幅な向上が実現。
BizRobo!
特徴
10万件以上のロボット開発・運用実績とノウハウにより、ツール導入時の充実したサポートを実施しています。
ツールにはサーバー型・デスクトップ型・クラウド型があり、業務内容や運用体制を踏まえた上で適切なツールを提案しているのが特徴です。
ドラッグアンドドロップで業務フローを簡単に作成して自動化できるため、情報システム部門以外でも利用しやすいツールと言えるでしょう。
料金
- BizRobo! Lite(サーバー型)
→ 初期費用 20万円、利用料金 120万円/年 - BizRobo! DX Cloud(クラウド型)
→ 初期費用 20万円、利用料金 240万円/年、従量課金 0.1円/アクション - 無料トライアルあり(30日間)
導入事例
- RPAツール導入により年間20万時間以上を削減、内8割がBizRobo!による成果。社員の在宅勤務の推進に成功。
- 医療の検査データから特定の値を抽出・リスト化を自動化。
- OCR情報と受注登録システム画面の突合せを自動化。毎月約900枚を処理し、作業員の負担を大幅に軽減。
UiPath
特徴
業務効率化のプロセスを「発見・開発・管理・実行・協働・測定」の各段階に分け、全ての段階をサポートできる製品を用意しているのが大きな特徴です。
ドラッグアンドドロップでロボットにAIを組み込み、視覚情報・ドキュメント情報・会話情報を理解させ自動化の範囲を拡大できます。
分析ツールではロボットのパフォーマンスなどを把握し、更なる効率向上に役立てることが可能です。
料金
- UiPath Automation Cloud:5万円~/月
- 無料トライアルあり(60日間)
導入事例
- 年間60,000件の紙媒体を扱う手作業を自動化。年間60,000時間以上の稼働時間削減と30%の生産性向上に成功。
- オフィス向け事務機の保守契約締結用の情報収集・PDF化を自動化。6人分、約12,000時間の工数削減に成功。
- 定型業務による社員の心的ストレスを軽減。
Blue Prism
特徴
運用管理・監査・セキュリティといったRPAツールの管理機能を搭載しているのが特徴です。
組織・役割ごとのアクセス制御や、ログイン情報必須による改ざん防止によって、ツールの安全性を確保できます。
Excel・メール・Javaなど多様なアプリケーションに対応しているのも魅力でしょう。
コミュニティに参加すれば、ツールに関するアイデアや有効な情報を共有できるといったメリットもあります。
料金
- 120万円/年/ライセンス
- 無料トライアルあり(30日間)
導入事例
- 病院の診療予約の無断キャンセル対応を自動化。1,300件以上の無断キャンセルや、年間210万ポンドの損失の防止に成功。
- 生産管理システムから18部門の情報集計・Excelデータ作成・マクロによる報告資料作成を自動化。1月あたり2.1人の工数削減に成功。
- クラウドサービスに登録された売上データの読み取り・購買管理システムへの登録を自動化。月間533時間の稼働削減に成功。
Automation Anywhere(Automation 360)
特徴
世界中の銀行や金融機関で多く採用されるほど、堅牢なセキュリティを有しているRPAツールです。
ボットの作成・実行権限の分離、動作させるマシンの限定、パスワードの暗号化、不正アクセス防止といった安全性を高める多くの機能があります。
またスケジュール実行やログの取得・分析などの集中管理機能があるのも特徴です。
料金
- Automation 360:お問い合わせ、無料トライアルあり(30日間)
- Community Edition:無料。小規模企業・個人・学生向け
導入事例
- Webサイトからの請求書ダウンロード、製品の変更管理の監査などを自動化。業務時間を1/6にまで削減に成功。
- レポート作成、CAD属性項目追加、在庫管理、受注登録などを自動化。年間24,000時間の削減に成功。
- 社員5000人の査定調書作成、業務管理シートの作成・集計などの集計業務を自動化。95%の工数削減に成功。
NICE
特徴
社内業務における操作とプロセスをマッピングし、自動化すべき業務を見つけ出すなど最適化を行えるRPAツールです。
また画面上でリアルタイムに社員にガイダンスを行ったり、複数のアプリケーションのデータを一つのウィンドウに統合したりと、迅速な顧客対応の実現に適したツールと言えるでしょう。
料金
お問い合わせ
導入事例
- クレジットカードの不正行為防止プロセスを自動化。処理時間を79%短縮に成功。
- コンタクトセンターにおける定型業務を自動化。年間300万ユーロのコスト削減と顧客満足度の向上を実現。
- 異なるプラットフォームからの顧客データ収集作業を自動化。処理時間を60分から10分に短縮、社員の負荷を軽減。
Pega Robotic Automation
特徴
BPMS(業務を可視化し自動化するツール)との連携ができるのが特徴のRPAツールです。
繰り返し作業を自動化するだけでなく、業務プロセスを最適化してより効率的に行えるようにします。
また公共事業や製造、エンターテイメントなど業種別にアプリケーションが設計されているため、ツールの導入がしやすいのも大きなメリットです。
料金
- お問い合わせ
- 無料トライアルあり(30日間)
導入事例
- 顧客に手紙を送る際の手動入力を自動化。500時間以上の削減に成功。
- ファイナンスの資金プロセスを自動化。50万ドル以上の収益増加に成功。
WorkFusion
特徴
単純作業の自動化だけでなく、OCR、予測分析、機械学習といった統合プラットフォームを提供。
一連の業務プロセスがWorkFusionの画面上だけで完結でき、業務効率化を実現します。
取り込んだデータやオペレーションからロボットが日々学習するため、入力データの急激な変化にもリアルタイムで対応できるのが特徴です。
日本語は非対応なのでご注意ください。
料金
WorkFusion :お問い合わせ
導入事例
- 口座開設プロセスを自動化。23日間から5分以下への短縮に成功。
- 複雑な通関プロセスを自動化。出荷エラーを90%削減、通関書類処理の80%自動化に成功。
上記8製品を徹底比較
上記で解説した8種類のRPAツールについて、特徴・形態・価格の面を比較していきます。
ツール名 |
特徴
|
形態
|
価格
|
---|---|---|---|
WinActor | プログラミング不要。IE・Microsoft Office製品・ERP・電子決済など幅広いアプリケーションに対応。 | サーバー型・ デスクトップ型 |
90万8,000円/年 (1台あたり) |
BizRobo! | ツール導入時のサポートが充実。企業の業務内容や運用体制に適した ツールを提案。 |
サーバー型・ デスクトップ型・ クラウド型 |
初期費用 20万円、 利用料金 120万円~/年 |
UiPath | 業務効率化のプロセスを細分化し、全ての段階をサポートできる製品ラインナップ。 | サーバー型・ デスクトップ型・ クラウド型 |
5万円~/月 |
Blue Prism | 運用管理・監査・セキュリティなどRPAツールの管理機能を搭載。製品コミュニティも充実。 | サーバー型・ クラウド型 |
120万円/年 (1ライセンス あたり) |
Automation Anywhere |
世界中の金融機関で利用されるほど堅牢なセキュリティ。安全性を確保しながらツールの利用が可能。 | サーバー型・ クラウド型 |
お問い合わせ |
NICE | 自動化すべき業務を見つけ出し最適化。リアルタイムに社員ガイダンスを行うなど、顧客対応に最適。 | サーバー型・ デスクトップ型 |
お問い合わせ |
Pega Robotic Automation |
BPMSとの連携が可能。業種別にアプリケーションが設計されており、ツールの導入が容易。 | サーバー型・ デスクトップ型 |
お問い合わせ |
WorkFusion | 自動化・OCR・予測分析・機械学習など統合プラットフォームを提供。日本語非対応。 | クラウド型 | お問い合わせ |
ツールの選び方
RPAツールを選ぶときは、価格や機能だけでなく、ツールの種類やメンテナンスのしやすさを吟味したうえで選ぶことをおすすめします。
ツールの種類から選ぶ
RPAツールには主にオンプレミス型・クラウド型の2種類があります。
オンプレミス型
オンプレミス型RPAツールは、さらにデスクトップ型とサーバー型の2種類に分けられます。
デスクトップ型とはパソコン1台ずつにRPAツールをインストールするもので、初期費用は低いですが大規模なデータ処理には不向きです。
サーバー型とは社内で構築したサーバーにRPAツールをインストールするため、複数のパソコンで利用でき大規模なデータ処理を行えますが、初期費用が高めです。
オンプレミス型のメリットは自動化可能な範囲が広く、既存のシステムと連携しやすい点です。デメリットは、サーバー構築など導入に必要な知識・工数がかかる点です。
クラウド型
クラウド型RPAツールは、企業の提供するアドレスにアクセスし、Webブラウザ上でツールを利用します。
メリットは初期費用を抑えられるうえ、利用したい期間だけ費用を支払うことができるので、社員の増減に合わせて無駄なく使用できる点です。
自動化可能な範囲がWebブラウザ上の操作に限られてしまうため、クラウドサービス以外のシステムとの連携はできない可能性がある点がデメリットと言えます。
すでに社内で利用しているクラウドサービス上の業務を自動化したい場合は、クラウド型のRPAツールがおすすめです。
メンテナンスのしやすさ
RPAツールは業務を継続的に自動化できますが、メンテナンスも重要です。
業務プロセスの一部が変更になった場合、修正せずにそのまま実行させておくとミスを量産することになります。
RPAツールにはプログラミングの知識が必要なものと不要なものがあるため、メンテナンスのしやすさも考慮に入れて検討するのが良いでしょう。
また購入前に無料トライアルやデモで使用感や機能を確認しておくことをおすすめします。
おすすめは「MICHIRU RPA」!
MICHIRU RPAとは、株式会社MICHIRUが開発・提供しているRPAツールです。
低コストかつ、画面の収録・操作選択・操作位置指定という簡単なステップで自動化を実現します。
特徴①:低コストでツールを利用できる
MICHIRU RPAを他のRPAツールと比較したときの大きな特徴は、コストを大幅に抑えられる点です。
「初期費用 10万円、利用料金 5万円/月」という圧倒的にリーズナブルな価格でRPAを導入できます。
RPAツールはコストがかかるものが多いため、中小企業の中には導入に踏み切れない企業も多いでしょう。
MICHIRU RPAなら月額5万円でシナリオの作成数と実行数に制限なく利用できるので、中小企業も小さい定型業務から取り入れやすいのです。
特徴②:使い方やシナリオ作成作業がシンプル
MICHIRU RPAのシナリオ作成作業は、他のRPAツールと比較してもいたってシンプルです。
デスクトップ画面のスクリーンショットを取得し、画像内で基準となるポイントを設定、そのポイントからの距離でクリックする場所をRPAに記憶させます。
画面上での操作を順番に設定していくだけなので、プログラミングのスキルは必要なく、RPAが初めての方でも操作しやすいのが特徴です。
MICHIRU RPAを導入するメリット3つ
ランニングコストの安さ
MICHIRU RPAを導入する大きなメリットは、ランニングコストの安さです。
他社のRPAツールと比較した結果、約半分のコストで継続利用が可能。
Web認証ライセンスを利用すると、1つのライセンスを複数台のパソコンで利用できます。(自動操作の同時実行は不可)
経費を抑えながら業務効率化や生産性の向上が実現できます。
ソフト間の連携に関係なく利用できる
画面の画像解析によって自動化されるので、ソフト間の連携を気にする必要がない点もメリットです。
企業の業務システムがどのような構造でも関係なく、スムーズに自動化を行えます。
自社で自動化を進めることができる
MICHIRU RPAではプログラミング不要でロボットを作成することができます。
また、画面上での操作をベースにロボットを作成していくことができるので、操作の流れがわかりやすく、業務担当者がロボットを作成できます。
業務が変わった場合でもメンテナンスが自社でできるため、素早く対応できます。
まとめ
RPAツールを利用することで、単純作業を繰り返すような定型業務を自動化でき、ミスなく正確に処理することが可能になります。
その結果、社員はより注力すべき重要な業務に集中できるのです。
RPAツールを選ぶ際は、コストや機能に加え、ツールの種類やメンテナンスのしやすさも考慮しましょう。
自社の定型業務を洗い出し、自動化すべき点を見極めたうえで適したツールを導入することが重要です。