業務を自動化し効率化してくれるRPAツールですが、近年では大企業だけでなく、中小企業でも導入が進みつつあります。
しかし、RPAを紹介している記事では中小企業に向けた情報が少なく、どんなRPAツールを選べば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、中小企業向けのRPAツールに着目し、ツール選びのポイントも含めて解説します。
RPAはアナログな業務を自動化し、限られた人材を有効に活用することができる画期的なツールです。
これから高齢化社会などにより、特に中小企業では人材不足となることが予想される時代ですので、ぜひ本記事を参考にしていただければ幸いです。
中小企業向けRPAをお探しの方必見!ツールの選び方
中小企業ではお客様のニーズに合わせて多様な業務プロセスがあったり、一人の従業員でさまざまなタスクを担っているケースがあります。
そのため、RPAツールを選ぶ際は「既存の業務に適用できるのか」「使う人を選ぶようなツールではないか」などに留意して選ぶ必要があります。
ここでは、中小企業向けRPAツールを選ぶポイントについて5つ挙げて解説します。
誰でも操作ができそうか
人手不足が課題となっている中小企業において、プログラミングなどの専門的な知識をもつ人材の確保が困難な場合も多くあると思います。
そのため、非エンジニアである現場社員でも操作できるRPAツールだと、効果的に業務効率化が行えます。
プログラミングの知識は不要か、直感的に操作できそうか、導入後のロボットのメンテナンス性は問題ないかなどを重点的に確認するようにしましょう。
自動化したい業務との相性は良いか
中小企業では、地域経済に密接に関与し、地域のニーズに応じたサービスや製品を提供することが多いと思います。
そのため、そのお客様のニーズに合わせた業務プロセスが存在しますので、そういった業務とも相性が良いRPAツールを選定する必要があります。
例えば、自社で使用している会計業務、生産管理、財務管理などのシステムを問題なく操作できるかなどです。
他にも紙ベースの業務が多く、将来的にAI-OCRとの連携を検討している場合は、そういったシステムも操作できるRPAツールを選定しておく必要があります。
サポートが充実しているか
RPAツールは専門的な技術が無くても操作できる製品が多く存在しますが、運用が軌道に乗るまではさまざまな課題に直面することがあります。
そのため、中小企業向けにロボットの開発サポートやWEBセミナー、他にもRPAツールの操作講習など、必要なサポート体制が準備されているか確認しておく必要があります。
サポート体制はベンダー(製品提供元)によって提供の仕方がさまざまなので、自社に適した体制を選ぶようにしましょう。
無料トライアルは準備されているか
RPAツールを導入する前に「トライアル期間」と呼ばれる、無料で操作性などを確認できる期間を設けているベンダーがあります。
一度、導入が完了すると「操作性が悪いな」と感じても、新しいツールの選定やロボット再開発など多くの工数がかかるため、別のRPAツールに移行するのは難しいです。
そのため、無料トライアル期間を利用し「直感的な操作ができる」「視認性に問題はない」など、あらかじめチェックポイントを検討し検証するようにしましょう。
導入費用は予算に見合っているか
中小企業において「導入費用」などのコストは切り離せない課題です。
RPAにはデスクトップ型・サーバ型・クラウド型と3つのタイプがあり、それぞれの特徴から導入費用に違いがあります。
デスクトップ型 | パソコンにRPAツールをインストールすることで導入をすることができます。比較的低コストで初心者向けのものが多く、小規模な導入向けのRPAツールです。 |
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サーバー型 | 自社でサーバーを準備し、そこへRPAツールをインストールすることで導入できます。複数の業務を自動実行したりなど、大規模な導入向けのRPAツールになります。 |
クラウド型 | 主にインターネット(Webブラウザ)上の業務を自動化するために利用するRPAツールです。インストールや更新作業が不要なため、運用や保守が楽といった特徴があるRPAツールです。 |
それぞれのRPAツールには特徴があるため、自社のITコストや人材状況などからツールを選定しましょう。
中小企業向けRPAツール5選(17種類から厳選)
中小企業向けのRPAツールを、5つ厳選して解説します。
業務を自動化するという役割は同じでも、それぞれのツールが持っている特色が違いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
1. 低価格で全機能使える!MICHIRU RPA
「MICHIRU RPA」は、株式会社MICHIRUが提供している国産のRPAツールで、プログラミング知識が不要で、どなたでも簡単に操作できることが特徴です。
また、さまざまなシステムやソフトと連携が可能で、複数の異なるアプリケーションを横断した自動化も可能なため、多様な業務プロセスに対応することができます。
他にも、自動化の可否やシナリオ作成のアドバイスや、オンライン操作勉強会の開催など、サポート体制も充実しています。
お客様のニーズに合わせた多様なプロセスにも対応できる業界最安のRPAツールですので、これから自動化を検討している中小企業には導入しやすいツールです。
シンプルプラン | アシストプラン | |
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初期費用 | 100,000円 | 100,000円 |
月額費用 | 50,000円 | 100,000円 |
無料トライアル期間 | あり(1ヶ月) | あり(1ヶ月) |
2. 育成サポート付き アシロボ
「アシロボ」は、ディヴォートソリューション株式会社が提供しているRPAツールで、業界最短クラスの習得時間に特徴のあるRPAです。
また、導入サポートや操作説明会、シナリオQ&Aサイトの展開など、さまざまなサポート体制が準備されています。
他にもアシロボでは「アシロボ AI-OCR」という手書き書類や文字帳票を読み取るデジタル化サービスも展開しています。
初期費用 | 200,000円 |
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月額費用 | 50,000円 |
無料トライアル期間 | あり(1ヶ月) |
3. RoboTANGO
「RoboTANGO」は、スターティアレイズ株式会社が提供しているRPAツールで、誰でも簡単に作成できる国産のRPAツールです。
今まで人が手作業でやっていたルーティン業務や、繰り返しのタスクを簡単に自動化することができ、初心者でもRPAの運用が可能です。
また、最低利用期間が1カ月と短期間なため、業務繁忙期だけラインセス契約を増やし、閑散期にはライセンスを減らすといった対応ができます。
基本プラン | リモレクライトプラン | |
---|---|---|
初期費用 | 100,000円 | 150,000円 |
月額費用 | 50,000円 | 80,000円 |
無料トライアル期間 | あり(3週間) | あり(3週間) |
4. ロボパットDX
「ロボパットDX」は、株式会社FCEが提供しているRPAツールで、プログラミング知識のない方でも簡単にロボットの作成・活用が実現可能です。
また、高度な画像認識技術を搭載しているため、アプリケーションやシステムの種類に関わらず、すべての業務を自動化することができます。
他にも、導入事例が1,500社を突破しており、その中には従業員100名以下の企業も含まれているため、中小企業向けのRPAツールといえます。
フル機能ライセンス | 132,000円(税込)/月額 |
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実行専用ライセンス | 44,000円(税込)/月額 |
レンタルRPA(フル機能ライセンス) | 19,800円/回(2泊3日) |
無料トライアル期間 | あり(1ヶ月) |
5. Autoジョブ名人
「Autoジョブ名人」は、ユーザックシステム株式会社が提供しているRPAツールで、安定稼動を追及した国産のRPAです。
他のツールと同様にトライアル期間が設けられていますが、Autoジョブ名人「成功体験がついてくるRPA無料トライアル」と謳って、業務の棚卸や導入プランの検討、業務選定などを専門のカスタマーサクセスプランナーが支援してくれます。
月額ライセンス | 1年ライセンス | |
---|---|---|
Autoジョブ名人/自社開発基本パック | 100,000円 | 1,200,000円 |
Autoジョブ名人/開発依頼基本パック | 30,000円 | 360,000円 |
Autoジョブ名人/開発版(追加) | 30,000円 | 360,000円 |
Autoジョブ名人/実行版(追加) | 15,000円 | 180,000円 |
Pixis Cloud追加アクセス 5 ID | 50,000円 | 60,000円 |
データ変換オプション/開発版 | 10,000円 | 120,000円 |
データ変換オプション/実行版 | 1,000円 | 12,000円 |
実行指示クライアント | – | 24,000円 |
無料トライアル期間 | あり | – |
記事まとめ:サポートが充実したツールを選ぼう
RPAツールは、市場のニーズに合わせてさまざまな製品がリリースされています。
そのため、大規模な導入向けの製品だけではなく、小規模な範囲に導入しやすく、誰でも操作できる中小企業向けの製品も多く提供されるようになりました。
そんなRPAに自社の単純業務などの代行させることで、コスト削減や業務効率化、労働環境改善などさまざまなメリットを得ることができます。
RPAを導入する際は、本記事の中小企業向けRPAツールを選ぶポイントや、おすすめツールなどを参考にしていただければ幸いです。