DX推進や、働き方改革などの観点から、業務改善を行うためのITツールとして近年ますますRPAが注目されてきています。
それでは、RPAを活用することでどのような業務を自動化させることができるのでしょうか?
この記事では、RPAを導入するべき業務について紹介、導入手順についても解説します。
RPAの導入をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。
RPA(ロボティックプロセスオートメーション)について
ここでは、RPAの概要と導入メリットについて解説します。
RPAとは?
2018年頃から世界中で注目されてきたRPA(Robotic Process Automation)は、人間がパソコンで行なっている定型作業をローコードあるいはノーコードで自動化するツールのことです。
日本の大企業では、2023年時点では約半数の会社がRPAツールを導入し、業務を自動化していると言われています。
その一方で、中小企業での導入率は20%程度。大企業に比べると普及率はまだまだと言えます。
RPAを導入するメリット
RPAを導入するメリットは以下の通り。
- 自動化による業務効率化とミス削減
- 生産性の向上とコスト削減
- 企業の人材戦略にも好影響
RPAでは、こちらが指示した内容が完了するまで休みなく正確に動作することが可能。
人間のようなミスもなく、ケアも必要ないため、業務効率化には最適なツールであるといえるでしょう。
RPAが単純作業を行っている間、人間はコアワークに従事できるなど、付加的なメリットがあることにも注目です。
リスクやデメリットはある?
RPAを導入する際に注意したいリスクやデメリットは以下の通り。
- セキュリティなどの管理の難しさ
- 人材不足の深刻さ
RPAは不正アクセスされることで情報漏えいが起きたり、サイバー攻撃によるロボットの乗っ取りが起こったりとリスクがあります。
アップデートをかかさず常に最新の状態を維持したり、IDやパスワードを暗号化したりするなどの対策を取りましょう。
また、RPAは日々調整が必要です。エンジニアがいない現場では急な不具合に対応することも難しいでしょう。
IT人材を確保するか、サポートの充実したRPAツールを選ぶことをおすすめします。
得意な業務と苦手な業務とは?RPAの導入事例
ここでは、RPAの得意な業務と苦手な業務について解説します。
RPAの導入範囲でお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
定型業務の自動化
RPAで自動化できる業務は「ルールが制定されている」定型作業です。
例えば、以下のような作業を自動化させることができます。
- 請求書の発行などのメール業務
- 業務レポートの作成
- データの簡易管理
今までは人間が手作業で行っていた業務をRPAが代行することで、人件費の削減や人的ミスの防止にもつながります。
一部非定型業務の自動化
RPAによって自動化できる業務は「定型作業のみ」と思われがちですが、例外も存在します。
ルールが存在しない場合はルールさえ作ってしまえば、ある程度の業務を自動化することができます。
たとえば「顧客によって対応を変える」など細かいルールをRPAに記憶させることで、そのルールに従ってRPAが業務を遂行してくれるのです。
RPAで自動化が可能な一部非定形業務は以下の通り。
- コールセンターの補助
- ネット上の情報収集
これらの業務にRPAを導入することで、オペレーターをはじめとする現場社員の負担を減らすことができます。
自律型ではより高度な作業まで自動化が可能
自律型RPAと呼ばれる、「RPA」と「AI」を組み合わせたタイプのRPAでは、AIの搭載により、RPAが機械学習を行うことが可能になるため、イレギュラーが発生した際にもRPA自身が意思決定までできるようになります。
例えばサービスの定期メンテナンスやトラブル時の調査といったシステム管理も自動化することが可能です。
不得意分野は「複雑な非定型的判断が必要な業務」
RPAができないこと、不得意なことは、できることの逆と考えられます。
RPAの不得意分野は、非定型的な業務、複雑な判断が入る業務、臨機応変さが求められる業務です。
RPAのできること・できないことを簡単にまとめるとこうなります。
単純な定型的判断でまかなえる業務 〇
複雑な非定型的判断が必要な業務 ×
RPAの導入をどの作業に対して行うか、どの業務範囲に対して行うかを導入前の準備で検討しておくことにより、導入の失敗が避けられます。
できること・自動化に向いている業務は多くあるので、そうした業務にRPAツールを使って、最大限に効果を上げるのがよいでしょう。
導入プロセスを解説
ここでは、RPAを業務に導入する際のプロセスについて解説します。
①自動化対象となる業務の洗い出し
まずは具体的にどの業務をRPAで置き換えるのかを選定していきます。
定型業務であればRPAの導入対象になりやすいですが、とはいえRPA導入には費用がかかるので、何も考えずに全てを自動化していくのはおすすめできません。
高額な人件費がかかっている業務や、処理に時間がかかりすぎている業務があれば、そういったところから自動化すると効果的です。
また、ミスが許されない厳しい品質管理が求められる定型業務についても、ケアレスミスをしないRPAが得意とする分野と言えます。
こういった、RPAを導入すべき業務を絞り込んで行きましょう。
②RPAツールの選定
次にRPAツールの選定を行っていきます。
RPAツールには様々な種類がありますが、ステップ①の自動化業務の洗い出しがしっかりとできていれば自ずとツールの選択肢の絞られてきます。
例えば、対象業務が「クラウドで完結するもの」なのか「PC上(ローカル)で行う業務なのか」などと見分けがつけば、RPAツールの種類も絞られます。
というのも一般的に、デスクトップ型のRPAツールではPC上の操作が全て行えますが、クラウド型ではWebでできる操作しかできない仕様となっているからです。
RPAの種類はこちらを参考にしてみてください。
種類 | 特徴 |
---|---|
クラウド型 | ネット上のクラウドサービスにインストールされているRPAツールを使うタイプ。 メリットはサーバー型やデスクトップ型と違い、構築する機器を自社で用意しなくてよい点です。 自動化できる範囲は「Webブラウザ上で完結する業務」で、オンラインでの業務を主体としています。 デメリットは、導入する規模によっては他のタイプよりコストが高くなる場合があることです。 |
サーバー型 | 自社のサーバーにRPAツールをインストールするタイプ。 複数のロボットを同時に稼働させる場合や、大量のデータ処理をする業務に向いています。 また、複数のパソコンをまたぐ業務も自動化可能です。 デメリットは、サーバーの構築・運用費用が高額な点です。 |
デスクトップ型 | パソコンにRPAツールをインストールするタイプ。サーバー型に比べ手軽に導入できます。 自動化できる範囲は、パソコン上で動くアプリを使う業務です。 デメリットは、RPAのパフォーマンスがパソコンのスペックに左右される点です。 サーバー型とデスクトップ型をまとめて「オンプレミス型」とも呼びます。 |
なお、RPAツールの中には1ヶ月無料トライアルが出来るツールもあります。
PoCの結果、導入を見合わせる場合もあるため、PoCでのツール導入は各業者と契約期間等の調整を行っておきます。
対象業務を選定し、RPA化していく過程ではどのくらい手間と時間がかかるのかを分析および測定することは必須です。
③トライアル
ツールの導入が決定したらトライアルに申し込んで、実際にテスト運用してみましょう。
選定した業務をRPA開発が出来たら、実際にRPAを現場環境で業務を行い、実働させます。
RPAテスト運用においては、実際に本番環境下でRPAを稼働させて同じ業務を行い、開発時と比較して同じく正しい成果物が出てくるか、前後を含めた運用に適応できるか確認します。
テスト運用時点で、想定される業務の範囲でRPAが正確に動くということは前提になります。
実際の環境下で稼働するRPAテストで留意すべきは以下の2点になります。
- RPAが起動するタイミングの適切さ
- 成果物が適切に次のフローに受け渡され活用できるか
全ての業務はビジネスフローに組み込まれているため、前後の業務と連携が必要。
RPAが単独で行う業務ではない限り、前の業務が完了したのちに稼働し、RPAの次の業務が支障なくできるのかということを確認します。
また、実際のRPA導入においてはRPAを稼働させることでビジネスプロセスやフロー自体を変えることもあります。
この現場の運用の変更にかかる負荷と適応力が自組織にあるのかもテストにおけるチェック項目です。
④結果検証/導入判定
結果検証は、想定していた効果が出たかを実際に自動化した業務によって得られた時間やコストの削減など測定可能なものから検討していきます。
また、同じく効果を得るためのコストや負担は想定していた通りかどうかも確認します。
選定したRPAツールやRPA化した業務が適切だったのか、全体的なRPA導入をする場合の懸念点や課題が何であるのかということを取りまとめます。
その上で、RPA自体のコンセプトやプロジェクトを継続すべきかやめるのかの根本かつ大きな判定を行います。
RPA導入を進めるという判断・判定になった場合には、全社展開をするのか部分展開にするのかという範囲の決定や、RPAツールやRPAすべき業務の洗い出しなどの細部の条件を決めていきます。
さらに、RPA導入について今後進めていくために必要な、予算や担当チームやスケジュールなども決めておきましょう。
⑤本格導入
ここまでの工程で、「導入の効果あり」と判断した場合は、必要な環境を整え、ツールのインストールや社内への説明を行ったうえで業務自動化をスタートします。
ここで大切なのが、一気に大規模導入を進めるのではなく、まずはスモールスタートを意識すること。
少数のロボットを導入した状態でPDCAサイクルを回し、運用ルールの構築や作成フローを整えていきます。
そして、一部業務での自動化・効果測定が完了した段階で、他の業務や部署へRPAを展開します。
⑥運用及び保守
導入が完了しRPAの運用がスタートしたら、システムが正常に動作し続けるよう運用していく必要があります。
日々の運用や問題発生時の対応を円滑にするため、運用及び保守の方針を定めるようにしましょう。
RPAの導入は最終目標ではなく、業務自動化の始まりに過ぎません。
トラブル発生時に困ることの無いよう、導入段階で将来のことを見据えて事前に運用や保守の方法を考えるようにしましょう。
低価格&ユーザーフレンドリーな「MICHIRU RPA」がおすすめ
大企業では半数以上が導入されているRPAツールですが、中小企業の導入率が低いのが現状です。
中小企業のRPAツール導入妨げとなっている原因のひとつに、ライセンス料の高さがあると言われれいます。そこで、中小企業に向いているRPAツール「MICHIRU RPA」があります。
ここではそんなおすすめツール「MICHIRU PRA」をご紹介します。
中小企業に導入しやすい価格帯
「MICHIRU RPA」の特徴の一つとして、ライセンス料(月額使用料のことです)や、初期導入費用がRPAツールの相場より低いことがあげられます。
「MICHIRU RPA」のライセンス料は、以下の通りとなっており、他社のRPAツールの料金体系と比べて、明朗会計でわかりやすくなっています。
ライセンス料 | 初期導入費用 | サポート料 | |
---|---|---|---|
MICHIRU RPA | 5万円/月 (利用端末制限なし) |
10万円 | 無料(有償プランあり) |
他社(相場) | 60〜100万円/年 (利用端末制限ありの場合がある) |
10万〜30万円 | 10万円〜 |
このように、「MICHIRU RPA」は相場よりも低価格でRPAツールを導入できることがお分かりいただけるかと思います。
また、「MICHIRU RPA」は、1ライセンスでRPAツールの操作画面を起動し、利用できるのも特徴です。
充実したサービス&サポートで初心者でも簡単に業務自動化を実現
「MICHIRU RPA」は業務自動化ツールを作成する、操作画面がシンプルで、どのような自動化を行うかの表記がとても分かりやすいと評価を得ています。
そのため、初心者でも直感的に業務の自動化ツールを作成することができます。
また、「MICHIRU RPA」の大きな特徴である、サービスとサポートが低価格帯のRPAツールですが、有名RPAツールと同様基準で提供されています。
ここでは、MICHIRU RPAがご提供するサービスとサポートについてご紹介します。
ツール導入前ヒアリング
「MICHIRU RPA」を導入前にRPAツールを導入したい業務内容のヒアリングを専門スタッフが行い、業務内容を机上にお越し、業務の見える化(業務フロー)を行います。
自動化ツール初回無料作成
「MICHIRU RPA」導入後、ツール導入前ヒアリングで「MICHIRU RPA」で自動化すると一番業務効率化する作業を選定し、専門スタッフがその作業を初回のみ自動化ツールを作成し、ご提供します。また、その自動化ツールの実行方法等をハンズオンサポートします。
操作勉強会(無料)
ハンズオン形式で、定期的に「MICHIRU RPA」の操作方法勉強会を行なっています。操作勉強会内容はみなさんが日常的に使用するExcel等を利用した自動化にしたい業務内容を題材にして、Web上で行います。少人数制の実施で、事前に申し込みが必要となっています。
ユーザーフォーラム(無料)
ユーザー同士の意見や情報、「MICHIRU RPA」ツールの最新の話題交換の場としてユーザーフォーラムを提供しています。
Eラーニング(無料)
自動化したい業務のテーマに沿って、「MICHIRU RPA」でどのように操作画面で作成していくかを解説した動画が見られるサイトを提供しています。動画なので、自分の好きな時間、場所で視聴することができるので、時間の無い方でも「MICHIRU RPA」の操作勉強をすることができます。
有償オプション
さらに、「MICHIRU RPA」では、有償オプションでサービスを提供しています。
有料オプションサービス | 内容 |
---|---|
トレーニング | お客さまがご指定した場所に専門スタッフが出向き、多面形式で操作方法のトレーニングを行います。 |
リモートサポート | オンライン対面形式で、お客さまの質問に専門スタッフがお答えします。 |
自動化ツール委託業務 | 自動化したい業務をヒアリングし、専門スタッフが自動化ツールを作成します。 |
業務効率化がすぐに得られる
「MICHIRU RPA」を導入検討している会社の業務を、専門スタッフがヒアリングを行い、業務の可視化(業務フロー)を行います。
そこで、RPAで自動化する業務を洗い出し、業務効率化が高い作業を選定します。
「MICHIRU RPA」導入後、選定された作業を、初回は専門スタッフが業務自動化ツールを作成、設定し、どのようにツールを実行するのかお手伝いします。
このような手厚い導入サポートがあるので、「MICHIRU RPA」では導入後、すぐに業務効率化が得られることができます。
初めてのRPA導入でお悩みの方は、ぜひMICHIRU RPAをご検討ください。
記事まとめ
この記事では、RPAを導入するべき業務について紹介、導入手順について解説しました。
RPAは定型業務が得意という特徴はありますが、工夫をすれば一部非定型業務までも自動化することが可能です。
RPAにはもちろんリスクやデメリットもありますが、きちんとプロセスを踏んで導入し、日ごろから対策をしていれば何ら問題はないでしょう。
これを機に、RPAの導入に不安を抱えていた方や、RPAの効果に疑問を持っていた方も、RPAの導入をご検討いただけますと幸いです。
https://michiru.co.jp/rpa/precedent/
https://michiru.co.jp/library/tool-comparison/