業務自動化ができるRPAツールとは?導入メリットやAIとの違いも解説

業務自動化ができるRPAツールの導入メリットやAIとの違いを解説

業務自動化ができるRPAツールとは?導入メリットやAIとの違いも解説

日本は、出生率の低下による「少子化」と、高年齢者の割合が増加する「高齢化」が同時に進行しており、さまざまな企業で「人手不足解消」が喫緊の改善課題となっています。

そんな中、人が処理していた仕事の一部を代替できるツールとして「RPA」が注目され、多くの企業で導入が進められています。

しかし「聞いたことあるが詳しくは知らない」「AIやマクロと何が違うの」といった疑問が解消されず、導入に踏み切れていない方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、業務を自動化できるRPAの概要から、導入するメリット、マクロやAIとの違いについて解説します。

RPAの導入を検討されている方は、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

目次

業務自動化ができるRPAとは?

業務自動化ができるRPAとは?

RPAとは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略語で、パソコンで行っている業務を自動化する技術です。

RPAを導入すると、業務工程が自動化され、大幅に労働時間を削減することが可能になります。

企業によって活用事例は異なりますが、事務作業の自動化やシステム開発のテストなどで使われています。

また、価格については導入規模などで異なり、無料で使えるツールから何百万とかかるツールまで、さまざまな製品がリリースされています。

RPAの特徴

RPAはITツールですが、使用するのにプログラミングなどの知識は不要です。

ツール側で準備されている機能を活用することで、IT知識が豊富ではない担当者でも業務の自動化が可能となっています。

また、RPAは24時間365日休むことなく処理を進めることができます。

そのため、従来では作業できなかった土日祝や早朝深夜といった時間帯に稼働させ、生産性を向上させることが可能です。

RPAツールの仕組み

業務を自動化するためには「RPAツール」と呼ばれるソフトウェアを使い、事前に「自動化シナリオ」を作成しておきます。

シナリオとは、RPAツール上で作成する自動化したい業務の作業工程を可視化した手順書のようなものです。

そして、処理を実行したい場合は、自動化シナリオを稼働させるだけで人手を介さず処理できるようになります。

シナリオの作成・運用方法

シナリオの作成や運用方法はRPA製品によって違いがありますが、大きく分けると2つあります。

1つ目は、普段通りに業務を実施し、その処理工程をRPAツールで記録する「簡易型」です。

簡易型は手順を記録するだけですので、専門的なプログラミングスキルを持っていなくてもシナリオ作成できます。

2つ目は、RPAツールで準備されている自動化部品を使ってシナリオを作成する「開発型」です。

ツールでは「入力する」「ファイルダウンロード」といったPC操作のパーツが準備されているため、そのパーツを組み合わせてシナリオを作成します。

簡易型よりもスキルは必要になりますが、パーツは準備されているため、専門的な運用スキルは不要です。

業務自動化においてRPAを導入するメリットは?

業務自動化においてRPAを導入するメリットは?

RPAを導入することで得られるメリットを、3つ挙げて解説します。

作業時間の効率化・生産性の向上

RPA導入による最大のメリットは、業務自動化による生産性の向上です。

RPAで効率化された業務は、人が作業するよりもスピーディーに処理できるため、業務工数が大幅に削減され、プロジェクト全体の作業効率を上げることができます。

他にも、作業担当者がいない休日や早朝・深夜であっても、RPAであれば業務を進めることができ、生産性が向上します。

そうすることで、今までは時間が足りず対応できなかったコア業務に着手できるようになり、企業としての競争力も高まります。

人手不足の解消

誰でも対応できる単純業務をRPAに任せることで、人手不足の解消が期待できます。

RPAで業務を自動化すると、何度実行してもシナリオ通りに作業を進めてくれるため、その作業を担当していた人員を別の業務へ割り当てることができます。

また、自動化した業務に付随していた「教育」「引継ぎ」といったリソースも削減されるため、人材不足の解消に効果的なツールといえます。

ヒューマンエラーの削減

RPAで業務を自動化することにより、ヒューマンエラーを抑制することができます。

たとえば、どれだけ慎重に対応していても、単純作業や同じ作業を繰り返し実施していると、集中力が途切れミスが発生してしまう恐れがあります。

しかし、そういった業務をRPAで置き換えると、決められた手順で正確に実行できるため、ヒューマンエラーによるミスを防ぐことができます。

そうすると人的ミスが減り、大幅な業務品質の向上につながるだけではなく、作業のダブルチェックやミス発生時に必要な原因分析などに時間を割かなくて済みます。

他のツール(マクロ・AI)との違いは?

他のツール(マクロ・AI)との違いは?

業務自動化のツールとして、RPAの他に「マクロ」や「AI」といったツールもあります。

「作業を自動化する」という点において似ていますが、仕組みとしては別物です。

それぞれのツールには得意としているジャンルがありますので、ここでは各ツールの違いについてRPAを基準に解説します。

マクロとの違い

マクロとは、Microsoft製品であるExcelにて用意されている、さまざまな処理を自動化するための機能で、RPAとの大きな違いは「自動化できる業務の範囲」です。

マクロの自動化範囲は、基本的にExcel(表計算ソフト)やOutlook(メールソフト)といったMicrosoft Office製品を使った作業に限定されます。

対してPRAは、Microsoft Office製品はもちろん、その他の基幹システムや業務システムなどアプリケーションを横断した自動化が可能です。

また、マクロを使う場合には、VBAと呼ばれるプログラミング言語の理解が必要なため、スキルを持った人材が不可欠なところも大きな違いです。

AIとの違い

AIとは「人工知能」を意味し、学習することで数値予測や画像認識といった知的行動をコンピュータに行わせる技術です。

そんなAIとRPAの大きな違いは「判断の可否」にあります。

RPAは決められた定型作業を処理するのに対し、AIは処理工程の中に分岐があっても自分で判断し作業を進めることができます。

最近では、画像認識の技術と組み合わせた「AI-OCR」や、RPAツールの機能の一部としてAIを取り入れた製品なども登場しています。

次の記事では、導入事例や導入の流れを解説

次の記事では、導入事例や導入の流れを解説

今回の記事では、業務を自動化し効率化が図れるRPAツールを解説しました。

RPAは導入しシナリオを作成することで、業務が自動化でき人手不足の解消やヒューマンエラーを抑制するといった効果があります。

そして似たツールとしてマクロやAIがあり、それぞれ得意としているジャンルが違うことも解説しました。

そんなRPAツールですが、業務を自動化するにあたって「得意としている業務」と「苦手な業務」が存在します。

また、RPAは導入すれば勝手に業務効率化をしてくれるツールではなく、しっかりと導入ステップを押さえ正しい順序で進めないと失敗してしまうリスクがあるツールです。

そういったツールの選び方など導入に関するポイントを、以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

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