RPAとは“Robotic Process Automation”の略で、ソフトウェア上のロボットを利用して業務を自動化するシステムのこと。
RPAツールはデータ入力やコピー&ペースト作業など、コンピューターを使って行う単純な反復作業を自動化できることから、多くの企業の業務効率化のために導入されています。
RPAは多くが有料ツールとして発表されていますが、中には無料で導入することが可能なものもあります。
この記事では、ダウンロード数5,500件突破、人気の完全無料RPAツール「マクロマン」について、その具体的な機能やメリット、使い方について解説します。
RPAツールの導入をご検討中や、RPAの使用感を体験してみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
ダウンロード数5,500件突破!完全無料RPAツール 「マクロマン」とは
マクロマンとは、コク―株式会社が運営するRPAツール。
期間や利用人数に制限なく利用できるため、一般企業だけでなく地方自治体、医療機関、学校、士業、そのほか各種団体、個人事業主など幅広く導入されており、ダウンロード数は既に5,500件を突破しています。
マクロマンは、完全無料で利用できる点が魅力のサービス。
そのため、「RPAの使用感を体感したい」「RPAの導入効果について把握したい」などとお考えの企業さまにおすすめです。
ここでは、製品概要から口コミやレビュー、基本的な使用方法までを解説します。
製品概要
マクロマンには、「マクロマン」ツール利用料、マクロマン導入支援パック、マクロマン 相談チケット、人材派遣「RPA女子(R)」の4件のプランが存在します。
選べる4プランは以下の通り。
- 「マクロマン」ツール利用料は0 円 期間の制限なし
- マクロマン導入支援パックは40,000 円 / 月 (税抜)
- マクロマン 相談チケットは12,000 円 (税抜)
- 人材派遣「RPA女子(R)」は0 円 / 日 (税抜)
プラン | 「マクロマン」ツール利用料 | マクロマン導入支援パック | マクロマン 相談チケット | 人材派遣「RPA女子(R)」 |
---|---|---|---|---|
利用料金 | 0円 期間の制限なし |
40,000円/月(税抜) 別途初期費用あり |
12,000円(税抜き) 1時間単位の価格になります。 セット購入で7,800円~のセット割引あり |
要お問い合わせ 内容に応じ見積もり |
概要 | 完全無料RPAツールです。 操作方法のヘルプデスクは別途プランへの加入が必要です。 |
RPA導入を効率的に行うためのサポート付きプランです。 操作方法をチャットで問い合わせできるなど、RPA初心者におすすめ。 |
マクロマン操作方法や、RPA全般に関する質問をZoomで回答する時間制のサービス | ツール操作事態を外注したい、シナリオ作成(RPA開発)のみ外注したい、内製化支援や研修を依頼したい等 |
プラン詳細 | ✓利用期間制限なし ✓利用人数制限なし ✓無料による機能制限なし ✓安心の国産ツール ✓無料ユーザーコミュニティあり |
✓マクロマンの操作方法に関するヘルプデスク(チャット) ✓RPA導入のキックオフサポート ✓RPA導入のための業務洗い出し支援 ✓初回シナリオ作成代行(一部制限あり) ✓月1回の「マクロマン相談チケット」付き ✓契約期間が終了しても引き続き無料で使い続けられる |
✓1時間ごとの料金形態 ✓Zoomでご都合に合わせて実施 ✓セット購入でさらにお得に◎ |
✓常駐派遣 ✓スポット派遣 ✓遠隔でのサポート(受託) ✓RPAのコンサルティング ✓はじめはRPA女子が請け負い、内製化に向けての支援 ✓各種研修 |
口コミやレビュー
マクロマンの口コミの平均は☆4.6と高い水準となっています。
ここではリアルなレビューを引用して、マクロマンの使用感を確認しましょう。
良いポイント
- 初期費用・ランディングコストが不要!期間・機能の制限なしで利用できる
- 特別にサーバをたてる必要もなく、スタンドアロン環境で利用できる為、すぐに試すことが可能
- 編集ツールがサクサク動く
- UIが直感的でわかりやすく導入時に操作に困ることが無い
- インターフェースの左側にコマンドを種類別、操作別に準備されているので、行いたい作業内容をイメージして操作したい内容をクリックするだけでコーディングが可能
- 定期的にアップデートが行われているため、ユーザービリティが向上されていく
改善してほしいポイント
- オンラインマニュアルがわかりづらいので理解するのが大変
- ユーザー用のコミュニティが設けられているが、活性化やノウハウが蓄積されるまではもう暫く時間がかかる見込み
- Seleniumで出来る事が全て出来る訳ではないので、細かい作業をさせようとすると、マクロマンでは不可能な場合がある
- システムバージョンアップ時にデータ移行ができなかった等、不具合が発生する可能性がある
- ブラウザ(Google chrome)、もしくはマクロマンのアップデート後、ブラウザの自動化が正常に動作しなくなる場合がある
良いポイントと改善してほしいポイントは上記の通りでした。
不具合やエラーについては、定期アップデートで徐々に改善されていくと思われます。
改善してほしいポイントのなかには、「オンラインマニュアルがわかりづらい」という意見が多く見られました。
そのため、プログラミングの経験がない方やマクロマンを初めて使うという方は、上記でご紹介した導入支援パックや相談チケット等のサポートを活用することがおすすめです。
いずれにしても、完全無料で利用できることを考慮すると、マクロマンは「導入価値あり」といえるでしょう。
入手方法
- マクロマン公式HP(https://www.macroman.jp/)右上の「マクロマン無料ダウンロード」ボタンをクリック
- 各項目を入力して「個人情報保護ポリシー」と「利用規約」に同意して「送信」をクリック
- 「お申し込みありがとうございます。」と表示され、入力したメールアドレス宛にダウンロードURLが書かれたメールが送信されます
- ダウンロードURLをクリックし、ダウンロードします
- ダウンロードしたZIPファイルを解凍してインストールします
- 「セットアップに使用する言語」を選択して「OK」をクリックします
- インストール先を指定して「次へ(N)」をクリックします
- 「追加タスクの選択」でデスクトップ上にマクロマンのアイコンを作成する場合はチェックを入れて「次へ(N)」をクリックします
- インストール準備が完了して「インストール(I)」をクリックします
- 「完了(F)」をクリックする
- マクロマンのスクリプトフォルダを作成するため「Yes」をクリックします
以上でマクロマンのインストールが完了します。
どこまで自動化可能?活用方法を紹介
マクロマンの主な機能は、以下のとおりです。
- データ入力の自動化により、ヒューマンエラーの軽減や業務効率の向上に期待ができる
- 収集したデータを集計・分析し、予測レポートを作成できる
- 伝票や報告書などの正確性・整合性・網羅性をチェックできる
- 受信メールやファイルをOutlookでまとめて管理できる
- ユーザーからの問い合わせ内容を確認し、適切な検索方法に振りわける
上記の内容を見ても分かるとおり、マクロマンに搭載されている機能はRPAの基本機能です。
しかし、マクロマン最大の魅力は、これだけの機能をすべて無料で利用できる点にあります。
そのため、導入費用や運用費用をかけずにRPAを導入したい企業には、マクロマンがおすすめです。
導入効果は十分?導入によって得られる5つのメリット
ここまで、マクロマンの製品概要や活用方法について解説してきました。
ここでは、マクロマンの導入によって得られる効果やメリットについて解説します。
メリット① インストール無料
マクロマンは公式HPより、無料ダウンロードが可能。
インストール後、すぐにご利用いただけますので契約期間の縛りもありません。
これまでご紹介してきた通り、完全無料ながらも機能性は確かなものであり、RPAの基礎機能は十分に備わっているところがマクロマンの魅力といえるでしょう。
メリット② 無料期限の縛りなし
マクロマンはトライアル期間でよくある「無料期間で十分に試す時間がなかった」を解消。
焦らずじっくり使用感を体験することができます。
勝手に有料プランに変更されることもありませんので安心して利用することが可能です。
メリット③ デスクトップ型
マクロマンはデスクトップ型のRPAツールです。
デスクトップ型RPAツールであればPCの台数単位で導入できるため、部門や個人単位での導入がしやすくなります。また社内にあるほかのPCと連携する機会が少ないため、機密情報を取り扱う場合でも、情報が漏れるリスクを低減できるでしょう。
クラウド型よりもパワフルな使用感が特徴で、WEB上だけではなく、ローカルファイルの自動化も可能です。
メリット④ 利用人数の制限なし
利用可能OSに該当するPCであれば、PCの台数に制限なくインストールすることが可能です。
そのため、1社あたりの利用者制限を気にすることなく導入していただくことができます。
メリット⑤ 機能の制限なし
他社RPAツールは無料版の契約では機能に制限のある場合が多くあります。
そのため、企業さまには無料RPAツールは基本的にはおすすめしません。
その一方で、マクロマンでは、搭載しているすべての機能を無料で利用することが可能です。
初めてのRPAとして使用感を試したい場合や、RPAの基本機能のみ利用したい場合にはマクロマンで十分にカバーすることができるでしょう。
マクロマンは実務には不向き?デメリットやリスクを解説
上記では、マクロマンのメリットについて解説しました。
ここでは、マクロマンのデメリットやリスクについて解説します。
デメリット① サポート体制が十分ではない
無料のRPAツールはサポート体制が万全でなく、導入や運用中に頼れるところがない場合が非常に多いです。
特にマクロマンの場合、サポートに関しては全面追加料金対応となります。
先述のとおり、マクロマンのオンラインマニュアルはわかりづらいという意見も多いため、プログラミングの知識がない方や、マクロマンを初めて利用する方は導入支援パックや相談チケット等のサポートを活用することがおすすめです。
デメリット② 業務停止リスク
RPAはシステム障害や災害のときはもちろん、使っているRPAツールが普段アクセスする先のwebサイトやシステムの画面レイアウトや仕様変更などの外部要因によっても停止します。
先程ご紹介した口コミ・レビューにもあった通り、マクロマンでは不具合やエラーが報告されています。
RPAの停止が業務の停止に直結する可能性があるので、業務停止影響の大きい業務や、緊急時も重要な業務は複数拠点における冗長化や、手動で対応するためのマニュアルの準備を検討しましょう。
また、定期的なメンテナンスによりRPAの作業状況をチェックしておくと、より安心して活用できます。
デメリット③ 一部の機能に制限がある
マクロマンには一部、機能に足りない部分があり、開発時に詰まってしまう可能性があります。
具体的には、サーバー管理機能やAIとの連携といった機能は実装されていません。
他ツールと違い、利用者の数とそれに伴うナレッジの数が少ないため、公式のマニュアルやユーザーフォーラムを活用して開発していくことになります。
【記事まとめ】完全無料RPAツール「マクロマン」とは?
この記事では、人気の完全無料RPAツール「マクロマン」について、その具体的な機能やメリット、使い方について解説しました。
マクロマンは完全無料ツールでありながら、RPAの基本機能を網羅しているという高い機能性を持ったRPAツールです。
「RPAの使用感を体感したい」「RPAの導入効果について把握したい」などとお考えの企業さまにはもちろん、RPAの基本機能で補足できる範囲の自動化を実現したい方にもおすすめです。
ただし、ツール契約のみの場合、サポートは受けられないため、プログラミングの知識がない方や、マクロマンを初めて利用する方は導入支援パックや相談チケット等のサポートを活用した方がよいでしょう。
RPAツールの導入をご検討中や、RPAの使用感を体験してみたいとお考えの方は、まずはマクロマンを利用してみてはいかがでしょうか?