RPAお役立ち情報「RPAエンジニアの将来性とは?仕事内容・スキル・年収、徹底解説」

RPAエンジニアの将来性とは?仕事内容・スキル・年収、徹底解説

RPAお役立ち情報「RPAエンジニアの将来性とは?仕事内容・スキル・年収、徹底解説」

RPAに業務を代替させるため、シナリオを設定し、保守・あるいはツールのカスタマイズを行うRPAエンジニアは、すでに求人市場で高い需要があります。

今後も求人需要が高まると予想されていますが、どうすればRPAエンジニアになれるのか、どんな仕事をするのか、どんなスキルが必要か、年収はどれくらいなのかについても解説します。

今後のキャリアアップの指針としてご利用ください。

株式会社MICHIRU カスタマーサクセス

この記事の監修担当者:
安慶名 勇子

ネットワークエンジニア、数学講師、業務効率化コンサルタントを経てMICHIRUへ入社。RPAのシナリオ作成や技術サポートの他、カスタマイズを含めたkintoneのアプリ開発と導入・運用サポートを担当。

目次

RPAエンジニアの需要は?

まとめ より良い進め方でDX推進を成功させよう!

RPAエンジニアは、導入企業側・サービスまたはプロダクトのベンダー、それぞれに求人が活況です。

開発・運用・導入支援などでは導入企業側に、開発基盤の整備やサービス・プロダクト開発では、ベンダー側の求人需要があります。

正社員だけでなく、フリーランスエンジニア・契約社員・派遣職員など、雇用形態を問わず、全国各地で求人需要が増えています。

最近、特徴的なのは、エンジニアとして未経験であっても、導入企業での要件定義・シナリオ作成の経験や、情シスプロジェクトでのPMO経験などがあると、エンジニアとしての転職も可能な求人市場の情勢であることです。

また、エンジニアによるコンサルティングの需要も高くなっています。

RPAに関するスキルがあると、就職・転職を有利に展開できる可能性が高いと考えられるのです。

仕事内容は?

RPAエンジニアは、以下のような仕事を行います。

  1. 開発…要件定義に基づいた開発・導入
  2. 運用保守…運用管理、効率化に向けた改善等の保守対応
  3. 導入支援…業務内容をヒアリング・分析した上での要件定義
  4. 基盤整備…開発パフォーマンスの向上に向けた開発基盤の整備
  5. サービス開発…プロダクト/技術検証を通したサービス開発

RPAエンジニアは、主に導入企業においては開発、保守・運用の3つの役割があり、担当する業務によって必要なスキルや仕事の内容に差があります。

また、RPAベンダーやサービスプロバイダーにおいては、開発・保守運用に加え、基盤整備やサービス開発の業務があり、求められるスキルが導入企業でのそれとは若干異なります。

導入・活用についてアドバイスを行うコンサルタントも、RPAエンジニアの仕事の一つです。

コンサルタントには、コンサルタント会社・ベンダー・サービスプロバイダでの職務があります。

しかし、業務内容のヒアリングや要件定義での役割などを考えると、エンジニアとコンサルタントの差は大きくなく、エンジニアもコンサルタントとして活躍することが可能です。

開発・ロボットやシナリオの設計および構築

より高みを目指すならば資格の取得も視野に入れましょう

RPAツールを使用して、ロボットやシナリオの設計および構築を行うエンジニアの仕事があります。

設計・構築時にプログラミングおよびシステム開発の知見を利用するかどうかは、採用するRPAツールによっても少し差がありますが、プログラミングの考え方をベースに設計・構築を行うと、バグやエラーが抑えられるため、結果として得られる成果が安定します。

RPA導入初期に起こりがちな設計・構築の不具合からくるトラブルの修正のために、シナリオを再度作成するといったような改修業務が軽減される点から見ても、エンジニアの知見は役に立つでしょう。

構築したロボットやシナリオの保守・運用

RPAの使い続けるにあたり、ロボットやシナリオの保守・運用のスキルは重視されます。

NTTデータのRPA技術者検定では、運用中に生じやすいエラーの解消・シナリオのバグフィックスなどの保守に関する知識・操作が中級資格で問われますが、実務で頻出するトラブルシューティング技術としても非常に重要なポイントが出題されているようです。

エラーに関する修正の方法を知り、不具合が出た際の対処を正しく行えることは、システム開発スキルほど目立つスキルではないものの、高く評価されるスキルです。

これらに対処できるエンジニアがいなければ、現場の業務はストップしてしまうためです。

シナリオの修正・トラブルシューティングに強いRPAエンジニアは、社内でも社外からのサポートでも高く評価されます。

さらに、保守・運用にともない、ユーザーマニュアルのような文書作成や、ユーザー教育に対応することもあります。

RPAコンサルタントはエンジニアとどう違う?

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RPAコンサルタントも、RPAエンジニアの仕事と考えられます。

プロジェクトの規模やクライアントによっては、RPAコンサルタントとRPAエンジニアが別の場合と兼務している場合があるため、コンサルタントとエンジニアの境界はあいまいだと言えるでしょう。

全体の仕事の中のフェーズを担当するかよって、コンサルタントと呼ぶか、エンジニアと呼ぶかが異なっているという様相です。

コンサルタントは業務担当者・部長以上の上層部双方にアプローチします。

まず、現場担当者にヒアリングし、RPA化できる業務を抽出して提案します。

また、業務改善・経営課題について、上層部を巻き込み、十分に聞き出し、解決のためRPAの利活用あるいは運用についての提案を行うことも含まれます。

RPAツールは、生産性や収益性・労務問題などの経営課題を解決するツールのため、このようなアプローチはとても大切です。

一方、エンジニアが担当するのは、クライアントの課題を正確に把握し、技術的解決策を示す部分です。コミュニケーション能力と、技術的知見が問われる業務です。

フェーズでいうと、初期がコンサルタント、実行フェーズでエンジニアが活躍することとなります。

RPAエンジニアに必要な知識・スキルとは?

RPAエンジニアとして必要なのは主にエンジニアとしてのスキルですが、さらに、業務に関する知識ないし、業務改善に関する知識があるほうが望ましいと考えられます。

システム開発の経験は大きな強み

RPAエンジニアとして、システム開発経験は非常に有利といえます。

開発工程のなかで、仕様を固める→開発を行う→テスト工程を行う→本運用という工程の流れを理解していること自体が強みです。

また、開発プロジェクトで生じがちなトラブルや、課題の解決方法を把握していることは、キャリア全体を通じて大きなプラスになるスキルです。

特にJavaやPythonによるシステム開発の経験は重宝されますが、それがないからといって、RPAエンジニアができないということではありません。

以下にご紹介しているスキルを揃えることができると、RPAエンジニアへの案件参画においては有利になるでしょう。

他にも、例えば情報システム部で案件のコーディネーター役やPMOなどでプロジェクトに参画していた経験がある場合でも、RPAエンジニアデビューがスムーズなものとなるといえます。

Access・Excel VBAなどの経験

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Access・Excel VBAなどの業務経験があると、求人案件の要求事項に合うことが多くなります。

Accessは多くのデータをデータベースに整理し、スムーズに呼び出すことができるツールですが、Accessの仕組みを知っていると、Access ベースで作られたシステムのRPAでの処理が把握しすいため有利です。

また、Excelについても同様です。

管理部門の業務では、Excelでデータをまとめていることや、Excelベースで書かれた書式の処理も多くあるため、Excel VBAによる処理をよく知っていると、RPAシナリオ作成がスムーズに行えます。

BI・R言語などの知識・経験も、今後は大いに役に立つ

今後、どの分野でもデータ活用が進むことを考えると、データ分析ツールとRPAの組み合わせによるソリューションも増えていくと予想されます。

データ分析ツールとRPAツールをどのように組み合わせるかや、使い方はどのようにするのかを理解して実行できるスキルが求められます。

そのため、BIツールの経験がある・R言語を理解しているなどの要素は、今後の活躍にプラスになります。シナリオ開発にも、また、ソリューションの開発にも役立つでしょう。

RPAツールの経験・検定合格など

RPAツールについて知識・経験があると、RPAエンジニアとして就職・転職に有利です。

ベンダーサイドでも、ユーザーサイドでも知識・経験を活かすことができます。

UiPath・WinActor・BizRobo!・Automation Anywhere などの主要製品の経験・知識はプラスに働きます。RPAの知識を証明できる検定(例えば、NTTデータのWinActor を使ったRPA技術者検定)を受検するのもよいでしょう。

RPAエンジニアのツールの知識・経験が重要視される背景には、RPAの技術的な知識よりも、ユーザーの要望を正確にくみ取るコミュニケーションスキルが重視されることや、トラブルの概要を知っており、危機管理ができると考えられるためです。

その意味では、若干RPAの技術面での知識・スキルに不安があっても、他の技術的な知識・スキルで補うことが可能ともいえます。

ビジネススキル・ソフトスキルはどれくらい必要?

RPAは業務改善を目的に導入するため、ビジネススキルがあまりにもない、という状態では、ユーザーの要望を技術の面ではくみ取れても、何が目的なのかわからず、ユーザーとエンジニアのミスマッチを起こしてしまうことがあります。

ビジネススキルとしては、各会社における業務を正確に理解しておく必要まではありませんが、各部の働きを理解する力・ユーザーの要望を聞く力、それに足りるだけの業務に関する基礎用語の知識などが求められます。

これからRPAエンジニアとしてのスキルを伸ばそうとしている方、特にITサポートなどに在籍している方は、絶好のスキルアップの機会と考えて、ビジネスサイドの使っている用語や、あるいは経理の基礎知識などは勉強しておくと非常に役に立つと考えられます。

また、技術情報・新しい製品情報などのキャッチアップ力は、社外社内の動向から課題解決のアイデアを生み出すことにもつながります。

好奇心旺盛に、何にでも関心を持って情報収取してみるというスタンスは、RPAエンジニアにも重要と考えられます。

RPAエンジニアの将来性とは?

RPAツール成功事例で見る業務改革

RPAエンジニアは将来性のある仕事です。

働き方改革や、総務省の「スマート自治体」構想でも意識されているように、日本の少子高齢化の進行は急激であり、不足する若年労働者をRPAのような自動化ツールで補う必要があります。

RPAだけでなく、AIのエンジニアにも注目が集まっていますが、今後のエンジニアのキーワードは「自動化」と言っても過言ではありません。

国内のRPA市場は2023年度には1,520億円市場となることが予想されています。

また、それほどまでに市場規模を拡大しなければ、日本の生産性を少ない労働力で維持するのは難しいでしょう。

世界に目を移すと、2025年には1億人のホワイトカラーがRPAに置き換えられるとされ、20年後には47%の雇用が自動化および機械化されると予想されています。

世界でも市場規模は大きくなる傾向が続き、RPA市場は、高い将来性を持つ市場となる見通しです。

若手や未経験者にもチャンスは大きい

世界全体でみても、需要と将来性、導入企業の数は、今後も右肩上がりと考えられ、求人数・年収も比例して多くなっていくでしょう。

このことから、若手であったとしても、RPAプロジェクトの経験不足や未経験を心配するより、少しでもRPAの積んでおくことが将来にとって重要と考えられます。

若手が将来を考えるのであれば、RPAに強いエンジニアになるにはどうすればよいのかをキャリア戦略として考えておくことが有益です。

RPA未経験であっても、検定試験にチャレンジしたり、RPAプロジェクトに参画したりと、RPAに強いエンジニアにキャリアストレッチすることは可能です。

年収は?

最後に、現在のRPAエンジニアの年収相場と、さらに上を目指すためのポイントをまとめてみました。

RPAエンジニアの年収は、正社員の場合、400万円~600万円がボリュームゾーンです。そのあたりが相場と考えてよいでしょう。

これに対して、フリーランスエンジニアの場合、100万円の月単価を付ける案件も少なくありません。

月当たり50万円から80万円ほどが月単価のボリュームゾーンで、年収相場にすると、600万円台~900万円台が相場と考えられます。

フリーランスエンジニアのほうが、ボリュームゾーンに金額の幅があります。

特に、上流工程の経験・PM経験・コンサルタント経験者に対しては、月単価が高い傾向があります。

これらは経験が買われるので、年齢の制限もあまり目立ちません。

なお、求人ボックスの調査によると、RPAエンジニアの平均年収は500万円ほどで、都道府県別では東京の年収が高く、一番年収の低かった北海道とは130万円ほどの差がついています。

以上を総合すると、RPAエンジニアの年収は正社員の平均年収より高めであり、地域・正社員・フリーランスといった要因、および経験(上流工程を担当できるかどうか)によって年収の差が出ると考えられます。

まとめ

このように、RPAエンジニアは、少子高齢化のさらなる進行とともに需要の拡大が見込まれ、将来性のある仕事です。

求人数・給与水準も上がっていますが、経験が買われる傾向にあること、参入障壁も薄めと考えられることがポイントです。

社内プロジェクトから積極的にチャレンジし、自分のキャリアプランの一つのオプションとして考えられるようにしていきましょう。

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