RPAで「できること」とは?ツール概要から導入メリットまで徹底解説

RPAツールでできることとは?導入事例も紹介

近年、DXの主流となっている、RPA(Robotics Process Automation)による業務自動化。

大企業を中心として、業務時間8割減といったRPAツール導入の成功事例が多くとりあげられる中、中小企業にも導入が広がっています。

しかし、RPAは万能のツールということではなく、できること・できないことがあります。

どうしたらRPAツール導入の効果を最大限引き出すことができるか、これは多くの企業の共通の課題となるでしょう。

そこで、この記事ではRPAツールにできることを中心に実例を紹介します。

ツールの概要から導入メリットまで解説しているので、RPAの導入をお考えの方はぜひ参考にしてみてください。

株式会社MICHIRU 取締役 CTO

この記事の監修担当者:
斎藤 暁

医療施設法人やホンダ子会社のIT領域責任者などを経て独立。AI技術やシミュレータなど、複雑なアルゴリズムを駆使したシステムを提供している。自然言語処理によるシステムの技術は日米で特許を取得、その発明者でもある。2018年11月株式会社MICHIRUを創業。

目次

RPAツールの概要

RPAツールの概要

工場の自動化であるFA(Factory Automation)に対して、RPAツールは、「オフィスの自動化」と呼ばれています。

RPAツールはパソコン内操作の自動化に特化しており、主にオフィス業務を自動化することが可能。

シナリオ(=プログラムの一種)を作成し、実行させると、各種の事務作業を自動で実行させることができるのが特徴です。

RPAツールの代表的製品としてはWinActor(NTTデータ)・UiPath(UiPath社)などの製品があります。

最近ではこれらの代表的製品にあるとされたデメリットを改良する製品が次々と開発され市場に出ています。

RPAツールでできることとは?逆にできないことはある?

RPAツールでできることとは?逆にできないことはある?

「RPAが業務効率化に役立つ」という漠然とした理解はあるものの、具体的に「どのような業務が可能なのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。

RPAは活用できる業務とそうでない業務に分かれます。
ここでは、RPAができる業務・得意とする業務について見ていきましょう。

定型業務の自動化

RPAで自動化できる業務は「ルールが制定されている」定型作業です。

例えば、以下のような作業を自動化させることができます。

  • 請求書の発行などのメール業務
  • 業務レポートの作成
  • データの簡易管理

今までは人間が手作業で行っていた業務をRPAが代行することで、人件費の削減や人的ミスの防止にもつながります。

一部非定型業務の自動化

RPAによって自動化できる業務は「定型作業のみ」と思われがちですが、例外も存在します。

ルールが存在しない場合はルールさえ作ってしまえば、ある程度の業務を自動化することができます。

たとえば「顧客によって対応を変える」など細かいルールをRPAに記憶させることで、そのルールに従ってRPAが業務を遂行してくれるのです。

RPAで自動化が可能な一部非定形業務は以下の通り。

  • コールセンターの補助
  • ネット上の情報収集

これらの業務にRPAを導入することで、オペレーターをはじめとする現場社員の負担を減らすことができます。

自律型ではより高度な作業まで自動化が可能

自律型RPAと呼ばれる、「RPA」と「AI」を組み合わせたタイプのRPAでは、AIの搭載により、RPAが機械学習を行うことが可能になるため、イレギュラーが発生した際にもRPA自身が意思決定までできるようになります。

例えばサービスの定期メンテナンスやトラブル時の調査といったシステム管理も自動化することが可能です。

不得意分野は「複雑な非定型的判断が必要な業務

RPAができないこと、不得意なことは、できることの逆と考えられます。

非定型的な業務、複雑な判断が入る業務、臨機応変さが求められる業務です。

RPAのできること・できないことを簡単にまとめるとこうなります。

単純な定型的判断でまかなえる業務 〇
複雑な非定型的判断が必要な業務 ×

RPAの導入をどの作業に対して行うか、どの業務範囲に対して行うかを導入前の準備で検討しておくことにより、導入の失敗が避けられます。

できること・自動化に向いている業務は多くあるので、そうした業務にRPAツールを使って、最大限に効果を上げるのがよいでしょう。

事例から見るRPA導入でできること

事例から見るRPA導入でできること

ここでは、業務にRPAを導入した事例を見ていきましょう。

RPAを業務に導入する際の参考にしてみてください。

事例1)データの処理・転写

よくRPA業務は管理業務に使うことに向いているといわれますが、RPAができることの典型例が管理業務で多く用いられるデータの処理・転写・作業です。

いわゆるバックオフィスの作業だけでなく、営業管理・開発管理といったおよそデータを管理する作業であれば、RPAができないことではありません。

例えば、経費支払いデータを経費支払いのアプリケーションから、管理会計システムの画面に自動で転写、大量入力する、申請書類の不備を見つけ出して修正するなどの書類データのチェック、特定のフォーム上に記載・転写できるように変換するなど、日常よくある作業にRPAツールを使うことができます。

アナログのデータも、OCR+RPAの組み合わせで、データの作成から転写・入力までを自動で一貫して行うことが可能です。

管理の仕事が非常に多く、大量の書類を扱う銀行や保険などの金融機関で、年間万単位の業務時間削減効果が出る、といった事例は、RPAが得意としていること・できることを端的に示す事例です。

事例2)メール・チャットの自動発信

どの会社でもメールやチャットを大量に発信する際は、テンプレートを作成のうえ、同じ文言を繰り返し使う・マクロを使って自動で入力する、というような作業を多く行っていることと思いますが、これもRPAが得意とする業務です。

発信先データ・文言のデータのあて先挿入などの作業を挟んだ作成・メールソフトウエアへの入力を自動で一貫して行うことができます。

ところで、メールの自動発信で作業に誤りが発生すると、メールの誤送信、ひどい場合には機密情報の開示などの問題が起こります。こうしたミスを予防することもRPAにできることの一つです。

そのため、マーケティングや、入社試験の際など、RPAによりメール発信を自動化する会社も増えています。

メール配送サービスを使うほどではないが、手作業で行うには量が多い、という場合にはRPAツールを使うメリットが大きいです。

事例3)定期チェック業務

様々な業務で、日次・週次・月次など定期的にチェックする作業があります。

こうした業務は、一つ一つの作業ボリュームは小さくても、人間が行うとなると面倒に感じてしまいます。

例えば、銀行口座への入金を確認し、金額が大きな入金があれば上長に報告する、という作業を毎日定時に行う場合、担当者はその時間になれば、その時行っていた作業を中断して確認を行う必要があり、作業効率を落としてしまいます。

こういった作業にRPAツールを使用することで、人間の作業効率を落とすことなく、ストレスも軽減することができます。

一つ一つの作業ボリュームは小さくとも、自動化することで人間の業務を効率化することができる事例です。

RPAで業務を自動化するメリットとは?デメリットやリスクはある?

RPAで業務を自動化するメリットとは?デメリットやリスクはある?

RPAでできること・できないことを整理した上で、RPAツールを導入した時のメリット・デメリットを改めて少しおさらいしてみましょう。

RPAツール導入のメリット

RPAツールを導入すると次のようなメリットが期待できます。

自動化による作業の効率化・作業時間の短縮

RPAが自動でできる作業について、導入・運用を進めると、作業は時間が大幅に短縮されて、圧倒的に作業効率が向上します。

コスト削減と生産性の向上

自動化により、直接的には人件費の削減効果を出すことができます。

企業の課題として、優秀な人材でも単純作業に追われることが多く、もっとできることに集中させることが課題になっている、ということはよく話題に上ることです。

少子高齢化・労働力不足の中にあっても、作業量に対するアウトプットを上げること、すなわち生産性の向上がRPAを利用すると期待できます。

ミスの発生防止効果

メールの例でも見るように、ミスが重大な結果を招く作業もあります。

RPAでできることの一つとして、人の手で行うチェック・照合等の作業より、正確に作業を仕上げられることが挙げられます。

その結果、作業のやり直しや手戻りにかかるコストの削減効果も期待できます。

労働環境の改善効果

RPAで作業時間を短縮し、残業時間を減らした例は、金融機関や、製造業でも多く見られるところです。

また、サービス業でも、より本質的な業務に集中できることから、従業員の満足度・モチベーションがアップする効果が生じた事例も見られます。

本質的業務への集中が可能に

意味のある仕事に多くの時間をつかうことができることで、生産性を上げ、モチベーションを向上させることができます。

RPAツール導入のデメリット

以上のように様々なメリットがあるRPAツール導入ですが、以下のようなデメリットもあります。

業務のブラックボックス化

RPAツールは、シナリオを開発できる人でないとうまく使いこなすことができない、ということ、そして自動化で作業の過程が見えなくなる、といった可能性があるので、属人化・ブラックボックス化の弊害があるとされます。

ただし、これは情報共有・トレーニングの導入などで避けることが可能です。

こうしてみると、できることに対象作業・業務を絞り込み、RPAの導入を行うことができれば、メリットはデメリットを多く上回ることがお判りいただけるでしょう。

初めてのツールには「MICHIRU RPA」がおすすめ

初めてのツールには「MICHIRU RPA」がおすすめ

MICHIRU RPAは国産のRPAツールで、従来のRPAツールの弱点を補う、洗礼されたソフトウエアです。

特に特徴的なのが、業界最安値を誇る低コストながらもパワフルな機能性とユーザーフレンドリーな使用感。

初期費用は10万円・月額の利用料を5万円RPAで導入が可能で、「低コストで自動化を実現したい」と考える中小企業に多くの導入実績が多くあります。
低コストながらも1ライセンスを複数台でシェアして利用することができるパワフルな機能性も人気の理由です。

さらにMICHIRU RPAは、プログラミングを知らない人でも使いやすいUIを採用しており、RPAの導入の効果を最大限に引き出す工夫がされています。

ハンズオンのトレーニング、導入時サポートも充実しているため、RPAの導入が初めてでも安心してご利用いただくことができます。

RPAの導入をお考えの企業様は、まずはMICHIRUまでご相談ください。

記事まとめ

記事まとめ

RPAは定型業務が得意で、その中でも繰り返しの回数や頻度の多い作業では、導入によってより多くのメリットを得ることができます。

もちろん導入によるデメリットはありますが、計画的な導入プロセスを踏むことで払しょくすることが可能です。

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