近年、RPA(Robotic Process Automation)は、多くの企業や個人事業主から利用されており、利便性の高いツールとして人気があります。
しかし、一部の企業からは、RPAの導入には専門用語や、ITの知識が必要だと思われているため、使い方がわからないという「苦手意識」から、導入ハードルが高くなっています。
そこで、本記事では、RPAに苦手意識のある初心者向けに、ツールの使い方と操作方法を簡単にご紹介しています。
後半には、業務での具体的な使い方も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
おすすめRPAツールの使い方と操作方法
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、企業や個人が日々の繰り返し作業を自動化し、業務の効率化や人的ミスの削減を実現するツールです。
特に、近年では、プログラミング知識がなくても、直感的に操作できるRPAツールが増えており、幅広い業種や職種で導入が進んでいます。
ここでは、おすすめRPAツールの使い方と操作方法について、簡単にご紹介します。
MICHIRU RPA
画像出典:業務を自動化するRPAツール【MICHIRU RPA】
ステップ1:ユーザー登録(RPA STATION)
ステップ2:MICHIRU RPAのインストール
ステップ3:ユーザーの仮登録→本登録
ステップ1:操作画面の録画
ステップ2:読み込み→Webフォーム入力→保存クリック
ステップ3:シナリオの保存とテスト実行
ステップ4:処理の実行
- WindowsのPCに対応
- 1ライセンスで同時編集5台 / 同時実行1台の権限を付与
- 利用者に向けた「小技集」を提供
- 日本語と英語に対応
- 月単位での利用が可能
- IT導入補助金対象
- 純国産のRPA
- 画面録画でシナリオを簡単作成
- 月額5万円でサポート付き
キーエンス
ステップ1:ユーザー登録(ライセンスの発行)
ステップ2:RPAのインストール
ステップ3:初期設定→ログイン
ステップ1:操作画面の録画
ステップ2:業務フローの構築(フローナビゲーション機能)
ステップ3:シナリオの保存とテスト実行
ステップ4:処理の実行
- AIナビゲーションを搭載
- フローティングライセンス
- eラーニングの受講が可能
Uipath
画像出典:Uipath自動化プラットフォーム
ステップ1:アカウント登録
ステップ2:UiPath Studioをインストール→ライセンス認証
ステップ3:日本語設定や開発環境のセットアップ
ステップ1:ワークフローの作成(ドラッグ&ドロップ)
ステップ2:レコーディング機能でシナリオ作成
ステップ3:シナリオの保存と実行
RPAの使い方を学ぶ方法
ここまでは、おすすめRPAツールの使い方と操作方法について、簡単に解説してきました。
RPAは、単なるツールではなく、正しい使い方を理解しながら、効果的に活用することで、初めてその真価を発揮します。
RPAの使い方を効率よく習得するためには、独学だけでなく、オンライン講座(セミナー)や、実践的な研修を組み合わせることが重要です。
ここからは、RPAの使い方を学ぶ方法をご紹介していきます。
使い方を学ぶ方法1:ベンダーからのサポート
RPAを効果的に活用するためには、正しい使い方と、ノウハウを身につける必要があります。
特に、RPA初心者や専門知識を持つ人材がいない場合は、自力で進めるのは難易度が高く、誤った使い方によるトラブルや、業務の自動化ができないといった課題も発生します。
しかし、多くのRPAベンダーは、導入企業向けのサポート体制を整えており、操作説明や初期設定の支援など、さまざまな形でRPAの使い方を学べる機会を提供しています。
また、ベンダーサポートでは、現場ごとの課題や業務内容に合わせた個別相談をはじめ、トラブル発生時の迅速なサポートも受けられるため、安心して運用をスタートできます。
特に、RPAの導入初期は、ツールの基本操作だけでなく、シナリオ作成から効率的な活用方法まで、幅広い知識が求められるため、ベンダーサポートの積極的な利用をおすすめします。

使い方を学ぶ方法2:ツールの無料トライアル
RPAは、企業の業務効率化や、生産性の向上を実現するために、有効的なツールとして注目されていますが、導入前に操作性や自社業務との適合性を確認しておく必要があります。
多くのベンダーでは、実際の製品版と同等の機能を、一定期間無料で試せる「無料トライアル」を提供しています。
そのため、導入を検討する際は、無料トライアルを活用することで、操作画面や基本機能など、RPAの使い方を実践的に学ぶことができます。
無料トライアル期間中は、ベンダーからのサポートや、マニュアルなどが提供されるため、安心して基本操作を習得することが可能です。

使い方を学ぶ方法3:オンライン学習サービス
多くのRPAツールでは、操作マニュアル・動画解説・オンライン学習サービスなどが提供されており、理解度やスキルに合わせて効率的に使い方を学べます。
また、オンライン学習サービスのメリットは、RPAの最新情報や実務に即したコツを学べることです。
さらに、コミュニティ機能があるサービスでは、利用者同士で情報交換や質問ができるため、独学での不安や疑問を解消しながら学習できます。
使い方を学ぶ方法4:YouTube
画像出典:YouTube
RPAを利用する際は、自動化の効果を発揮するために、操作方法や活用ノウハウを正しく学ぶ必要があります。
そこで、気軽に使い方を学びたい方におすすめなのが、時間や場所にとらわれない「YouTube」を活用した学習方法です。
近年、YouTubeでは、初心者向けの使い方・実践的な活用事例・エラー時の対応の方法まで、無料で動画が公開されています。
そのため、利用者は、書籍やテキストだけではイメージしにくい操作方法も、実際の画面を見ながら、使い方について理解を深めることができます。
【業務活用事例】RPAツールの使い方
ここまでは、RPAの使い方を学ぶ方法について、詳しく解説してきました。
RPAの導入効果を発揮させるには、基本的な使い方を理解し、どのように活用できるのかを把握しておく必要があります。
ここからは、具体的な業務活用事例を基に、RPAツールの使い方をご紹介していきます。
経理・会計部門
経理・会計部門は、正確さとスピードが求められる一方で、毎月・毎年決まった時期に、同じ作業を繰り返す定型業務が多く存在します。
例えば、請求書の発行・支払データの入力・伝票チェック・経費精算は、ミスが許されない業務ですが、膨大な量を処理していると、人的ミスのリスクが高まり、社員の負担も大きくなります。
そこで、企業側は、RPAを活用することで、定型的な入力・集計作業を自動化できるので、業務の正確性と処理スピードが飛躍的に向上します。
- 請求書データの入力・照合作業
- 経費精算データの自動チェックとシステムへの登録
- 支払予定リストの作成と銀行システムへのデータ入力
- 入力ミスの削減
- 作業時間の短縮
- 繁忙期の業務負担軽減
人事・労務部門
人事・労務部門は、従業員情報の管理・給与計算・入退社手続き・勤怠データの集計・各種申請書類の処理など、定型的かつ繰り返し発生する業務が数多く存在します。
しかし、これらの業務をすべて人手で行う場合は、作業時間の負担が大きいため、人事担当者が行うべき「人材戦略」や「社員フォロー」に対して、十分な時間を割くことができません。
そこで、企業側は、RPAを導入することで、従業員情報のシステム入力・勤怠データの自動集計・入退社に伴う複数システムへの登録 / 削除・給与明細の自動作成 / 配信などを自動化できるので、業務の効率化と正確性を大幅に向上します。
- 入社・退職時の各種システムへの登録・削除
- 勤怠データの集計とシステムへの反映
- 給与明細の作成・送付
- 手作業の削減
- データ入力の整合性が向上
- セキュリティ強化(人的ミスや漏洩のリスク軽減)
営業事務・販売管理部門
営業事務や販売管理部門は、売上や取引に直結する重要なポジションであり、正確かつ迅速な対応が求められます。
特に、受注処理・見積書 / 請求書の作成・取引先データの管理などは、ミスが許されない業務ですが、膨大な量を処理していると、人的ミスのリスクも高まります。
また、従業員は、膨大な単純作業に追われてしまうと、本来注力すべき顧客対応や営業サポートなど、付加価値の高い業務に時間を確保することができません。
そこで、企業側は、RPAを販売管理システムや基幹業務システムと連携することで、部門全体の情報連携と、業務フローの最適化が図れるようになります。
- 顧客情報のCRMシステムへの入力・更新
- 見積書・注文書の自動作成
- 在庫確認と発注処理の自動化
- 迅速かつ正確性の向上
- 在庫状況の確認が随時可能
- 営業活動に集中できる時間の増加
情報システム部門
情報システム部門は、日々のシステム運用やトラブル対応に加えて、セキュリティ対策など、多岐にわたる業務を担っています。
しかし、業務の中には、IDアカウントの発行 / 削除・定期的なログの確認・バックアップ作業・システムの稼働チェックなど、自動化で負担を軽減できる反復作業も多く、トラブル対応やシステム改善に時間を割くためにも、ツールの導入が急がれています。
RPAは、アカウント管理・システム監視・ログの自動収集・バックアップの自動実行・パスワードリセットなど、ルールに沿った業務を正確かつ迅速に処理できるため、セキュリティ強化やシステムの安定稼働を実現します。
また、企業側は、情報システム部門の負担を軽減することで、戦略的なシステム開発や、社内のIT環境を改善することが可能です。
- アカウント発行 / 削除の自動化
- セキュリティログの監視 / レポート作成
- 定期的なバックアップの自動実行
- システム運用の効率化
- 人的ミスの排除
- セキュリティ対策の強化
顧客対応部門
顧客対応部門は、会社とお客様を繋ぐ重要な役割を担っており、迅速かつ的確な対応が求められます。
しかし、業務内容は、問い合わせ対応・メール処理・顧客情報の登録 / 更新・クレーム対応・アンケート結果の集計など多岐にわたり、定型業務が大きな負担となっています。
そこで、企業側は、RPAツールを活用することにより、問い合わせメールの自動振り分け・定型的なメールの自動回答・顧客情報のシステム入力・チャットボットとの連携による一次対応など、多くの業務を自動化することが可能です。
定型業務の自動化は、担当者をより重要な顧客対応や、サービス品質の向上に集中できるようになるため、顧客満足度の向上と企業の信頼性が高まります。
- お問い合わせメールの自動振り分け
- 定型回答の自動返信
- チャットボットとの連携による一次対応の自動化
- 顧客満足度向上
- 対応スピードの改善
- 人的リソースの有効活用
RPAに不向きな使い方(業務)
ここまでは、業務活用事例を参考にしながら、RPAツールの使い方について、詳しく解説してきました。
企業側は、RPAに不向きな使い方を理解せずに、業務利用してしまうと、かえって作業効率が悪くなったり、システムトラブルの原因になることもあります。
ここからは、RPAに不向きな使い方(業務)をご紹介していきます。
判断・創造性を求める業務
RPAは、企業の業務効率化や、コスト削減を実現するべく、広く活用されていますが、すべての作業を自動化できるわけではありません。
RPAは、決められたルールや手順に従って、繰り返し行う単純作業を正確に高速処理するのが得意なので、判断力や創造性を求める業務の自動化には適していません。
そのため、無理に自動化した場合は、誤った判断や不適切な対応を招き、企業の信用問題や業務品質に悪影響を及ぼす可能性があります。
業務フロー・システムが頻繁に変わる業務
RPAは、ルールが明確で、繰り返し発生する作業を効率化できるツールとして、多くの企業で導入されていますが、すべての業務に適しているわけではありません。
業務フローが頻繁に変更されるような業務は、RPAとの相性が悪いため、導入や運用が非常に困難です。
なぜなら、RPAは、操作手順や画面構成に基づいて自動化するため、システムの仕様や画面レイアウトの変更が生じると、ロボットのシナリオを都度修正しなければなりません。
RPAの効果を最大化するためには、業務フローが安定しており、使用するシステムも頻繁に変更されない環境が望ましいです。
非構造化データを扱う業務
RPAは、定型的でルール化された業務の自動化に効果的ですが、すべての作業を自動化できるわけではありません。
特に、非構造化データを扱う業務は、決まった形式や規則がなく、データの内容や配置が一定ではないので、RPAの苦手分野となります。
具体的には、メール本文・PDFファイル・手書きの書類・画像データ・音声ファイル・自由記述のアンケート回答などが該当します。
企業側は、OCR(光学文字認識)やAI技術を組み合わせることで、一定の非構造化データの処理は可能となりますが、導入・運用コストが大幅に上がる可能性があります。
非構造化データを扱う業務では、RPA単体による自動化は適していないので、別のソリューションを検討することが大切です。
例外的な対応が多い業務
RPAは、企業の業務効率化や、コスト削減を実現するツールとして注目されていますが、すべての業務を自動化できるわけではありません。
特に、例外的な対応が多い業務は、状況に応じて特別な処理が必要になるので、自動化が非常に難しい領域です。
このような業務では、想定していない状況が発生すると、RPAが停止したり、誤った動作を行うことで、業務効率が悪化するケースも少なくありません。
RPAの導入効果を発揮するためには、例外対応が少なく、作業フローが明確な業務を選ぶことが大切です。
まとめ
本記事では、RPAに苦手意識のある初心者に向けて、使い方と操作方法を簡単にご紹介してきました。
RPAは、正しい使い方を習得することにより、自動化の効果を最大限に発揮します。
RPAの導入を検討する際は、ツールごとの特性を理解した使い方ができるように、無料トライアルなどを利用しながら、自社業務に適した製品を選んでみてはかがでしょうか?

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