【MICHIRU RPA 小技集】増減するフォルダにも対応!メンテフリーで複数フォルダへ同一処理を行う方法

同じ階層にある複数フォルダに対して、同じ作業を繰り返すような業務はありませんか?
例えば、このような業務です。

  • 営業拠点別フォルダに今月分の売上集計表.xlsxをコピーして作成する
  • 顧客別フォルダ内の受注ファイルからステータス情報を収集する
  • 社員ごとの人事フォルダから特定のファイルを探して未提出者リストを作る

別の小技集として紹介した、繰り返しの回数を自動で設定できる「リスト繰返し」を使えば、これらの業務を効率的に自動化することができます。

【MICHIRU RPA 小技集】繰り返しの回数を自動で設定できる「リスト繰返し」の方法こちらをご覧ください。

今回は、その応用編として、同じ階層の複数フォルダの一覧を一気に取得して、「リスト繰返し」と組み合わせて活用する方法をご紹介します。
対象フォルダが増減しても設定変更が不要なので、メンテナンスの手間もかかりません。

前提条件

ここでは、事前に次の条件を満たしていることを前提に設定方法を説明します。

  • デスクトップに「対象エリア」という名前のフォルダを事前に作成している
  • 「対象エリア」フォルダ内には、下図のように7つのフォルダと、Excelファイルのみが事前に格納されている

「対象エリア」フォルダはこちらからダウンロードしてお使いください。
for-michirurpa-tips_get-directory-path-list.zip(47.2 KB)

設定方法

「対象エリア」フォルダ内のすべてのフォルダに、【テンプレート】売上集計表.xlsxをコピーする自動操作セットを作成します。

STEP
ファイル・ディレクトリリスト取得を追加する
  1. 操作メニューの「ファイル・ディレクトリ」から「ファイル・ディレクトリリスト取得」の操作を選択します。
  2. 次のように設定します。
  • 対象:ディレクトリパス
  • 取得場所:C:\Users\ユーザー名\Desktop\対象エリア\
  • 絞り込み:(空欄)
  • 並び順:(任意)
  • 保存先:データ保存先「エリアパスリスト」を作成して設定


ステップ操作をすると、下図のようにデータ保存先「エリアパスリスト」内にディレクトリパス(フォルダパス)の一覧が取得されます。

STEP
繰返しを設定する
  • 操作メニューの「実行順の制御」から「繰返し」の操作を選択します。

  • 次のように設定します。
  • 繰返しの方法:リスト繰返し:改行
  • リスト:データ保存先「エリアパスリスト」
  • カウント:(今回は使用しません)
  • 現在データ:データ保存先「現在のデータ」を作成して設定

リスト繰返しの詳しい設定方法はこちらをご覧ください。

STEP
各フォルダに【テンプレート】売上集計表.xlsxをコピーする
  • 操作メニューの「ファイル・ディレクトリ」から「ファイル・ディレクトリコピー」の操作を選択します。
  • 次のように設定します。
  • 対象:ファイル
  • コピー元:C:\Users\ユーザー名\Desktop\対象エリア\【テンプレート】売上集計表.xlsx
  • コピー先:[@現在のデータ] & “\売上集計表.xlsx”
  • コピー先ファイルが存在する場合:(任意)

文字の連結のルールについてはこちらをご覧ください。

実行すると、すべてのフォルダに売上集計表.xlsxがコピーされます。

補足解説

「ファイル・ディレクトリリスト取得」について

今回は一例として、ディレクトリパスリストを取得するケースをご紹介しましたが、「ファイル・ディレクトリリスト取得」は、ファイル名、ディレクトリ名、ファイルパスのリストも取得対象にできます。
また、特定の文字列を含むファイル、フォルダのみに絞り込む機能もあります。
作業内容に応じて活用してください。

下図は、「xlsx」を含むファイルパスのみを取得する場合の設定です。

「ファイル・ディレクトリリスト取得」の詳細はこちらをご覧ください。

「ファイル・ディレクトリコピー」について

「ファイル・ディレクトリコピー」では、今回の事例のように、「コピー先」の設定でファイル名を変更して複製できます。
また、「コピー先ファイル(ディレクトリ)が存在する場合」の設定では、同名のファイルやフォルダが既に存在している場合の動きを選択できます。

下図は、同名のファイルが存在していた場合は処理をスキップして、ファイルをコピーしない場合の設定です。

「ファイル・ディレクトリコピー」の詳細はこちらをご覧ください。

まとめ

「ファイル・ディレクトリリスト取得」を活用すれば、同じ階層のディレクトリパス(フォルダパス)を一気に取得することができます。
リスト繰返し」と組み合わせることで、複数のフォルダへ同じ処理を行う際にとても便利な機能です。
この方法を使えば、対象フォルダの追加や削除、名前の変更にも対応できるのでメンテナンスの手間もかかりません。

ぜひ日々の業務にご活用ください。

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