新型コロナウイルスの対策や働き方改革の広まりを背景に、DX推進の一環としてテレワークの導入を目指す企業は珍しくありません。

しかし、業務のテレワーク化を進めるにはある程度のDX推進が必須で、デジタル化が進んでいない場合はテレワーク導入ができない可能性があります。

いったいなぜテレワーク導入のためには、DX推進が必要になるのでしょうか？

この記事ではテレワークとDX推進の関係性や、また業種によってはテレワーク化が難しいケースも存在するので、その理由についても解説していきます。

テレワークとDX推進の関係性

テレワークとDX推進には密接な関係性があります。

DX推進による業務のデジタル化がある程度進んでいないと、業務のテレワーク化は難しいからです。

テレワーク化のためには、PCとインターネットで場所を選ばず仕事ができる体制が必要ですし、オフィスと同レベルのセキュリティを構築しなければなりません。

こうした理由からDX推進とテレワークには大きな関係があります。

テレワークの実現のためにはDX推進をし、社員がオフィスに出勤しなくても業務ができる環境を作る必要があります。

テレワークの実現が難しい…その理由とは？

DX推進を実施する中で、業務のテレワーク化に取り組む企業は少なくありません。

しかし、職種によっては業務のテレワーク化は非常に難しいといわれているのも事実です。

なぜテレワーク化は非常に難しいのでしょうか？ここではテレワーク化が難しい理由を6つ紹介します。

業務内容によってはテレワーク化が難しい

業務内容によってはテレワーク化が非常に難しい場合があり、テレワークが実現できないケースがあります。

具体的には以下のような業務内容については、テレワークが非常に困難と言えます。

接客・販売	直接対面の会話によって信用を構築しているので、テレワーク導入により売り上げが落ちる恐れがある。
個人情報を取り扱う業務	オンライン化することで漏洩リスクが発生するので、テレワーク化にはリスクが伴う。
ペーパーでの社内決裁や捺印が必要な業務	業務フローそのものを変更する必要があり、テレワーク化が困難。
運搬業務	人間が荷物を現地まで届ける必要があり、テレワークの導入が難しい。

こういった業務はテレワーク化する難易度が高く、DX推進の成熟度がある程度高くなければテレワーク化は不可能です。

したがって、テレワークが一般的になった現在でも、これらの業務内容については対面で行っている企業が多いのが現状です。

コミュニケーションがとりにくい

コミュニケーションがとりにくいのも、テレワークの実現が難しい理由と言えます。

テレワークの際には、社員間のやり取りのほとんどがチャットになり、会話はオンライン会議や電話になります。

そのため、オフィスに出社している場合とは異なり、気軽なコミュニケーションが難しくなってしまうのです。

その結果、小さな疑問を解消する機会が得られずそのままになり、いずれ大きなトラブルに発展することもあり得ます。

したがって、コミュニケーションをとれる環境をどのように構築するかが、テレワーク実現の鍵になると言えるでしょう。

社員の状況が確認しにくい

社員の姿が見えず状況が確認しにくくなるのも、テレワークの実現が難しい理由です。

社員の姿が分かれば、悩んでいたり仕事が進んでいなかったりするときにすぐにそれを察知できますが、テレワークになると一切分からなくなってしまいます。

ミスをしてしまい報告するかどうか迷っている場合や、体調がすぐれず仕事が進まないときにも、こういった状況を把握できずに対応が遅れる可能性が高くなります。

こういった状況を防ぐには、こまめに社員の状況を確認できるよう、テレワークの環境を工夫する必要があります。

サービス残業や長時間労働が発生しやすい

出勤がなくなり自宅などで働くようになると、仕事とプライベートの切り替えが難しくなりがちです。

オフィスでの勤務の場合、職場を離れた後はプライベートの時間になるので、仕事と私生活の切り替えが容易です。

一方で、テレワークの場合場所の移動が無いので、本来の業務時間を過ぎても引き続き仕事を続けてしまうことが珍しくないのです。

こうなると、長時間労働で疲弊してしまい仕事に対するモチベーションが下がり、生産性が大きく下がってしまう恐れがあります。

また、長時間労働によって精神状態が悪化し、健康面に悪影響を及ぼす可能性も高いと言えます。

さらに、残業時間がはっきりしないことで残業代の計算が困難になるため、支払い金額について企業と労働者の間でトラブルになる恐れもあります。

認識のずれが発生しやすい

テレワークではテキストのみで指示をすることが多くなるので、認識のずれが発生しやすくなります。

指示を出す側の文章が誤解を与える内容であったり、受け取る側が内容を読み間違えたり、といったことが起こる可能性があるでしょう。

また、指示内容を誤って理解し業務を行ってしまった場合、ミスに気が付くのが業務完了後になり、修正が難しくなってしまう恐れもあります。

こうなってしまうと、業績に悪影響が出る可能性が高くなってしまうのです。

したがって、いかに認識のズレをなくし、効率的に業務を行えるようにするかもテレワークを推進する際には重要となります。

セキュリティリスクが生じる

テレワークを導入した場合、社員は自宅のインターネットで仕事することになりますが、自宅のネットワークは会社よりもセキュリティが弱いことがほとんどです。

そのため、テレワークを導入すると、ウイルス感染等により社内の機密情報が漏洩しするリスクが大きくなります。

顧客の個人情報や機密情報が漏洩すると大きな問題になるため、テレワーク化が実現できず、以前と同じように出社し続けている企業は少なくありません。

DXを活用してテレワークの課題を解決する方法

ここまで説明したように、業務内容によってはテレワークを導入するのが非常に難しいケースも多いです。

では、どうすればテレワークの課題を解決できるのでしょうか？

ここでは考えられる解決方法を4つ紹介します。

資料をペーパーレス化する

DX推進によってテレワークの課題を解決する方法の一つとして、資料のペーパーレスを進める方法が考えられます。

オンラインでドキュメントを共有できれば、チャットツールなどで相手にURLを送信するだけで、いつでも情報共有が可能になります。

また、押印を廃止し電子契約システムで契約を交わすようにすれば、社外とのやり取りもペーパーレス化しオンラインで完結できるようになるでしょう。

このようにDX推進によってペーパーレス化を実現できれば、業務のテレワーク化も実現しやすくなることが分かります。

オンラインでのコミュニケーションを活発にする

コミュニケーションの不足が発生しないよう、オンラインでのコミュニケーションを活性化させる工夫をしましょう。

チャットやオンラインでやり取りするだけではなく、オフィスで働いているのと同じ感覚でコミュニケーションをとれるのが理想です。

一例として、業務時間中はオンラインミーティングツールを常時繋いでおき、いつでも発言できるようにする方法などが考えられます。

このように、コミュニケーションを取りやすい環境を整備することで、テレワークの欠点をカバーしやすくなるでしょう。

オンライン面談を定期開催する

コミュニケーションを取りやすい環境づくりと併せて、オンライン面談を定期開催するのもおすすめです。

1対1もしくは少人数での面談を行うことで、社員一人一人の表情や雰囲気を感じ取れます。

その結果、メンタルの不調に早期に気が付くことができたり、孤独感や不安感を和らげることにつながるでしょう。

こういったチームメンバーの異変にいち早く気が付くことが、長期的にテレワークでの業務遂行を実現するためには極めて重要です。

体調悪化によって業務を続けられない社員が増えてしまうと、チームが崩壊し業務の継続が難しくなることも考えられます。

それを防ぐためには、社員の状態をこまめにチェックするように心がけましょう。

セキュリティ対策を徹底する

テレワークでのセキュリティリスクに対応するには、セキュリティを高める施策の実行が必要です。

具体的には、以下の4つに取り組むといいでしょう。

セキュリティ対策ソフトを導入する	デバイスにセキュリティ対策ソフトを導入し、ウイルス感染や外部からの不正な侵入や攻撃を防ぐ
二段階認証を徹底する	不正ログイン防止のために二段階認証を必ず設定する
データを暗号化する	電子署名や電子証明書によってセキュリティを高める
セキュリティルールを作成する	ファイルダウンロード時のルールなどを作成し、全社員に徹底するよう呼びかける

こういった対策を行えば、大幅にセキュリティを高められます。

セキュリティのレベルが上がれば、今までテレワーク化できなかった業務をテレワーク化しDX推進を進められるでしょう。

勤怠管理システムを導入する

勤怠管理については、勤怠管理システムを導入するのがおすすめです。

PCのログを取得することで労働時間を把握できるようにすれば、勤務時間を可視化できるようにない、サービス残業の防止につながります。

これにより、企業と従業員の間での残業時間に関するトラブルや、長時間労働による従業員のストレス増加などを防ぐことができます。

したがって、DX推進の一環として、勤怠管理システムを導入するのも一つの選択肢と言えます。

テレワークにDXを活用する際に気を付けること

DX推進の際にテレワークを導入する上で、気を付けるべき点がいつか存在します。

ここでは、3つの注意点をお伝えするので参考にしてみてください。

業務を円滑に進められるITツールを選定し導入する

DX推進の一環としてテレワークを導入する場合、業務を円滑に進めるのに役立つ適切なITツールを選ぶことが大切です。

テレワークで業務を行うと、コミュニケーションや勤怠管理など様々な部分で課題が生じるため、その都度解決していく必要があるからです。

たとえば勤怠管理に課題が存在するのであれば、クラウドで勤怠状況を管理できるツールを導入するといいでしょう。

このように、DX推進によって解決すべき自社の課題を明確にし、それに合ったツールを選択しましょう。

従業員がテレワーク環境に適応できるよう教育する

テレワークを行う際に、社員がデジタルツールを使いこなせないと、業務に支障が生じます。

それを防ぐためには、デジタル教育を施しテレワークの環境に対応できるようにしなければなりません。

PCやタブレットといったツールの使い方はもちろん、チャットツールや文書のリーダーなど、業務上必要なツールは一通り使いこなせないと業務についてこれなくなってしまいます。

DX推進において、人材育成は必須なのでその一環として、テレワーク推進の際にしっかりと教育を行うのがおすすめです。

テレワーク導入後の生産性を計測する

DX推進によってテレワーク導入に成功したら、生産性を計測するのも忘れないようにしましょう。

オフィスで業務した場合と比較し、生産性が向上や現象を数値を明らかにして検証することが必要です。

もしも生産性の低下がみられる場合、以下のような理由が考えられるので対策しなければなりません。

• 孤独感や長時間労働によって労働意欲が低下している
• コミュニケーションのエラーによって情報共有に問題がある
• 自宅の労働環境に問題があり生産性が落ちている
• 休憩をうまくとれておらずストレスが溜まっている

こういった問題点を解決しなければ、生産性が下がり会社の売り上げにも悪影響が生じる可能性が高くなってしまいます。

そのため、定期的に社員にアンケートを取るなどして課題を明確にして解決していきましょう。

「MICHIRU RPA」なら、ホワイトカラー業務を完全自動化

日々の業務の中にデータ集計や入力といった定型業務があり、煩わしい思いをされている場合は、「MICHIRU RPA」の導入がおすすめです。

「MICHIRU RPA」は取引情報の意管理や、システム管理、顧客情報の管理といった、ホワイトカラーの定型業務を代行してくれます。

これまで人間が主導で行っていた作業を自動化できるので、販売結果の分析などの業務に充てられる時間が増え、業務効率アップを実現できます。

毎日の単純作業の繰り返しで、時間と労力が奪われ悩んでいる場合には、DX推進施策の一つとして「MICHIRU RPA」の導入をご検討下さい。

RPAを導入するメリット

DX推進施策の一つとして、PRA導入には大きなメリットがあります。

ここではRPA導入のメリットを4つお伝えします。

人間でないとできない業務に集中できる

RPAを導入し単純作業をデジタル化することで、人間は単純作業から解放されます。

その結果、人間にしかできない業務に集して取り組めるようになるため、生産性を向上させることができます。

人件費を削減できる

RPA導入により人間の業務を置きかえることで、人件費を削減できます。

「MICHIRU RPA」の場合は月額5万円で導入できるので、単純作業を担当する人間の経費が掛からないのは言うまでもありません。

ミスを防止し業務の正確性が向上する

RPAを導入することで、ミスのない正確な業務が可能となります。

RPAはロボットなので、人間のように集中力が低下しケアレスミスをすることがありません。そのため、人為的なミスを削減でき業務品質の向上を望めるでしょう。

また、ヒューマンエラー防止のダブルチェックも不要になるので、業務の無駄を省けるのも大きなメリットです。

24時間稼働できる

人間とは違い、ロボットは24時間稼働させられるのも大きなメリットです。

時間を問わずいつでも作業ができるので、業務速度の大幅な向上が期待できます。DX推進の目標の一つである、業務効率化に大きく貢献することでしょう。

業務の品質が安定する

ロボットに業務を任せることができ、業務の品質が安定するのもRPA導入の大きなメリットです。

業務のアウトソーシングとは違い、業務品質と業務量が安定し担当者によるパフォーマンスのばらつきが生じません。

クオリティを安定させたい場合には、ぜひPRAの導入を検討しましょう。

記事まとめ

現在一般的になった業務のテレワーク化のためには、DX推進が必要不可欠です。

業務のデジタル化が十分に進んでいなければ、テレワーク導入は非常に難しいので、DX推進を行いながらテレワークの実現を目指すといいでしょう。

もしテレワーク導入を目指すにあたり、何からはじめていいか分からない場合はまず初めにRPAを導入するのがおすすめです。

なかでも「MICHIRU RPA」は月額5万円で導入でき、様々な定型業務を自動化できるため、業務効率化や生産性の向上に役立ちます。

DX推進やテレワーク化を手助けするデジタルツールとして、ぜひ「MICHIRU RPA」の導入をご検討ください。