DX推進を支えるDX人材を確保しよう!人材育成の手順や必要なスキルを解説

DX推進を支えるDX人材育成の方法を具体的に解説

DX推進を支えるDX人材を確保しよう!人材育成の手順や必要なスキルを解説

現在、様々な業界でDX推進は急務とされており、日本企業の多くがDX推進に取り組んでいます。

しかし、どれだけ優れたデジタルテクノロジーを導入しても、その技術を活用したビジネスモデルを描ける人材、そして実装から運用・保守といった技術を管理できる人材がいなければ、企業のDX推進は実現しません。

このようなIT人材・DX人材は国内に不足しており、外部のリソースもそう簡単に確保できるものではありません。

そこでこの記事では、DX推進のために企業が検討すべき「IT・DX人材育成」の方法について、具体的に解説していきます。

企業のDX人材育成に関わる方や経営者、マネジメント層の方はぜひ参考にしてみてください。

目次

企業のDX推進を支えるのは「DX人材」

企業のDX推進を支えるのは「DX人材」

そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)は、経済産業省が公表した「デジタルガバナンスコード2.0」によると以下のように定義されています。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズをもとに、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること

出典:『デジタルガバナンスコード2.0』経済産業省 2022年9⽉13⽇

DX人材についての明確な定義はありませんが、上記DXの定義から考えると、DX人材とは「デジタル技術を活用して製品やサービス、ビジネスモデルを変革し、企業の競争優位を確立するためのDX推進に貢献できる人材」といえます。

DX人材の不足について

DX人材の不足について

DX推進は国が先導する取り組みであり、それに伴ってDX人材の需要はますます拡大しています。

その一方で、日本の労働人口は減少が見込まれいるのが実情です。

これにより、DX人材の需要と供給のギャップはさらに深いものとなってしまうと予測されています。

実際に経済産業省が実施した「IT人材需給に関する調査」によれば、2030年には最大約79万人も不足する可能性があるとされています。

またIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が公開した「DX白書2023 第4部 デジタル時代の人材」によると、日本では、DX推進に貢献する人材が「大幅に不足している」と回答した割合が2021年では30.6%、2022年にはここからさらに増加して、約半数の49.6%となっているのです。

これらの実情からもおわかり頂けるように、DX人材の確保はどの企業・業種においても急務とされています。

DX人材が担う職種

DX人材が担う職種

一口に「DX人材」と言っても、DX人材には次の6つの職種があり、業務の内容は職種によって異なります。

それぞれが企業のDX推進において欠かせない存在です。

  1. プロデューサー
  2. ビジネスデザイナー
  3. アーキテクト
  4. データサイエンティスト・AIエンジニア
  5. エンジニア・プログラマー
  6. UXデザイナー

具体的な仕事内容は下記記事で解説していますので、参考にしてみてください。

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人材確保の3パターンを紹介

人材確保の3パターンを紹介

DX人材の確保の方法としては「社内育成」「新卒採用」「中途採用」の3つの方法があります。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社における現在のDX推進状況・リソースに適した方法で必要な人数を確保することをおすすめします。

社内育成

既存の社員は社内の状況をはじめ、現場や顧客についても熟知しています。そのため、DX推進をサービス・製品の改善やビジネス変革に繋げやすいという特徴があります。

DX推進によってビジネス変革を試みる場合、顧客のニーズをベースとしてDX戦略を立案することが重要です。

上記のため、既存ビジネスや顧客に詳しい既存社員がDX推進担当者になることが有利に働く場面が多くなるでしょう。

社内育成の場合は、顧客を理解しており、かつ社内の関係者(部署間の連携など)を理解している人材をDX人材として育成することをおすすめします。

新卒採用

新卒採用の場合、他の業種・職種での経験がないため、社内の状況やDX推進についての吸収力が高いことが見込めます。

ただし、社内育成と比べても大幅に時間を要します。

採用コストもかかるため、採用担当の方自身がDX推進のプロジェクトに関わっていたり、またDX推進の専門部署があればその部署の人間が採用を担当する方法も有効です。

中途採用

中途採用の場合は、自社と近しい業種での勤務経験を持っている人材の採用をおすすめします。

自社と近い、または同じ業種であれば業務に慣れている他、他社の状況を把握することも可能なため、自社の競合優位性の確立に役立ちます。

ただし、新卒採用と同様に採用コストがかかることはもちろん、全国的な労働人口の減少やDX人材の不足からも想定できるように採用難易度が非常に高いことが課題です。

社内でDX推進の一翼を担う、人材育成のステップ

社内でDX推進の一翼を担う、人材育成のステップ

ここでは、人材育成の方法を以下5つのステップに分けてフェーズごとに解説していきます。

  1. 社員のスキルの可視化
  2. DX人材育成の計画を策定
  3. マインド醸成やリテラシー学習など知識のインプット
  4. 実務スキルの取得とアウトプット
  5. 実践力の強化

DX人材の確保手段が、新卒採用・中途採用であっても人材育成は欠かせません。

DX推進担当者や人材育成担当の方、社内におけるDX人材の確保を検討中の方は是非参考にしてみてください。

1. 社員のスキルの可視化

まずは、既存社員のスキルを可視化しましょう。

DX推進に関するスキルの有無を可視化することにより、研修からはじめるのか、それとも実践的な訓練から始めるのかを割り振ることが出来ます。

スキル可視化には、下記2つの方法があります。

  1. アンケートを実施
  2. テストを実施

アンケートを実施

アンケートを実施する場合、社員の回答ハードルが低いことや、社員自身が自分が持っている既存のスキルを把握できるというメリットがあります。

ただし、アンケートは自己申告となるため、詳細なスキルを測ることはできません。

詳細なスキルを把握、可視化が必要である場合におすすめの方法が「テストを実施する」という方法です。

テストを実施

テスト実施には、設問を自社で制作しにくいというデメリットがありますが、短時間でより精度の高い可視化が可能となります。

人材育成に本気で取り組むのであれば、テストの実施をおすすめします。

既存社員のスキル可視化は、人材育成だけでなくDX推進自体に取り組んでいく上で必要不可欠な基盤となりますので、必ず実施するようにしてください。

2. DX人材育成プログラムを策定

人材育成計画を策定する上で重要なことは下記のとおりです。

  • 目的
  • いつまでに人材育成するのか
  • どんな人材を育成したいか
  • 何人必要か

上記のため、まずは「どのような人材が」「何人いるのか」などの現状を把握するようにしましょう。

加えて、中期経営計画やDX戦略を踏まえて求める人材要件を定義します。

更に既存社員のスキルやマインドなどを見極め、個人に最適化した人材育成プログラムを策定するようにしましょう。

3. マインド醸成やリテラシー学習など知識のインプット

育成プログラムを策定したら、実際に人材育成を進めるフェーズに入ります。

DX人材育成でまず重要なことは、DX推進に対するマインドセットを整えることです。

DXマインドが醸成されていない状況で人材育成や実践を進めても、人材育成される側の社員はDX推進を自分事と捉えることができません。

このような場合、「人材育成が継続できない」「DX推進の必要性が見出されず、効果が期待できない」などといった理由で、人材育成だけではなく企業のDX推進自体が頓挫してしまう可能性があります。

このような状況に陥らないためにも、社内でのセミナー開催やオンライン学習の活用などを用いて、DX推進に対するマインド醸成やデジタルリテラシーの学習を進めていきましょう。

4. 実務スキルの取得とアウトプット

座学によるインプットが終了したら、実務によって身につけたスキルやマインドをアウトプットしていきます。

知識・スキル・解決力などの掛け合わせによって、実務スキルは確立されます。もちろん、社内に実務スキルがなければDX推進や業務のデジタル改革は成功しません。

スキルのインプット・アウトプット、更にフィードバックを繰り返して、実務スキルを取得していきましょう。

ここでフィードバックを実施するのは人材育成をする側の教育担当者ですが、DX推進支援サービスなどを展開するDX推進のプロに外注してみても良いかもしれません。

5. 実践力の強化

実務スキルの取得がある程度完了したら、実践をどんどん繰り返していきましょう。

日々の業務の中でできる実践を繰り返すことにより、短いサイクルで実践力を強化できるようになります。

また「周囲を巻き込む力」は、DX推進の核となる人材に必要不可欠とされるマインドです。

同じ部署の社員はもちろん、身近な事業部門の社員やなどを巻き込んでDX推進に取り組むことで、社内全体のDXスキルが向上するとともに、マインドセットが整っていきます。

このような人材育成に成功すれば、育成されたDX人材が周りの人をDX人材へと育成していくことも可能となるでしょう。

DX人材育成のポイント

DX人材育成のポイント

ここまで、DX人材の育成方法を解説していきました。

実際に人材育成を実施する場合、多くの時間とコスト、さらに担当者の労力がかかります。そのため、人材育成はより効果的かつ効率的に進めたいものです。

最後にDX人材育成のポイントをいくつか紹介していきます。

  1. 教育されるDX人材が活躍できる場を提供する
  2. 適性を見極めて人材育成を進める
  3. DX推進はゴールではないため、学び続けられる環境を構築する

人材育成を担当されている方や、これから社内のDX推進に取り組む企業の方の参考になれば幸いです。

ポイント1. 教育されるDX人材が活躍できる場を提供する

企業にとってDX推進が大きな目的となるように、今までのレガシーシステムや業務内容に慣れている社員にとって人材育成のプログラムは大きな壁となります。

また、DX推進に関する研修を受けたが実践の場がないため、人材育成のみならずDX推進自体が頓挫してしまうというケースも少なくありません。

このような状況に陥らないためには、DX人材育成プログラムと一体化した組織的な施策が必要となります。

関連業務への役割分担を行ったり、上司や周囲がDX推進への取り組みを理解する、データやツールなど必要に応じてアクセスできる環境を整えるなど、DX人材がにより活躍できる場を社内もしくは部門ごとに用意することが重要です。

ポイント2. スキルやマインドの適正を見極めて人材育成を進める

人材育成のステップ1にて、「社員のスキルの可視化」の実施が重要であることを解説しました。

それは人材育成を進める場合のみならず、「どの社員をDX人材として育成するか」「DX推進においてどのような役割を担ってもらうか」などの割り振りの際にも有効となります。

例えば、エンジニアとプロデューサーでは全く業務内容が異なります。

プロデューサーに最も必要なスキルとしてファシリテーション力や折衝力が挙げられますが、エンジニアにとってこれらはそれほど重要ではなく、より高い専門性やプログラミングスキル、企画構築力などが求められます。

上記の通り、ポジションによって必要なスキルやマインドが異なるため、社員個人が持ち合わせているスキルやマインドを考慮した上で、最適化された人材育成プログラムを策定し、実施していくことが重要なポイントとなります。

ポイント3. DX推進はゴールではないため、学び続けられる環境を構築する

そもそも、DX推進は企業の競合優位性を確立するという目的のための手段であり、ゴールではありません。

これと同じく、人材育成もDX人材を育成することがゴールではなく、育成された彼らが企業のDX推進に貢献することが最も重要です。

さらに、デジタルテクノロジーやITツールなど、それらサービスや活用法は時代に沿って変化し続けるものです。

DX人材はそれらに関する知識や実践力を常にアップデートしていく必要があり、そのためには学び続けられる環境の構築が欠かせません。

定期的に社内でのDX推進セミナーを実施したり、チャットツールを活用して最新の情報を共有するなど、常に最新のテクノロジーやビジネスについて学ぶことのできる環境を整えておきましょう。

記事まとめ

記事まとめ

この記事では、DX推進のために企業が検討すべき「IT・DX人材育成」の方法について解説しました。

DX人材とは「デジタル技術を活用して製品やサービス、ビジネスモデルを変革し、企業の競争優位を確立するためのDX推進に貢献できる人材」であり、DX人材は企業のDX推進に必要不可欠な存在と言えます。

デジタルテクノロジーを活用した最新のビジネスモデルを描ける人材、そして実装から運用・保守といった技術を管理できる人材育成のために、また御社のDX推進のためにこの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。

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