我が国におけるDX推進の指標や方針と現状

「なぜ我が国の企業や自治体ではDX推進に取り組まないといけないの?」

「DX推進するための指標や方針はあるの?」

「実際にどんな取り組みや計画がおこなわれたの?」

DX推進について、上記のような疑問点をお持ちではないでしょうか。DXとは、進化したデジタル技術やシステムを活用して、ビジネスや人々の生活をより豊かに変革するという意味です。

我が国では、企業だけではなく自治体でもDX推進が求められています。経済産業省は「デジタルガバナンス・コード」やトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」で、DX推進をするうえでの指標や方針を公表しています。これらを理解し活用することで、より効果的にDX推進を進めることができます。

この記事では我が国でDX推進が重要な理由や、DX推進の指標や方針ついて解説します。

企業や自治体でDX推進を行う理由を理解し、DX推進の計画を立てて効率的良く改革を目指しましょう。

目次

国が定める「DX」の定義とは?

国が定める「DX」の定義とは?

2018年より我が国でもDX推進の重要性が主張され始め、さまざまな自治体や企業でDX化計画の取り組みが始まっています。

ここでは、DX推進について以下の2つを解説します。

  • DXの概要と定義
  • 我が国の自治体や企業にとってDX推進が重要な3つの理由

DXの概要と定義

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、進化したデジタル技術やシステム、AIを活用して、ビジネスや人々の生活をより豊かに変革するという意味です。

IT化やデジタル化のように、デジタル技術やシステムを用いて業務効率化を目指すだけではなく、変革を目指すということがポイントです。

経済産業省は2018年に「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」を公表しました。その中で、DXの定義を以下のように明確に示しています。

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」

参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/investment/dgc/dgc2.pdf

現在、DXガイドラインはデジタルガバナンス・コードと統合され、2022年に「デジタルガバナンス・コード2.0」として公表されています。我が国では、企業だけではなく自治体でもDX推進が求められています。DX推進に関する補助金も多数用意されているので、上手に利用すれば比較的少ないコストで取り組むことが期待できます。

我が国の自治体や企業にとってDX化が重要な3つの理由

DX推進が我が国の自治体や企業にとって重要な以下の3つの理由を紹介します。

  • 「2025年の崖」への対応
  • リモートワークの普及
  • デジタル化の加速による消費者行動の変化

「2025年の崖」への対応

我が国でDX推進が重要な1つ目の理由は「2025年の崖」への対応」です。

「2025年の崖」は、経済産業省がDX推進ガイドラインと同時期に発表したDXレポートという資料で初めて用いられました。

記載された目的は、我が国内の企業として勝ち抜き存続していくために、DX推進が必要不可欠であることを訴えるためです。

DX推進をしないで業務効率や競争力が低下した場合、2025年から年間で現在の約3倍である約12兆円の経済損失が発生するという予測がされているため「2025年の壁」と表現されています。

2025年の壁を乗り越えるためにも、我が国の自治体や企業のDX推進は必要不可欠といえます。

新型コロナウイルスによるリモートワークの普及

我が国でDX推進が重要な2つ目の理由は「リモートワークの普及」です。

リモートワークが普及し始めたのは、2020年から始まった新型コロナウイルスの感染拡大が原因と言えます。リモートワークの普及のためにDX推進が必要な理由としては、さまざまなITシステムの導入や業務フローの改善が必要不可欠だからです。

リモートワークの導入によりパソコンやネットワーク、コミュニケーションツールの選定や対策が求められます。そして、セキュリティや業務フローの見直しも必要です。

デジタル化の加速による消費者行動の変化

我が国でDX推進が重要な3つ目の理由は「デジタル化の加速による消費者行動の変化」です。

総務省の「情報通信白書令和3年版」によると、インターネットショッピングを利用する世帯の割合が2020年3月以降に急激に増加しています。その後も半数以上の世帯のインターネットショッピングの利用を継続しており、デジタル化が進んでいます。

オンラインショッピングの利用が増えた理由は、デジタル化の促進と新型コロナウイルスの影響といえるでしょう。我が国の社会の変化に合わせて、顧客や人々のニーズに寄り添った商品やサービスを提供するためにもDX推進は重要であるといえます。

経済産業省が定める「DX推進」の指標や方針

経済産業省が定める「DX推進」の指標や方針

経済産業省がデジタルガバナンス・コードで示しているDX推進の指標や方針について、以下の3つを解説します。

  • デジタルガバナンス・コードとは
  • DX推進指標
  • DX認定制度

我が国でDX推進に取り組む上で重要な指標になるものなので、企業や自治体は活用しながらDX推進に取り組みましょう。

デジタルガバナンス・コードとは

デジタルガバナンス・コードとは、DX推進に向けて企業の経営者や自治体が実施するべき行動内容を経済産業省がまとめた文書です。

この取り組みは、上場・非上場や企業規模など問わず、すべての事業者が対象になっています。

DX推進を目指す我が国の企業は、デジタルガバナンス・コードに記載されている内容を理解して、DX推進の取り組みを進めましょう。

DX推進指標

DX推進指標は、DX推進の取り組みに向けた現状や課題の認識を、自治体や企業の経営者や社内関係者間で共有し、行動に繋げるため気付きの機会を提供するためのものです。

すべての企業が簡易な自己診断を行うことで実施することができるので、DX推進に向けて議論をしながら回答を進めてください。

DX認定制度

デジタルガバナンス・コードの内容に沿ったDX推進の進捗レベルに合わせて企業認定や優良企業認定をし、レベルに合った施策の提供が行われます。

DX推進レベルは以下の3つに区分されます。

  • 先進企業(DX銘柄・DXセレクション企業)
  • DX認定企業(DX-Readyレベル)
  • これからDXに取り組み企業

それぞれのDX推進レベルについて、解説します。

先進企業(DX銘柄・DXセレクション企業)

デジタルガバナンス・コードに沿って、特に優良なDX推進の取り組みを実施している企業が認定されます。

各業種や地域で、他の企業の模範となる企業です。

DX認定企業(DX-Readyレベル)

デジタルガバナンス・コードに沿って、基本的なDX推進の取り組みが実施できている企業が認定されます。

DX推進の体制が整備され、これから実際にDX推進を行っていく企業です。

これからDXに取り組む企業

これからDX推進指標をもとに、自己診断を行いはじめる企業です。

フォームに必要事項を記入することで、自社の課題や業種内での立ち位置を無料で確認することができます。外部の意見や取り組みを参考に、DX推進を進めていきましょう。

【DX化の現状】改革計画や実現済み施策について

【DX化の現状】改革計画や実現済み施策について

我が国のDX推進の取り組み計画や、実際に実現した施策や事例について、以下の5つを紹介します。

  • ワクチンパスポートの電子化
  • マイナンバーカードの保険証利用推進
  • デジタル庁民間人材公募
  • 車検のキャッシュレス化
  • 自治体DX推進手順書の公表

ワクチンパスポートの電子化

ワクチンパスポートとは、ワクチン接種証明のことを指します。マイナンバーカードを持っている場合は、スマートフォンの専用アプリから申請することで、二次元コード付きのワクチンパスポートが発行できるようになっています。

マイナンバーカードの保険証利用推進

河野太郎デジタル大臣は、2024年秋をめどに現行の保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替える方針を示しています。2023年4月からは、医療機関に対してマイナ保険証を利用できるシステムの導入を義務化しています。

デジタル庁民間人材公募

2021年からデジタル庁が設立された際に、プロジェクトマネジメントやデータセキュリティなどの分野で活躍できる人材を募集していました。今後も必要に応じでDX推進で活躍するDX人材の確保に力をいれていくようです。

車検のキャッシュレス化

国土交通省では、以前までは紙での申請でしかできませんでしたが、クレジットカードを登録しておくことで、オンラインで一括決済をすることを可能にしました。キャッシュレス化と合わせて、進捗状況もスマートフォンなどで確認できるため、申請手続きの利便性が向上します。

自治体DX推進手順書の公表

の総務省では、「デジタル・ガバメント実行計画」を踏まえて、「自治体デジタル・トランスフォーメーション推進計画」を策定しました。我が国では企業だけではなく、自治体のDX推進も積極的に取り組み始めました。自治体がDX推進に取り組めるような手順を検討するために議論を進め、「自治体DX推進手順書」を公表しています。

(参照:https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei07_02000116.html

【記事まとめ】我が国のDX推進の指標や方針と現状

【記事まとめ】我が国のDX推進の指標や方針と現状

我が国では企業と自治体の両方でDX推進が求められています。特に、経済産業省では「デジタルガバナンス・コード」や「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」で、DX推進をするうえでの指標や方針を公表しています。

この記事では我が国のDX推進の取り組み計画や、実際に実現した施策について、以下の5つを紹介しました。

  • ワクチンパスポートの電子化
  • マイナンバーカードの保険証利用推進
  • デジタル庁民間人材公募
  • 車検のキャッシュレス化
  • 自治体DX推進手順書の公表

我が国でもさまざまなDX推進が進められつつあるので、国の動きに注目しながら企業や自治体も積極的に取り組みましょう。行政からDX推進の自己診断や行動指針なども用意されています。企業の経営者や自治体は、計画的に指標を活用しながらDX推進を進めることが求められています。

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