DX推進を成功させるには、導入するツール選びが重要です。DX推進の目的に合ったツール、社員が使いやすいと感じるツールを導入することで、スムーズにデジタル化を実現できます。
この記事では、DX推進におすすめのITツールを7種類紹介します。ツール選定のポイントやコスパの良くて使いやすいサービスについても解説するのでぜひ参考にしてください。
DXとは
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、データやデジタル技術を活用し、企業経営を変革することです。顧客や社会のニーズに基づき、商品やサービス、ビジネスモデルをデジタル化によって改良します。
DX推進は、「IT化」や「デジタル化」が目的とするような単なる業務効率化にとどまるものではありません。DX推進の目的は、業務フローや組織構成、企業文化などの改革を通じて、競争優位性を高めることです。
DX推進には、自社に合ったデジタルツールの導入が欠かせません。より良いツールを選定することが、効果的なDX化につながります。
参考:経済産業省「中堅・中小企業等向け デジタルガバナンス・コード 実戦の手引き」
DX推進におすすめのツール7選
DX推進に役立つITツールには、さまざまな種類があります。DXの目的や社員のITリテラシーなども踏まえながら、以下を参考に、自社に合ったツールを導入しましょう。
1. RPA
RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボットを活用し、業務を自動化するシステムのことを指します。コンピューターに業務内容や手順をインプットし、ソフトウェアロボットにその遂行を代行させるツールです。
例えば、エクセルの記載すべきことを設定すれば、経費業務をはじめとするバックオフィス関連業務を自動化できます。これにより、人的資源を削減できるほか、ヒューマンエラーもなくなるので、多角的な業務効率化が可能です。
そのほか、さまざまな定型業務をロボットに指示し、自動化できるため、汎用性の高いツールだといえます。
サービスの例
MICHIRU RPA、WinActor、UiPath
ツールを活用したDX推進事例
- Excelを用いたデータ入力業務の自動化
- Web上で行う定型リサーチ業務の自動化
- 経費報告や営業実績など、社会報告資料の作成代行
2. OCR
OCR(Optical Character Reader)は、紙や画像に書かれた文字情報をデジタルデータに変換するツールのことです。OCR技術を活用することで、紙の帳票や伝票を自動入力でデータ化でき、手動入力や確認作業の工数を削減できます。
また既存の紙文書を簡単に電子化できることから、DX推進に伴うペーパーレス化の実現にも便利です。
ペーパーレス化を実現することで、社内外での情報共有が円滑になるほか、紙代や印刷代といったコスト削減の効果も見込めます。
サービスの例
MICHIRU OCR、e.Typist、本格読取
ツールを活用したDX推進事例
- 請求書や納品書などの電子化
- 伝票の確認作業の効率化
- 会計システムとの連携による転記業務のスリム化
3. ERP
ERP(Enterprise Resource Planning)は、会計・人事・生産・販売といった基幹業務に関する情報を一元的に管理できるシステムです。「基幹システム」や「統合基幹業務システム」などとも呼ばれます。
ERPを使えば、各部署が収集するデータを一挙に集約できるため、経営状態の把握や現状を踏まえた戦略・戦術の改良などに便利です。
また会計管理や販売管理、生産管理、人事管理などの業務システムを一気に導入できるので、劇的な業務効率化の効果も期待できます。
サービスの例
マネーフォワード クラウドERP、クラウドERP freee、SMILE V Air 販売
ツールを活用したDX推進事例
- 標準的なERP導入によるレガシーシステムの脱却および属人化の解消
- 各部門のデータ連携による分析の強化、マーケティング精度の向上
- バックオフィス業務の効率化に伴う人員配置の最適化
4. CRM/SFA
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客関係の管理に役立つシステムです。顧客データの管理や分析、カスタマーサポートの提供、販売管理、売上予測といった機能を持ちます。
一方、SFA(Sales Force Automation)は、円滑な営業活動をサポートするシステムです。「営業支援システム」と呼ばれることもあります。営業の進捗や商談案件のデータ管理・分析、見積作成の自動化などが主な機能になります。
CRMとSFAは、駆動する領域が近いことから、CRM/SFAとして一体的に提供されることも一般的です。
サービスの例
HubSpot、Zoho CRM、Sales Cloud
ツールを活用したDX推進事例
- CRMで収集した顧客データをマーケティングに役立てる
- SFAの導入で営業を効率化、ペーパーレス化
- 営業から契約後のコミュニケーションまで一貫してデータを活用
5. MA
MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)は、マーケティング業務を自動化するデジタルツールです。顧客データの管理や整理(名寄せ)、商談までのシナリオ設計、見込み顧客のスコアリングといった機能を有します。
MAを導入することで、マーケティングにデータを有効活用できるようになり、営業や販売の精度が向上します。また限られた人員でのマーケティング施策で効果を上げたり、営業の属人化を解消したりするのにも有効です。
なお、MAは前項のCRM/SFAとの関連が強いことから、CRM・SFA・MAの機能をまとめて提供するデジタルツールもあります。
サービスの例
Adobe Marketo Engage、Salesforce Marketing Cloud、SATORI
ツールを活用したDX推進事例
- マーケティングに要するデータ抽出作業の効率化
- ステップメールやLINEの配信を自動化
- データ分析業務を削減することにより、顧客との接点強化
6. BI
BI(Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス)は、ビジネスにおける意思決定をサポートするツールです。機能としては、データの収集や分析、可視化、レポート作成、プランニングといった事柄を担います。
BIツールを導入することで、損益分岐点や経常利益率といった経営分析の指標を瞬時に把握でき、スムーズな意思決定につながります。
そのほか、マーケティングや販売の戦略立案、売上推移のシミュレーションなどにもBIツールは便利です。
サービスの例
Tableau、Actionista!、Oracle BI
ツールを活用したDX推進事例
- 業務の稼働状況をBIツールで常時分析し、トラブルを防止
- データの抽出や請求書の作成といった業務の効率化
- 経営指標をリアルタイムで把握し、スピーディな意思決定が可能に
7. ワークフローシステム
ワークフローシステムとは、社内での申請や承認の作業を電子化する業務システムです。申請書や稟議書の作成、承認経路の設定、進捗管理といった業務の大幅な効率化に役立ちます。
また決済時間の短縮やテレワークへの対応、ペーパーレス化の推進といった観点でも、ワークフローシステムは便利です。ExcelやWordと連携できるもの、Google Workspaceに対応したものなど、製品によってタイプにバリエーションが見られます。
サービスの例
コラボフロー、X-point Cloud、Styleflow
ツールを活用したDX推進事例
- 稟議書にかかわる業務の効率化
- リモートで申請・承認ができる体制の構築
- 社内業務の脱ハンコ、ペーパーレス化
以上のほか、コロナ禍で普及が進んだWeb会議システムやオンラインストレージ、ビジネスチャットなども、DX推進に役立つツールです。
DX推進ツールを選ぶ際のポイント
DX推進のために導入するツールを選定する際は、以下のポイントを意識するのがおすすめです。
DX推進の目的に合わせて選ぶ
DX推進の目的は、究極的には生産性の向上や競争力の強化です。しかし、具体的に達成したいことは、各社によって異なるでしょう。
例えば、以下のような目的が想定されます。
DX推進の目的例
- ヒューマンエラーの防止をはじめとする業務効率化
- 既存システムの廃止やペーパーレス化によるコスト削減
- 社内外のコミュニケーションや営業活動の強化
- Webサイトを問い合わせ対応など、顧客対応の精度向上
上記のような目的に沿って、それを達成するのに適したITツールを導入しましょう。
なお、DX推進の目的が思いつかない場合は、自社の課題を考えるのがおすすめです。
「作業に無駄が多い→業務効率化」や「経費が高すぎる→コスト削減」といったように、DX推進の目的は業務上の課題と対になるのが一般的です。
社員のITリテラシーを踏まえて選ぶ
導入するITツールは、機能性だけでなく、社員にとっての使いやすさも考慮して選ぶ必要があります。
いくらハイスペックなツールでも、社員が使いこなせなければ十分な効果は得られません。ITリテラシーの高い特定の社員だけが活用するという属人化が進み、かえって生産性が悪くなる恐れすらあります。
そのため、社員のスキルも踏まえ、自社の身の丈に合ったものを選びましょう。経営者も含めてITリテラシーに自信がない場合は、サポートサービスが手厚いツールを選ぶのもおすすめです。
外部の研修を利用したり、専門家を招いたりして、全社的なITスキル向上に努めるのも良いでしょう。
既存システムとの相性で選ぶ
DX推進をスムーズに実現するには、新たに導入するツールと既存システムとの相性も考慮すべきです。既存システムの機能やデータとの連携、引き継ぎがしやすいほうが、労力やコストを抑えてデジタル化を実現できます。
加えて、既存システムにはないような機能の拡張性があることにも注目してみてください。最初はシステムの機能を置換して業務効率化を実現するだけかもしれませんが、ゆくゆくは革新的な価値の創造にツールを役立てるべきです。
将来、どのような使い方が必要になるかわからないため、拡張性に優れたツールのほうがおすすめです。
自社の予算に合ったツールを選ぶ
導入するITツールの安さ、コスパの良さといった観点も重要です。
DX推進が日本全体でなかなか進まない現状を踏まえても、IT投資に充てられる予算は限られている企業がほとんどでしょう。とりわけ中小企業の場合は、DX推進にあまりお金をかけられないことも多いはずです。
よって、まずは低価格で導入できる月額制のサービスから始めてみるのも有意義だといえます。
低予算で始めて、DX推進がもたらした収益の上積みを使ってさらなる設備投資をすれば、持続可能なデジタル施策にもなります。
月額5万円から導入できる「MICHIRU RPA」
MICHIRU RPAは、月額5万円〜でDX推進を実現できるITツールです。ロボット(AI)に業務を指示し、何時間もかかる手作業を数秒で完了させられます。業務効率化や人件費の削減などに有用です。
またMICHIRU RPAでは、AIが業務の最効率化に向けて手順を解析し、最適化。活用するほどに効率性がアップします。
さらに自動化のプロセスに画像解析を利用するため、ソフト関連携も不要です。つまり既存システムの内容によらず、気軽に導入できます。
MICHIRU RPAを用いたDX推進、業務改善の実績例は以下の通りです。
MICHIRU RPAによるDX推進の実績
- Gmailの送付先・書式を指定し、請求書や運用レポートなどの社外向け資料の作成
- Excelを活用した基幹システムへのデータ入力業務を自動化
- データの転記をはじめ、複数のシステムにまたがるデータ入力業務を自動化
- 営業実績や経費報告書といった社内向け資料の作成作業を代行
- Webでのデータ取得や加工、出力といった定型のリサーチ業務を代行
これまでに自治体や学校、IT企業、労務管理事務所など、幅広い現場に導入され効果を上げています。
コスパが良く、使いやすいDX推進ツールをお探しの人は、ぜひMICHIRU RPAをお試しください。
まとめ:自社に合ったサービスやシステムの導入を!
DX推進をより良く実現するには、自社にふさわしいITツールを選定することが重要です。
DX推進の目的や社員のITスキル、予算などを踏まえ、自社にぴったりのサービスやシステムを選びましょう。
低予算かつ使いやすいツールを希望する場合は、ぜひ「MICHIRU RPA」の導入もご検討ください。