RPAは、定型作業など手間のかかる作業を効率化できるツールですが、業務を自動化するためにはRPA用にプロセスを可視化した「RPAシナリオ」を作成する必要があります。
そのシナリオに沿ってRPAツールは稼働しますが、シナリオ作成は一定のITスキルが求められるため、RPAを導入したものの上手く使いこなせない企業も多く存在します。
そこで今回の記事は、RPAシナリオの作成代行にかかる費用相場や、おすすめの代行ベンダーについて解説します。
RPAのシナリオ作成に時間がかかり、うまく導入できていない方の一助になれば幸いです。
RPAシナリオ作成代行にかかる費用
RPAシナリオとは、自動化する作業プロセスのことで、ロボットに何をどのように処理してほしいかを記したものです。
そんなRPAシナリオの作成については、一定のITスキルが必要だったり、作成に時間が必要なため、「外部の作成代行ベンダー」へ委託することも可能です。
外部ベンダーに委託すると、専門のエンジニアがシナリオ作成するため、精度の高いシナリオ作成や、完成までのスピードが早いなど、さまざまなメリットがあります。
外部委託した場合のシナリオ作成費用については、ボリュームや期間に応じて費用は変動すようですが、1シナリオあたり「150,000円〜」が費用相場です。
また、シナリオ作成代行サービスだけではなく、運用代行サービスとして業務選定やRPAの保守・管理対応なども含んだ一連のサービスとして提供している会社もあります。
シナリオ作成代行以外に必要な費用相場
RPAツールの導入には、シナリオ作成代行以外にもかかる費用があり、主な費用として挙げられるのは「初期費用」「ライセンス費用」といった費用です。
RPA導入にかかる費用の全体像をイメージするためにも、それぞれの費用については理解しておく必要がありますので、解説していきます。
また、費用については「どんな種類のRPAツールを導入するか」によって金額が変わるため、RPAの種類別に紹介します。
RPAツールの種類
RPAは導入規模や目的に合わせて「サーバ型」「デスクトップ型」「クラウド型」の３種類に分けることができます。
| デスクトップ型 | デスクトップ型のRPAは、普段使っているパソコンにRPAをインストールし「パソコン内で実施している作業の自動化」を得意としているため、比較的安価に活用でき、導入しやすいという特徴があります。 |
|---|---|
| サーバー型 | サーバー型のRPAは、別途サーバー環境を準備し、そこへRPAツールインストールすることで使用できるため、構築に関する一定のIT知識が求められます。また、大規模な自動化に向いているという特徴があるため、将来的なプランとして全社展開したいと考えている企業への導入に適しています。 |
| クラウド型 | クラウド型のRPAは、自社でのサーバ設置が不要なため、導入コストを抑えやすいという特徴があります。また、RPAツールの保守義務はベンダー側にあるため、常に最新バージョンのツールが利用できたり、システム障害が発生した時も自社対応は不要というメリットがあります。 |
初期費用
RPAの導入時には「初期費用」と呼ばれる費用がかかります。
事務手続きや基本的な操作の説明、また各種設定といった導入初期に一度だけ掛かる支援費用です。
| デスクトップ型 | ～20万円程度 |
|---|---|
| サーバー型 (※1) | 20万円～100万程度 |
| クラウド型10万円～50万円程度 |
※1 サーバー型は構築が必要になるため、その費用を含めると高額になるケースもあります。
ライセンス費用
ライセンス費用はRPAを使用するために支払う「ツール利用料」のことです。
費用は、定期的に発生するランニングコストとなっており、月額制または年額制で設定されています。
| デスクトップ型 | 月額10万円～ |
|---|---|
| サーバー型 | 月額50万円～100万円 |
| クラウド型 | 月額10万円～30万程度 |
他にも、シナリオ作成代行以外にかかる費用として、RPA導入後の運用やエラー対応、ロボット開発に関する研修開催といった支援を依頼する場合は「サポート費用」がかかるケースもあります。
シナリオ作成代行サービス一覧
シナリオ作成代行サービスを行っている会社を5社ピックアップしてご紹介します。
1. RoboSupo (タクトシステム株式会社)
RoboSapo（ロボサポ）は、タクトシステム株式会社が提供しているロボット作成代行サービスです。
作成代行の費用としては「20万円～／1ロボット」となっており、ロボット作成のボリュームや期間に応じて費用は変動します。
他にも、自動化に効果的な業務を選定する「自動化業務選定支援」サービスや、ロボットの運用環境をサポートしてくれる「運用・メンテナンス支援」なども提供しています。
2. シナリオ作成代行サービス (株式会社システム情報)
シナリオ作成代行サービスは、株式会社システム情報が提供している「ビジネスプロセス改善支援サービス」といった、RPAを主軸に業務の自動化・効率化を支援するサービスの一つとして提要されています。
開発経験豊富なエンジニアが担当し、シナリオ作成代行だけではなく、稼働テストの実施や本番稼働確認までサポートしています。
3. RPAシナリオ作成運用代行サービス (株式会社エグザクトソリューションズ)
RPAシナリオ作成運用代行サービスは、株式会社エグザクトソリューションズが提供しているEzRobotというRPAツールの利用に関連したサービスで、TeamViewerを使って遠隔でPCを操作することでシナリオの代行作成を行います。
そうすることで、制度の高いロボットシナリオの作成から、スピーディーに納品できるといった特徴があります。
4. RPA Suite (タクトシステム株式会社)
RPA Suiteは、タクトシステム株式会社が提供しているWinActorやUiPathといったRPAツールを利用している方に向けたRPAシナリオの開発は運用に関する課題を解決してくれるサービスです。
シナリオの作成は有資格者であり、経験豊富な専門のエンジニアが作成するため、きめ細やかでスピーディなシナリオ開発・運用が可能です。
支援内容によって複数のプランが準備されていますが、スポットのシナリオ作成を依頼する場合は、15万円程度から利用できます。
5. RPAシナリオ作成サービス (業務ソフト工場)
RPAシナリオ作成サービスは、株式会社インデックスが提供しているWinActor、UiPath、PowerAutomateDesktopといったRPAツールを利用している方に向けたシナリオ作成の代行サービスです。
長年にわたる多業種のシステム開発経験で培った技術力をもとに、効果的な自動化支援を行なっています。
業務規模にもよりますが、1本のシナリオ作成に対し158,000円から利用できます。
代行支援が可能なRPAベンダーを導入するメリット
シナリオ作成の代行には、上述したような一つのサービスとしてシナリオ作成代行を提供している企業もあれば、RPAベンダーがシナリオ作成を代行しているケースもあります。
そんな、RPAベンダーがシナリオ作成する場合のメリットとは、どんなものがあるのでしょうか。
主なメリットを、3つ上げて解説します。
メリット① 精度の高いシナリオ作成が可能
RPAベンダーにシナリオ作成を依頼すると、RPAについての様々な知見があることや、RPAツールの特徴や性能を踏まえてシナリオ作成するため、精度の高い開発が可能です。
シナリオの精度が低い場合「稼働しない」や「エラーが頻発する」といった状況に陥るため、せっかく効率化のために導入しているにもかかわらず、工数が増えてしまう可能性があります。
そのため、RPAベンダーにシナリオ作成を依頼することで、常に精度の高い自動化運用が可能となります。
メリット② 開発作業に時間をかけずに作成できる
シナリオの作成には一定のITスキルが必要なため、開発者のITスキルに応じて時間がかかってしまうケースもあります。
しかし、RPAベンダーに作成を依頼すれば、経験豊富なエンジニアが対応するため、シナリオ作成に時間をかけずに済みます。
そうすることで、元々開発にかけていたリソースを別業務に充てることができるため、生産性の向上に繋げることも可能です。
メリット③ RPA担当者の人材教育コストを抑えられる
RPAのシナリオ作成を内製化する場合は、自社内でのITスキルのある人材を準備し、教育する必要があります。
人材を効果的に教育する場合、シナリオ作成に関するセミナーへの参加や、外部研修に参加する必要があるため、スキル向上のための費用がかかってしまいます。
しかし、シナリオ作成をRPAベンダーに依頼することで、人材育成に関する費用を抑えられます。
代行可能なRPAならMICHIRUがおすすめ
シナリオ作成の代行を依頼できるRPAツールをお探しなら「MICHIRU RPA」がおすすめです。
MICHIRU RPAは、ライセンス費用が業界最安の月額5万円でRPAツールを提供しているだけではなく、使いやすい操作画面、自動化の操作対象ソフトを選ばない豊富な連携が可能といった特徴を持っています。
また、RPAベンダーならではの「精度の高いシナリオ代行サービス」も準備しており、専門のスタッフがお客様の作業内容をヒアリングし、柔軟なシナリオ作成を実現します。
他にも、「オンライン遠隔保守」や「1ヶ月の無料トライアル」といったサービスを準備。
シナリオ作成代行を依頼する場合、依頼内容に合わせて費用のお見積りを行いますのでお気軽にお問い合わせください。
まとめ
今回の記事では、RPAのシナリオ作成を代行する時の費用相場や、シナリオ代行を提供しているベンダーについて解説しました。
RPAを導入し業務効率化を進めたいと検討しているものの「シナリオ作成の時間が取れない」や「エラー対応の時間がない」といった課題があり、うまく効率化が進められていないという企業も多いと思います。
そんな時は、シナリオ作成を外部に委託し、効率的にRPA導入を進めましょう。
