【DX推進のための】企業の組織体制に必要な要素や役割、編成パターンとは

DX推進を成功させるためには組織体制の確立が必要不可欠!

【DX推進のための】企業の組織体制に必要な要素や役割、編成パターンとは

DXを推進しデジタルトランスフォーメーションを実現するためには、「DX組織体制」が必要になります。

明確なビジョンを伝えられないまま集められたメンバーでは、とうていDX推進は実現しません。

それでは、なぜDX組織体制が必要なのか、組織の編成パターン、その組織体制の役割や必要な要素について解説していきます。

目次

DX推進とは

DX推進とは

企業内でDX(デジタルトランスフォーメーション)を推し進めること意味します。

DXは、最新のデジタル技術を活用し「既存ビジネスの改革」「新たなビジネスモデルの創出」など、変化の激しい市場に対し競合の維持や優位性の向上を目指す活動のことです。

全社が一丸となり、その活動を推し進めることをDX推進といいます。

DX推進に組織体制の確立は必要不可欠。その理由は?

DX推進に組織体制の確立は必要不可欠。その理由は?

そんなDX推進ですが、成功させるためには組織体制の確立が必要不可欠になります。

理由としては、以下の2つです。

  1. DX推進を効率的なものにし、推進スピード向上させるため
  2. DX推進に注力し、効率的な活動を行うため

1.DX推進を効率的なものにし、推進スピード向上させるため

例えば、DX推進組織がどこ部署にも設置されていない場合、各事業部門で各々のDX推進への取り組みが開始されます。

そうした状況では何が正解か分からず不安なままバラバラに取り組むため、互いの連携や相乗効果は期待できません。

また、貴重な予算を同じような活動へ重複投資してしまったり、連携されていないことが原因で同じ失敗の繰り返しといった問題が生じてしまいます。

こちらは一例ですが、組織間の連携や相乗効果というのは、DX推進を進めていく上で大変重要なポイントです。

専門的な組織体制を確立する事で、ビジョンの共有や連携が効率的になり推進スピードの向上が見込める上に、無駄なIT投資が無くなるためシステム導入が短期間で実現されます。

結果として、効果的なDX推進を行うことができるでしょう。

2.DX推進に注力し、効率的な活動を行うため

失敗事例として、既存業務との兼業でDX推進メンバーを選出したケースがあります。

既存業務が忙しい中でDX推進プロジェクト関連の業務もオンされるため、どうしても残業が増えてしまったり品質の低い活動になってしまい、「片手間」なDX推進となった結果、頓挫してしまうケースが散見されています。

DX推進を行う際は、想定以上に最新技術の調査やデジタルスキル習得が必要です。

よって、DX推進を専任として活動できるメンバーを選出し活動を行うことが重要です。

では、そんな組織体制を編成するにあたり、どんなパターンがあるのか解説します。

DX推進は企業ごとに合っている体制が存在しますので、本記事を参考にしながら組織体制を編成頂ければと思います。

組織体制の編成パターンを紹介

組織体制の編成パターンを紹介

組織体制の編成のパターンには、以下の3つがあります。

  • IT部門拡張型
  • 事業部門拡張型
  • 専門組織設置型

それぞれのメリットと注意ポイントがありますので、そちらを踏まえて解説します。

IT部門拡張型

既存のIT部門の延長線上として、DX推進の組織体制を構築するのが「IT部門拡張型」です。

メリット

もともとITリテラシーが高く、プログラミングスキルやデジタルスキルを保有しているメンバーが中心となるため、DXに必要なスキルの習得ハードルが低い事や、DX推進に必要な新しいデジタル技術の導入についてスムーズに行えるという利点があります。

また、DX推進のハードルとなる最新技術の調査や研究へかかる労力が少なくて済むため、円滑にスタートすることができます。

注意ポイント

例えば事業部門の業務プロセスに対してDX化を進める場合、IT部門に業務スキルを保有しているメンバーが少ない可能性があり、業務連携に時間がかかってしまったり、連携がうまくとれていないことが原因で実現したいゴールがずれてしまう可能性があります。

IT部門拡張型でDX推進体制を編成する場合には、IT部門のメンバーだけで組織体制を構築するのではなく、業務ノウハウを持つメンバーのアサインや、連携役を担うメンバーのアサインが必要となります。

事業部門主導型

IT部門サポートの下、事業を展開する部門が主導となりDXを推進する組織体制が「事業部門主導型」です。

メリット

既存ビジネスを担当している部門のため、現状の課題点や新規ビジネス創出のボトルネックとなっている部分にも精通しており、現場目線でのDX推進を実施することができます。

注意ポイント

IT技術に関する知識が不足していることで、デジタル化の面ではスキル不足による進捗の遅れが発生してしまう可能性があります。

また立場上、現場側の意見を多く拾い上げてしまうので、例えば現行稼働しているシステムの刷新を検討した際に、「今を変えたくない」メンバーからの反感を間近で受けてしまいます。

そういった事態に陥ってもIT部門との連携を密に行い、導入しようとしているデジタル技術が「現場にどう効果的なのか」などの有効性について説明を行い、DX推進を進めていくことが大事です。

専門組織型

DX化推進を行う専門の組織体制を編成するのが「専門組織型」です。

ここまでに説明したIT部門や事業部門だけでなく、外部ベンダーにまで範囲を広げて編成対象とする型になります。

メリット

IT技術の高いIT部門、既存業務に精通している事業部門、新たなデジタル技術を扱っている外部ベンダーで編成する組織体制になります。

DX推進するために必要な要素が終結しており、最も成功度合が高い編成チームになります。

また、さまざまな知見をもったメンバーが集まるため、より革新性のある施策が生まれる可能性が高いです。

注意ポイント

反面、チームとしての一貫性が保てないと、それぞれがバラバラに活動してしまい失敗するリスクが高くなります。

したがって、この組織体制を編成する場合は、DX推進を牽引できる優秀なリーダーの存在が必要不可欠になります。

DX推進の組織体制に必要な要素や役割

DX推進の組織体制に必要な要素や役割

次に、DX推進組織が担うべき「役割」や「組織体制に必要な要素」について解説します。

DX推進組織を構築するタイミングで役割・業務範囲を定義しておくことで、自分たちのミッションが明確になり推進力向上に繋がるため、はじめに決めておく必要があります。

また、役割が整理されることで、その組織体制に必要な要素もクリアになります。

役割

DX推進組織の役割は5つあります。

  1. 調査・研究
  2. 推進計画の立案とマイルストーン管理
  3. リソースの管理
  4. 既存ビジネスの可視化と再構築の実施
  5. DX化に伴うリスク管理

1.調査・研究

DXの推進を担う組織には、調査研究(R&D)の役割が期待されます。

先進活用事例、デジタル技術の動向、市場動向などの調査・研究に加えて、自社のビジネスを展開している業界の動向や顧客のニーズ・インサイトの深堀など、幅広い分野に対してアンテナを張り巡らせることが求められます。

また、市場状況は日々かわるため調査・研究する際は最新の情報をキャッチし分析していく必要があります。

調査した内容については自社の課題や、新しいビジネスの創出にどう生かすことができるのか検討し、以降のDX推進計画に盛り込んでいきます。

2.既存ビジネスの可視化と再構築の実施

DXでは、新たなビジネスの創出も必要ですが、既存システムの老朽化や担当者の退職などによる「システムのブラックボックス化」に対応することも重要な目的です。

そのためには、既存ビジネスの可視化と再構築が必要になります。

ビジネスの可視化には事業部門の協力が不可欠ですが、DX推進組織がビジョンの共有もなく無理に推し進めると現場からの反感・軋轢を生んでしまうため、「どんな目的」で「何を実現しようとしているか」を説明し、互いに連携できる関係の構築がに必須になります。

また、ビジネスの可視化には想定以上の工数が必要になる場合がありますが、最重要点と認識し工数を確保した上で対応が必要です。

3.推進計画の立案とマイルストーン管理

DXを推進するにあたり、最初にして最大の役割ともいえるのが、推進計画の立案とマイルストーン管理です。

DX戦略については、自社の特徴や強み・弱みを理解し既存ビジネスの課題解決、新たなビジネス創出の実現を目指した戦略の立案が必要です。

また、DX化の適用範囲を明確にし各ステークホルダーへ「目的や意義」「推進計画」の説明も実施します。

推進計画の立案後はマイルストーン管理を行い、「正常な進捗状況」なのか「進捗の遅れが発生」しているのかを判定しマイルストーンの再設定を実施します。

時には、関連部署へ進捗状況を説明しタスクの再分配なども実施します。

4.リソースの管理

リソース管理とは、DX推進にまつわる「ヒト・モノ・カネ」の管理をすることです。

DX推進を円滑に進めていくためには、リソースを適切に管理し動かしていく必要があります。

また、リソースの新規確保についてもミッションになるため、当初に予定していたリソースでは不足していると判断が出来た場合、経営層へ理由と実行計画をもとに提案し新たなリソースを確保することも必要になります。

管理のポイントとして、リソースは急に確保できるものではないため「このまま活動すると将来どうなるか」をイメージし、あらかじめ行動することが大事です。

また、DX人材の維持としては常に新しい技術を学び続けるマインドセットを持つことができるよう、専門性を評価する仕組みやリカレント学習の仕組みを導入するなど環境を整備することも必要です。

5.DX化に伴うリスク管理

DX推進は、新たなデジタル技術の導入や既存ビジネスの変革を実施するため、「セキュリティリスク」や「生産性・競争力の低下リスク」といったリスク管理が必要になります。

最新のデジタルツールや新たなシステムの導入だけを目的に進めてしまうと、セキュリティ面として脆弱なシステムを構築してしまう可能性がありセキュリティリスクが発生してしまいます。

また、DX推進の明確な目的やビジョンの共有があいまいだと新しいシステムを導入する事が目的となってしまい、導入後のビジョンがなく競争力が低下してしまうリスクが発生します。

同時に現場の理解が得られないことで、今までよりも作業効率が悪化してしまい生産力の低下するリスクが発生してしまいます。

そういったリスクの管理を実施することで、無駄なIT投資を未然に防いだり、本末転倒な活動とならないように抑止することができますので、大変重要な役割のひとつです。

こちらもポイントとしては、「イメージする」ことです。

何かが起こってからでは遅い活動になるため、あらかじめ実施しようとしている施策に対し、「何かリスクは存在しないか」を検討する必要があります。

これからの役割は、誰かが一人で担当する必要はありません。

DX推進組織の中で役割を分け、それぞれに責任をもちながら推し進めていく必要があります。

また、状況について定期的に共有する機会を設け「その担当者がいないと機能しない」ような組織体制は避けるようにします。

同時に、DX推進組織だけではなく現場が「自分事」と捉えボトムアップする形で業務プロセスの改善・改革を行い、自社のDX推進を検討する様な体制が理想なため、そういった形になるように活動し続けることが大切です。

要素

DX推進組織としての役割について解説しましたが、次はその推進組織に「必要な要素」について解説します。

  • DX推進に意欲的な人材を集める
  • 外部組織の利用
  • 部門を超えた社内での協力体制を構築する
  • DX推進組織体制を進化させていく

DX推進に意欲的な人材を集める

DX推進は長期化するプロジェクトとなるため、モチベーションの高い人材確保は重要です。

トップダウンで指示されたからと適当に選出された人材では「必要最低限の活動」しか見込めません。

その場合、新しいビジネスのアイデアは出てこず「調査・研究」といった新しい技術を能動的に学ぶという姿勢も不十分になることが予想されます。

DXに関する活動は自社において実績のある活動ではないことが、ほとんどのため「何か抜け漏れはないか」「想定通りの結果がでるか」など色んな「イメージ」をしながら活動することが多くなります。

そういった活動に対し、意欲的にアイデアの創出や提案ができるメンバーである必要があります。

外部組織の利用

DXの組織編制について自社だけで構築できない場合、社外の組織も利用し体制を構築していきます。

組織編制の大部分を外部組織に任せてしまうと、外部組織頼りの脆弱な組織体制になってしまうため、どの役割を外部組織に任せるのかは検討が必要です。

また任せている部分についても、いつかは自社で担当できるように教育を実施するなどの活動も必要不可欠です。

部門を超えた社内での協力体制を構築する

DX推進は推進組織だけで行うものではなく、全社が一丸となり推し進めていく必要があります。

したがって、社内で部門の垣根を超えた協力体制の構築が必要不可欠になります。

推進組織へ協力する風土ができあがると、既存ビジネスの可視化やその後のシステム導入がスムーズに進み「今を変えたくない」と考えている現場の反発についても少なる事が予想されます。

また、ある事業部門で成功したDX化の事例を他の事業部門へ展開することで好循環なDX推進が行うことができます。

部門を超えた協力体制の構築については、各部門のキーマンを巻き込み体制構築していくことが重要です。

DX推進組織体制を進化させていく

DXの推進組織について、構築したら終わりではなくDXの「環境整備の成熟度」や「施策の進行状況」に応じて組織体制を進化させていくことが求められます。

例えば当初はDX推進組織が主体となり、各事業部門と連携をしながら推進計画の実行を進めていきますが、DXの活動が活発化すると現場に近い事業部門でDX施策が増加し内容によっては、事業部門が主体となって推し進めた方がスピード感もあり有効な場合もでてきます。

そのような場合は、DX推進組織を事業部門側にも設置した体制構築を行います。

最終的には、企業全体がDX推進を日常的に行うようなところまで進化する事が望ましいです。

記事まとめ

記事まとめ

今回は、企業のDX組織体制に必要な要素や役割、編成パターンについて解説しました。

  • DX推進とは
  • DX推進に組織体制の確立は必要不可欠。その理由は?
  • 組織体制の編成パターンを紹介
  • DX推進の組織体制の役割や必要な要素

組織体制の構築は、「DX推進の成功のカギ」となる重要な要素です。考えすぎも良くないですが、あいまいな人選はもってのほかです。

ポイントをおさえ、スムーズなDX推進が行えるような体制構築を目指しましょう。

また、DXの取り組みは「新しいことを始めること」ではなく「時代にそぐわなくなった今を終わらせる」という側面もありますので、DX推進組織はそういったビジョンをもち推し進めていく必要があります。

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