「経費精算の申請方法を教えてほしい」「この業務のマニュアルはどこにありますか?」
社内で、このような質問を受けることはありませんか?
総務や人事、情報システムなどの担当者は、本来の業務に加えて、社員からのさまざまな問い合わせに対応しています。
一度説明した内容でも、別の社員から同じ質問を受けたり、以前案内した資料をもう一度探したりすることもあるでしょう。
こうした問い合わせを減らすために、業務マニュアルや社内FAQを整備している企業もあります。しかし、資料を用意しただけでは、なかなか活用されないこともあります。
そこで考えたいのが、AIを活用した社内情報の検索です。
今回は、社内マニュアルや規程をAIで検索する仕組みや、具体的な活用方法、導入時に気をつけたいポイントを紹介します。
社内マニュアルがあっても問い合わせが減らない理由
業務マニュアルや社内規程を整備しているにもかかわらず、社員からの問い合わせが減らない。
その原因の一つが、必要な情報を見つけにくいことです。
例えば、経費精算について確認したい場合でも、関連する資料が複数のフォルダに分かれていたり、ファイル名から内容を判断できなかったりすると、目的の情報を探すだけで時間がかかります。
また、マニュアルが数十ページにわたる場合は、該当する箇所を見つけるのも一苦労です。
結果として、資料を探すよりも、詳しい担当者に直接聞いた方が早いと考える人もいるでしょう。
もちろん、担当者に質問すること自体が悪いわけではありません。
ただ、同じような問い合わせが毎日のように発生しているのであれば、情報の探し方を見直すことで、双方の負担を減らせるかもしれません。
AIを使った社内ナレッジ検索とは?
社内ナレッジ検索とは、企業が保有するマニュアルや規程、業務資料などから、必要な情報を探す仕組みです。
これまでは、ファイル名やキーワードを入力して資料を検索し、該当する文章を自分で探す方法が一般的でした。
一方、AIを活用した検索では、普段使っている言葉で質問し、登録された資料をもとに関連情報を探すことができます。
例えば、社員が「出張したときの交通費はどうやって精算するの?」と質問した場合、AIが登録済みの経費精算規程などを参照し、回答を作成するといった使い方です。
資料名や保存場所を覚えていなくても質問できるため、社内の情報を活用しやすくなります。
社内での具体的な活用シーン
社内ナレッジ検索は、特定の部署だけでなく、さまざまな場面で活用できます。
総務・人事:社内規程や申請手続きの案内
総務や人事部門には、休暇の取得方法、経費精算、各種申請手続きなど、日常的な問い合わせが集まります。
例えば、社員から「慶弔休暇は何日取得できますか?」と質問された場合、AIが就業規則や社内規程を参照して、関連する情報を案内する仕組みが考えられます。
また、「住所が変わった場合、どのような手続きが必要ですか?」といった質問への対応にも活用できます。
担当者が毎回資料を開いて説明する必要が減れば、問い合わせ対応に費やす時間を抑えられます。
情報システム:パソコンや社内システムに関する問い合わせ
情報システム担当者には、パソコンの設定方法や社内システムの操作手順などについて、さまざまな質問が寄せられます。
「新しいパソコンの初期設定はどうすればいい?」「共有フォルダへの接続方法を知りたい」といった質問は、手順書があれば社員自身で解決できる場合もあります。
マニュアルをAIから検索できるようにしておけば、担当者への問い合わせ前に必要な手順を確認しやすくなります。
一方で、システム障害や個別のアカウント設定など、担当者による対応が必要な業務は、従来どおり問い合わせを受ける形が適しています。
現場部門:業務手順や作業ルールの確認
製造業やサービス業など、現場で業務マニュアルを使用している企業でも活用が考えられます。
例えば、「設備点検の記録はどの様式を使うのか」「不良品が発生した場合はどの部署へ報告するのか」といった質問です。
登録された手順書や業務ルールから必要な情報を探せれば、作業内容を確認する際の手間を減らせます。
ただし、安全管理に関わる手順や重要な判断については、必ず正式なマニュアルや責任者の指示を優先する運用が必要です。
社内ナレッジ検索でどのくらいの時間を削減できる?
導入効果は、問い合わせの件数や内容によって異なります。
ここでは、社内問い合わせの対応時間を例に考えてみます。
仮に、総務部門で月100件の問い合わせがあり、1件あたり平均5分かかっているとします。
この場合、問い合わせ対応にかかる時間は月500分、約8時間20分です。
そのうち40件を社員自身で解決できるようになれば、単純計算で月200分、約3時間20分の対応時間を削減できます。
これは説明用の試算であり、AIを導入すれば必ず同じ効果が出るわけではありません。
それでも、問い合わせ件数や対応時間を把握しておけば、自社でどの程度の効果が見込めるかを判断しやすくなります。
また、問い合わせを受ける担当者だけでなく、質問する社員が資料を探す時間も短縮できる可能性があります。
AIによる社内情報検索を導入する前に確認したいこと
社内ナレッジ検索は、マニュアルを登録するだけで必ずうまく機能するわけではありません。
使いやすい仕組みにするためには、運用面も含めた準備が必要です。
登録する資料は最新の状態にしておく
古い規程や改訂前のマニュアルが混在していると、AIが現在のルールとは異なる情報を参照してしまう可能性があります。
例えば、経費精算のルールを変更したにもかかわらず、以前の規程が残っている場合です。
AIの回答を正確に保つためにも、登録する資料を整理し、更新する担当者を決めておくことが大切です。
資料ごとに利用できる人を考える
企業には、全社員に公開できる資料もあれば、一部の担当者だけが扱う資料もあります。
人事情報や経営に関する資料など、閲覧を制限する必要がある情報は、AIからも適切に管理しなければなりません。
部署やユーザーごとに利用できる情報を設定できるかどうかは、企業向けAIサービスを選ぶ際の確認項目になります。
AIで回答できない場合の対応も決めておく
登録されている資料だけでは回答できない質問もあります。
その際、AIが無理に回答を作成するのではなく、担当部署に確認するよう案内するなど、適切な運用を考えておく必要があります。
また、規程の解釈や例外的な対応など、人による判断が必要な問い合わせまでAIに任せないことも重要です。
まずは問い合わせの多い業務から始める
社内ナレッジ検索を導入する場合、最初からすべてのマニュアルを登録する必要はありません。
まずは、問い合わせが多い業務や、参照する資料が決まっている業務から試してみるとよいでしょう。
例えば、総務部門の経費精算や各種申請手続きに関する資料を登録し、担当者や一部の社員に利用してもらう方法です。
実際に質問を入力して、必要な情報が見つかるか、回答内容が正しいかを確認します。
その結果をもとに資料や設定を見直し、利用する部署を少しずつ広げていけば、無理なく導入を進められます。
MICHIRU AIで社内マニュアルや規程を活用
株式会社MICHIRUでは、企業向けAI活用・管理サービス「MICHIRU AI」を提供しています。
MICHIRU AIでは、社内マニュアルや規程などを参照資料として設定し、登録した情報をもとに必要な内容を検索できます。
例えば、経費精算の規程や社内システムの操作マニュアルを登録しておき、社員が質問して情報を確認するといった使い方が可能です。
また、業務ごとに参照する資料や回答方法などを設定したAIエージェントを作成することもできます。
総務向け、情報システム向けなど、用途に応じてAIエージェントを分けて運用することも考えられます。
企業で利用するための管理機能も備えており、部署やユーザーごとに利用できるAIエージェントを設定したり、AIエージェントが参照する情報を個別に管理したりすることができます。
自社のマニュアルをAIで活用してみませんか?
「社内マニュアルはあるけれど、なかなか活用されていない」
「社員からの問い合わせ対応に時間がかかっている」
このようなお悩みをお持ちの企業様は、AIによる社内ナレッジ検索を検討してみてはいかがでしょうか。
MICHIRUでは、現在の業務や社内資料の管理状況をお伺いし、AIの活用方法をご提案しています。
社内マニュアルの検索や問い合わせ対応の効率化をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

