RPA運用における問題点とは?業務自動化のトラブルに対する解決策をご紹介！

2024年6月5日

RPA運用における問題点とその解決策を詳しく解説

近年、多くの企業が業務効率化を図るためにRPAを導入しています。

しかし、RPAを運用する際には様々な問題に直面することがあります。

「RPAツールを導入したいけれど、どんな問題点があるのか、対策も含め知っておきたい。」

「様々なトラブルが起きそうで、RPAツールの導入を少しためらっている。」

このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

ここでは、RPA運用における問題点とそれに対する解決策について詳しく解説します。

RPAの導入・運用をトラブルなく、スムーズに行いたい方はぜひ参考にしてください。

RPA運用における問題点とその解決策

まず、RPA運用で発生する問題点とその解決策を5つご紹介します。

問題点は以下の通りです。

どのような業務に適しているのか分からない
RPAツールの設定方法が分かりにくい
RPAツールの運用が可能な人材の不足
管理が不十分でトラブルが発生する
期待していたほどの効果が発揮されない

それでは、これらの問題点と解決策について詳しく見ていきましょう。

どのような業務に適しているのか分からない

RPAを導入しても、どのような業務に適用すべきかわからず、社内に浸透しないことがあります。

RPAの運用は自動化による業務の生産性の向上や人件費削減などのメリットが見込まれます。

しかし、自動化が可能な業務かどうかの判断基準の理解が進まず、現場での運用がうまくいかないことも。

また、RPAツールは種類が豊富で、多くのベンダーから販売されています。

そのため、検討する場合は自社の業務内容や規模に適しているのか、多くの商品を比較、検討する必要があり、決定に手間がかかることも、導入が断念される要因です。

解決策：RPA導入の際に目的を明確にする

「どのような業務に適しているのか分からない」という問題点には、導入の目的を明確化するという解決策が挙げられます。

RPA導入の目的を定める際に、RPAで自動化できる自社の業務を明確にすることが必要です。

さらに、RPA導入の目的が明確になることで、費用対効果が高くなるほか、社員のRPAへの理解度も高まり、結果的にRPAの導入がスムーズになります。

ベンダーが紹介する、他社の自動化成功例などを参考にすることで、RPA導入の目的により具体性を持たせられるのもポイントです。

RPAツールの設定方法が分かりにくい

RPAの導入後、うまく業務自動化の設定ができず、使いこなせないことも問題点として挙げられます。

多くのRPAツールが「プログラミングに関する知識が不要」という特長を挙げていますが、RPAのシステムを理解するにあたって、プログラミングの知識が必要になる場合があります。

また、マニュアルを読むだけでは、ロボットの処理設定に関する理解が深まりづらいです。

そのうえ、自分が設定したと思っても、RPAが正常に動作しているとは限らず、設定ミスでエラーが発生することも珍しくありません。

解決策：シナリオ作成代行などのサービスの活用

「RPAツールの設定方法が分からない」という問題点の解決には、シナリオ作成代行などのサポートサービスの活用がおすすめです。

マニュアルではわかりにくい複雑なシナリオの作成だけでなく、担当者がついて、自社業務の中から、どのような業務が自動化できるかを教えてくれるサポートなども展開されています。

さらに、RPA導入についてのフォーラムや勉強会への参加などを利用して、社員の学習機会を用意することも可能です。

このようなサービスやサポートは各RPAツール商品によって異なるため、RPA導入の際は、サポート面に関しても比較するといいでしょう。

RPAツールの運用が可能な人材の不足

RPA運用ができる人材の不足は、導入の際に挙がりやすい問題点の1つです。

RPAの運用にプログラミングの知識が不要でも、何かトラブルやシステムエラーなどが起きた際に、ITに詳しい人材がいたほうが安心です。

特に、高度なシナリオ作成をする際にはプログラミング関連の知識が必要になるほか、短時間でトラブル対応をこなすにはRPAについての知識をもつ人材が必要になります。

解決策：社内でRPA運用に関する認識を共有し、人材を育成する

「RPAツールの運用が可能な人材の不足」という問題点には、社内での認識の共有や人材育成が解決のカギです。

社内でRPA導入について目的を明確にしたのちに、RPAの勉強会などに参加して社員全体の理解を深めます。

社内全体で目的やRPAの有用性を共有することで、現場の社員にまで活用の動きが広がり、より費用対効果の高い運用を目指せます。

さらに、導入後もメンテナンスやRPAの開発に関わる人材を研修などを通して育成することで、高度なシナリオ作成など、将来性のある、より効果的なRPAの運用が実現するでしょう。

管理が不十分でトラブルが発生する

RPAツールのデメリットに、管理不十分による業務のブラックボックス化があります。

例えば、担当者の引継ぎが不十分で、目的不明なシナリオが発生したり、業務内容の変更があったのにシナリオ修正の必要性に気づけなかったりするため、RPAが行っている業務が不透明になります。

さらに、管理者の不在でメンテナンス時期や取扱いルールが不明確になることも問題点になりやすいです。

このような事例が起こると、状況確認や業務修正に時間をとられ、作業効率アップどころか現場にも負担がかかるなどのトラブルが発生してしまいます。

解決策：RPA運用ルールの作成

「管理が不十分でトラブルが発生する」という問題点を回避するためには、あらかじめRPA運用ルールを設けることが必要です。

野良ロボットといった業務のブラックボックス化は、シナリオの作成を許可制にすることで、誰がいつ作成したシナリオかが明確になり、回避することが可能です。

また、RPAを導入しても、各部門で活用する業務内容が様々だったり、管理者の不在でシナリオの作成が自由に行われてしまったりすることで、RPAの管理が複雑になることがあります。

そこで、シナリオの作成フォーマットやトラブル発生時の対応などのルールを統一しておくことで、管理がしやすくなります。

期待していたほどの効果が発揮されない

RPA運用について業務の自動化による効果を期待していたのに、さほど成果が現れないという問題点があります。

特にRPAツールによる業務の自動化や生産性向上などの効果はすぐに出ない場合は少なくありません。

その原因に、RPA運用の意識が社内で統一されていないことや人材の育成が間に合っていないことなどが挙げられます。

そのせいで、RPAが対応可能な業務を設定していなかったり、より効果的な機能を利用していなかったりすることも。

結果として、費用対効果が低くなるケースがあります。

また、RPA運用の目的が不明確のために、事前に効果を想定せず導入し、効果を実感しにくくなることも問題点になりがちです。

解決策：小規模な運用から始める

「期待していたほどの効果が発揮されない」という問題点の解決策として、小規模な運用から始めることが挙げられます。

会社全体の業務を自動化しようとしても、導入する業務の選定や人材の育成、ルール作りなどを一度に行うのはとても大変で、ハードルが高いです。

特に、社内でのRPA運用の有用性やルールが共有が不十分な場合、業務の自動化が浸透しない、慣れない業務でミスの多発がおきるなどの問題が発生します。

これらの問題点は、小規模の運用から始め、運用していく中で自動化マニュアルやルールの作成、人材の育成をし、徐々にRPA運用の規模を拡大することで回避が可能です。

また、RPA商品の無料トライアル期間を利用することで、RPA運用の具体的なメリットを体験でき、業務の自動化に具体性をもたせられるのもポイントです。

記事まとめ

ここまで、RPA運用の問題点とその解決策について解説してきましたがいかがでしたか。

ご紹介した5つの問題点とその解決策を表にまとめました。参考にしてみてください。

RPA運用の問題点	解決策
どのような業務に適しているか分からない	RPA導入の際に目的を明確にする
RPAツール設定方法が分かりにくい	シナリオ作成代行などのサービスの活用
RPAツールの運用が可能な人材の不足	内でRPA運用に関する認識を共有し、人材を育成する
管理が不十分でトラブルが発生する	RPA運用ルールの作成
期待していたほどの効果が発揮されない	小規模な運用から始める